福島第一原発作業員日記

福島第一原発作業員日記

私は福島第一原発で働いています。
福島第一原発の作業員である私の日記を記載していきます。

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2000年3月21日は、戦後一貫して続いてきた電力の独占体制の崩壊が始まった日として記憶されることになるでしょう。

部分的ではあれ、電力が自由市場に開放されました。

これは、日本の原子力体制の終焉の始まりをも意味することになるに違いありません。

 

電力市場開放の流れは1995年の電気事業改正から始まりました

それまでの日本の発電事業は戦中の国家総動員体制をひきずったままの九電力による巨大独占体制が支配していました。

北海道電力から九州電力に至るまでの九電力は、それぞれの地域の発電・送電・配電のすべてを独占してきました。

 

戦後の占領軍の基本政策のひとつは財閥解体にあり、独占禁止法を成立させました。

しかし、電力産業は鉄道などとともに、公共性が強いことから、電力の安定供給義務と引き換えに、独占禁止法の除外対象とされていました。

独禁法が施行された1947年当時は、戦後の混乱期で、電力の安定供給は急務であり、独占禁止法の適用除外を「当然」と受け取る風潮があったにちがいありません。

 

しかし、1960年代に入り、日本が原子力を国策として推進することとなり、その原子力を事業として展開することになった九電力体制は、国家独占体制へと移行しました。

国家独占となった電力事業は、自由経済市場から離れ、国策遂行機関としての性格を強め、経済合理性を無視し、将来への展望もないまま、原子力に執着してきました。

この独占体制は国際的にも異常であり、電力の市場開放を求める内圧・外圧を受けて風穴があきました。

これが95年の電気事業法の改正でした。