スクウェア?エニックスがでリリースを予定しているタイトルを順に紹介する記事の第2弾は,ヒットマンシリーズで知られるデンマークのIO Interactiveが開発した「ケイン アンド リンチ2 ドッグ?デイズ」(/)だ。本作は,2007年にリリースされたの続編で,子供を事故でなくし,自暴自棄になったケインと,妻を殺した容疑をかけられて死刑を宣告されたリンチの二人が,またしてもペアを組み,撃ちまくりの大暴れすることになるのだ。前作でプレイヤーが操作したのはケインだったが,今回演じるのはリンチのほうだ,ディアブロ3 RMT

ケイン(右)とリンチ(左)が上海を舞台に,自分の幸せのために撃ちまくる

 「The 7」との壮絶な戦いのあと,上海に逃げたリンチはある組織の手下としてひっそり働いていたが,大きな武器の取引きに関わることになり,手助けを必要とする。そこで呼び出したのがケインだ。妻子から離れて逃亡生活を続けるケインは,リンチの依頼に応えて上海に出向き,死刑を宣告された二人のやばい男が再び顔を合わせることになる。
 仕事は簡単なはずだったが,もちろん,予定どおり簡単に終わってしまうとゲームにならないので,話は意外な方向に進んでいくのである。

 前作では,開発段階から「映画的な演出」「ストーリー重視」といった方向性が打ち出され,普通のアクションゲームとは一味違うものが目指されていた。救いのない物語や,個性的なキャラクター造形など,ゲームの雰囲気は評価されたものの,操作性やマップデザイン,そして単調な戦闘などの面に難があり,結果としてゲームメディアの評価はあまり芳しくはなかったようだ。もっとも,世界累計の販売本数は100万本を超えており(ソースによっては200万本近く),このクライムアクションを気に入ったプレイヤーの数は少なくなかった。


 続編となる本作では,そうした方向をさらに推し進めており,その一つが,まるで手持ちのカメラで撮影したかのようなゲーム画面だ。ときどきノイズが入ったり,カメラが上下に揺れたり,激しくパンしたりと,まるでカメラマンが実際にそこにいて撮影しているような迫真性を狙っており,犯罪の現場を,例えばYou Tubeなどで間接的に見ているような気分になってくる。
 また,監視カメラから見たモノクロ映像や,携帯電話で撮影したような雰囲気のザラッとしたシーンなども登場し,リアリティを高めている。映画「ブレア?ウィッチ?プロジェクト」や「クローバーフィールド/HAKAISHA」など,ハリウッド映画で最近見られる擬似ドキュメンタリー(モキュメンタリー)の手法をゲームに応用したといえそうだ。
 とはいえ,こうしたことは,やりすぎると操作性に難が出る可能性もあるので,さじ加減は微妙だろう。このあたりは実際にプレイするまで,なんともいえないが。

 ストーリーについては断片的にしか分からないものの,世界のあちこちに行った前作に比べ,今回は上海の街がメインステージになるようだ。きらびやかなネオンがともり,観光客でごったがえす表通りを一歩出ると,そこは暗く狭い裏通り。犯罪の温床であり,危険な二人にお似合いの危険な場所だ。
 ある事件をきっかけに二人はマフィアを敵に回すことになり,さらには裏通りの住民や警察,軍までも相手に,上海のあちこちで銚膽椁蚶Rり広げることになる。
 

物語優先ということでゲームシステムについては前作を踏襲し,オープンエンドではなくリニアにミッションが続くスタイル。細かく描かれた上海の街を自由に散策したいような気もするが,ミッションの内容はターゲットの警護や追跡など,前作よりもバラエティに富んでいる。
 また,前作にもあったマルチプレイモード,「フラジール アライアンス」もパワーアップしたとのこと。これは,仲間と共にAI警備員の守る銀行を襲い金を奪うのだが,仲間を殺せば彼の分け前が手に入るので,逃げる途中にどうしても仲間同士の撃ち合いが発生するという,もう,誰を信じていいか分からないユニークなモード。Co-op(協力モード)と対人戦が一緒になった,本作ならではのマルチプレイが楽しめるわけだ。

 主人公の二人は,あらためていうまでもなく悪人で犯罪者。やっていることも,正義や人助けのためではなく,自分自身の利益のためだ。個性的なアンチヒーローが迫真の映像表現で見せる暴力描写は,プレイヤーを選んでしまうところもあるかもしれない。だが,アメリカ生まれの陽性なアクションとはちょっと違う,ヨーロッパ産の本作だけに,例えばヒットマンのデカダンスな雰囲気にグッと来た人なら,本作も楽しめるはず。まだ未公開の部分がかなり多いので,リネージュ2 RMT,続報を楽しみにしてほしい。
 ケイン アンド リンチ2 ドッグ?デイズは2010年8月26日,全世界同時発売が予定されている。
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