植物による金鉱脈探しって | ターくんだょ!@J A K B E

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《ヤブムラサキ》

ムラサキシキブに似てます。

 鉱脈探しの指標植物としては,金や重金属を選択的に吸収して蓄積するヘビノネゴザ
が知られています。

 

1900年にイギリス人植物学者のラングウィッツが,植物中の金の含有量を測ることによって土壌中の金鉱脈の指標が得られる可能性を指摘して以来,植物を頼りとする金脈探しが脚光を浴びるようになりました。

 

これは,ある特定の地域に自生する植物の金の含有量が高ければ,その近くに金脈が存在する可能性が高いことを意味します。

 

しかし植物中の金の分析は,その含有量が非常に微量であることから,近代的な分析手法が発達するまでは殆ど行われて来ませんでした。
 
 金属鉱業事業団においては,1987年から植物を用いた地下探査「植物地化学探査」を行っています。

 

山中に自生する植物中の成分,特に金を分析することにより,地下の金脈を探そうと云う試みです。

 

全国各地の鉱脈の候補地において自生植物を採取し,植物中に含まれる金を始めとする各種微量元素の分析を行っています。

 

分析法としては,超微量の金属が測定出来る放射化分析法を用います。

 

原子炉において植物試験試料に中性子を照射する訳ですが,この方法によっては1兆分の1と云う超微量の金属を測定出来ます。

 

採取した植物は,現地において洗浄後,テントの中において乾燥させ,粉末に
して分析試料とします。

 

このような試料が,毎年何百と集められ,現在も同事業団によって分析されています。

 

宮城県細倉ホソクラ鉱山付近の試験調査においては,マンサク,コナラなどの植物に微量元素の異常値が認められました。

 

金の鉱床が確認されている青森県恐山においてはナナカマド,チシマザサが,鹿児島県菱刈鉱山においてはヤブムラサキ,イヌビワ,ウラジロにおいて金の含有量が高いことが分かりました。

 

鹿児島県,島根県なでにおいての調査の結果,特にヤブムラサキが金を多量に集積し,金鉱脈に対する有望な探査植物であることが分かってきています。
 
 面白いことに,土壌を分析するよりも,植物を分析する方がより広い範囲の地下の様
子が分かるのです。

 

つまり,土壌中の金を分析しますと,金鉱脈から精々200~300m離れた地点において金の含有量は低下してしまいますが,ヤブムラサキ中に蓄積される金の含有量は,金鉱脈から0.5~1㎞以上離れた処においても比較的高い値を示すため,土壌と比較して,広範囲に金鉱脈の兆候を窺うことが出来るのです。
 
ヤブムラサキの葉に,最も多くの金が集められることが分かってきており、これらの植物が金を蓄積するのかは未だよく分かっていませんが,現在,ヤブムラサキを用いて水耕実験が進められており,自然界において最も存在の可能性の高い,金の化合物であるシアン化

金として,根から吸収し,葉に蓄積されることが確かめられています。


 植物中に含まれる微量の元素は何れもその植物が生きてきた歴史,特に土壌の状態を
知るための貴重なデータなのです。