関西のHです。久しぶりの投稿です。
昨年、特定分野に特異な才能のある児童生徒に対する学校における指導・支援の在り方等に関する有識者会議が行われ、今年4月より支援が始まる・・・という方針が文科省から発表されました。
ギフテッド応援隊に所属しているメンバーはもちろんのこと、世間的にもとても注目の高い施策となっています。
そのような流れの中、日本LD学会第32回大会に参加してきました。
LD学会は、大学の研究者の先生だけでなく、現場の教員、教育関係者、心理士、発達障害の子ども達を支援している支援者、医師、保護者・・・と多くの異分野の方たちが一堂に会す大きな学会です。
広島という地での開催ということもあり、折鶴がモチーフになっていました。可愛いデザインです。会場のお隣が広島平和記念資料館となっていて、その意義も考えさせられます。
今回の学会テーマは「多様性に寄り添う個別最適な支援 -異領域でつなぐ、専門性でつなぐ-」ということで、
まずは今回の大会長、広島大学の湯澤先生のご講演より始まりました。ワーキングメモリと子どもの学習困難の関係、子どもを正しくアセスメントすることの大切さをご講義くださいました。
その後、すぐにポスター会場に移動。
今回のLD学会では私たちギフテッド応援隊でポスター発表させていただきました。
写真は発表チームの3人と、代表の富吉さん、ご監修いただいた佐賀大学の日高先生、東北から駆けつけてくれたメンバーです。
今回の発表内容は、ギフテッド応援隊で提供しているサポートブックの有効性調査の結果についてでしたが、多くの方たちに聴講いただきました。(サポートブックの詳細はこちら。)
現場の先生方はもちろんのこと、通級指導の先生、放課後で学習支援をされている支援者、管理者の立場の先生、心理相談室の心理士さん、教育委員会の先生など、多くの方たちがこんなにもギフテッド教育にご興味をお持ちくださっているんだと、改めて心が温かくなりました。
「担当生徒に心当たりの子がいるんですけど・・・・」
「どういう風に接してあげたらいいですか?」
「こういう子、結構いますよね、うちにもいますが、どうしてあげたらいいのかと思って・・・」
「保護者の方にこのパンフレットお渡ししていいですか?」
用意したパンフレットは100部以上ありましたが、全部なくなり、足りなくなるという嬉しい悲鳴も。サポートブックのサンプルもあっという間に配布完了。多くの方々に認知いただき、たくさんの子ども達が救われていきますように、と願わずにはいられません。
ギフテッドは何も特別な選ばれた子どもではなく、本当に身近にたくさんいて、人知れず苦しんでいたり、孤立していたり、学校でしんどい想いをしていたり、親も周囲もどうしていいかわからない・・・
そのような子ども達を応援したいという強い想いで立ち上げた私たち親の会でしたが、いよいよそのような子ども達が認知されはじめ、「どのように具体的に支援していけばいいか」の事例を積み上げる段階に来たのだと、肌で感じました。
自主シンポジウム「ギフテッドの理解と援助のこれから」では、北海道大学の室橋先生、北海道教育大学の片桐先生、ギフ寺の小泉先生が登壇くださり、会場とも活発な議論が交わされました。
ポスターでの発表は私たちだけでなく、「ギフテッド」「2E」のワードで、他にも2つの発表がありました。「ギフテッド」は今回の学会のキイワードのひとつであったと言っても過言ではありません。
その他は、「高校通級」、「ICT活用支援」についてもホットな議論があちこちで交わされていました。
ただの一保護者である私たちが学会発表など敷居が高いんじゃないか・・・と尻込みするような思いもありましたが、「社会を変えていきたいと行動する親の背中を、何よりも子どもに見せたい」を合言葉に頑張ってきた発表チームの私たちでした。
実際の親の立場として、多くの子ども支援に関わる方たちと意見交換させていただけたのは本当によかったと思っています。
また、貴重な挑戦の機会をくれたギフテッド応援隊にも、時々にアドバイスくれ、快く送り出してくれた夫にも、「ママ、学会行くんだ、そうなんだ、ふ~ん」と言いながらも何やらニヤニヤしていた子どもにも、本当に感謝です。
報告でした!