3/9(水)に大塚昌利名誉教授に巡検を行って頂きました。
今回の巡検地は東京都江東区の深川・築地一帯で、都営地下鉄森下駅から南下し、佃島を経て築地に向かいます。
テーマは「深川に江戸を、築地に明治を探す消象と残象の地域層位」。
停滞と再生を繰り返す東京において深川・築地が占める位置と、そこに見られる歴史の名残がどのようなものかを探る巡検でした。
江戸の外にあった両地域は門前町や漁師町として確立し、明治期には異国文化の玄関口となって近代化されました。
しかし以降は停滞を続け、周辺地域が爆発的成長を遂げる中、江戸・明治の面影を残す事となりました。
現在は高層マンションが進出し、寺社や民家の背後に高層建築物がそびえる異様な景観を形成しています。
停滞から再生へと移行しつつある同地域は今後どのような地域性をもつのか。
築地市場の移転や高層建築物の進出が地域の機能や景観に大きく影響を与えると考えられます。
いつ顕象が残象となり、残象が消象となるのか。50年後にもう一度訪れたいです。
(文章:SR)
今月9日に大塚先生の深川・築地巡検に参加しました。
「深川に江戸を 築地に明治を探す消象と残象の地位相違」をテーマに巡見を行いました。
深川は隅田川を挟んで都心からやや離れた地域にあります。
紙業や活版印刷業など紙に関わる企業が集積していました。
また寺社が多く残り、そこは保育園として機能していたことから、子どもが数多く見られ、子育てに良い地域なのではと考えました。
それは古くから江戸っ子のまちとして息づいてきた深川ならではの文化ではないでしょうか。
築地周辺は明治期に外国人居留地として、医療、学校等の学術文化が栄えました。
下町の風情あるまち並みと、高層マンションとの対比がこの地域の変遷を物語っていました。
巡見を通して、地域も時代に応じて移り変わっていく様を見ました。変化することがいいのか?変わらないものがいいのか?地域を見る中で、その地域の役割を見出し、それに合わせたまちづくりをしなければならないことを学びました。
(文章:ST)
ルートマップ①(森下駅~門前仲町駅)