今日もドラゴンズは1軍の試合が組まれていないので、たまには気分を替えてファームの話題でも取り上げてみたいと思います。
中日 012 000 000 3
阪神 110 000 000 2
(中) ○大野、S小熊-田中、前田
(神) ●小林宏、鄭凱文、松崎、玉置、川崎、藤原、久保田-小宮山、清水
本塁打
(神) 野原将2号ソロ(大野)
ということで本日、鳴尾浜球場で行われたウエスタン・リーグの阪神戦はドラゴンズが辛勝。
最終回に登板したファームの守護神を務めている小熊が1死三塁というピンチを招くも最後のバッター・清水をピッチャーゴロに打ち取って、今季6セーブ目。
1点のリードを最後まで守り切って阪神と入れ替わりウ・リーグの最下位を脱出、4位に浮上しました。
試合開始直後から降りしきる雨の中、先発した2年目・大野が8回を投げて9奪三振の好投で今季2勝目をマーク。
立ち上がりから制球難に苦しんで全くストライクが入らず、初回は挟殺プレーの間に三塁ランナーがホームインして、ノーヒットで先制点を献上。
2回にも5番の野原将に甘く入ったツーシームをレフトに運ばれて、勝ち越しとなるソロ本塁打を浴びました。
ボールが荒れていて四球を連発していましたが、それでも崩れないのがおととしのドラフト1位。
3回以降は完全に立ち直って尻上がりに調子を上げて、力のある速球でねじ伏せる本来のピッチングを取り戻して8回まで奪三振ショーを繰り広げました。
要した球数は122球とかなり多めでしたが、三振と四球の多いピッチャーだから仕方ないでしょうね。
初回の失点は内野手の問題なので、実質的には2回の被弾による1失点のみという投球内容。
無駄な四球さえ与えなければ、ファームならこの球威で打ち込まれることはないので、三振の山を築くことができます。
課題は、その余計な四球と2打席連続でバント失敗してランナーを進めることができなかったこと。
バントは自分自身を助けることにもつながってくるので、もう少し練習して技術を向上するしかありません。
大野も他球団へ行けば今すぐにでもローテーションの一角として通用するレベルに達してはいるんでしょうが、12球団一の投手力を誇るドラゴンズの場合はファームで結果を残しても即昇格という訳にはいきません。
現状の先発投手陣では中田賢、雄太、山内、岩田、山本昌と豊富にコマは揃っていてネルソンも復帰したばかり、しかも交流戦のローテは5人で足りるので、故障者が出ない限りお呼びが掛からないのが現状。
それでも、不測の自体に備えて大野のようないつでも1軍に上げられるようなピッチャーが控えているのは心強いし、ドラゴンズにとって最大の強みです。
チェンが抜けて左の先発は雄太と山本昌ぐらいになりましたが、次代のエースはこの大野ですからね。
今季から同じ左腕としてドラゴンズで活躍した今中投手コーチが指導にあたって後継者の育成が急務なので、先日ファームで初勝利を挙げた小川や岡田と同様に左のエースの出現が待ち遠しいところです。
去年、プロ初先発の優勝が懸かった巨人戦でノックアウトされて以来となる1軍での登板を早く観たいですね!
攻撃陣では、2回にディアスが小林宏のフォークに詰まりながらもセンター前へのタイムリーで同点。
さらに1点ビハインドの3回には4番・柳田のタイムリーで同点に追いつくと、相手の暴投で勝ち越して、これが決勝点となりました。
14安打を放った打線の中でも光ったのが1番の藤井で、4安打の固め打ちで打率を一気に.354まで上昇。
今季は開幕1軍を掴み取るも、自らの走塁ミスなどが原因で2度の登録抹消を経て現在はファームで調整中。
もう、こうなったらバッティングで猛アピールするしかないので、持ち味は存分に発揮できました。
1軍では、交流戦の開幕に合わせて野手の人数を一人増やすことを検討しているみたいですが、その当落選上にいるのが野本と藤井でしょうね。
現状では野本が一歩リードの模様とはいえ、この日の打ちっぷりを見ているとまだまだ挽回のチャンスはありそうです。
そして、昨日1軍登録を抹消された高橋周も「5番・サード」でスタメン出場してマルチヒットを記録。
第1打席では、プロ通算75勝の実績を誇る小林宏からセンターの頭上を越す二塁打を放って、先制点を呼び込みました。
1軍では初ヒットを記録するもなかなか結果を残すことができずにプロの壁を感じることもあるでしょうが、バッティングセンスは天性のものがあるので、必ず数年後にはレギュラーを張る選手になると思うから、腐らず一心不乱にバットを振り込むだけですね。
首位で交流戦に突入した1軍とは対照的に、ようやく2軍は最下位から抜け出すことができました。
12勝16敗4分けでまだ4つも負け越しているので、ファームとはいえ勝ちにこだわってとにかく借金を完済したいところですね。
今季から就任した鈴木孝政2軍監督の下、優秀な選手を1軍に送り込めるよう、若竜の闘いぶりにも注視していきたいと思います!