■夫にとっては何気ない言葉でも、妻にとっては……
言葉というコミュニケーションツールは、つかい方を間違えると、とんでもないトラブルのもとになります。夫婦の関係でいえば、夫のたったひと言で妻を深く傷つけてしまい、「もうこの人とは暮らせない。この人のためになるかと思うと家事をするのもイヤ」とまで思わせてしまうことがあるのです。また反対に、一瞬のうちにハッピーにしてしまうこともあります。
ちょっとイライラしているときの夫の何気ないひと言が、妻を不幸のどん底に陥れてしまうこともあるわけです。以下は、私の離婚相談者たちからよく聞く、妻を不幸にし、離婚を考えさせた夫のひと言です。
□妻を不幸にする夫のひと言
・誰のおかげで生活が成り立っていると思っているんだ
・おまえ、賞味期限切れたな
・おまえは、気楽でいいよな
・おまえの教育がなってないから子どもの成績が悪いんだ
・誰に向かってモノを言っているんだ
・おまえは余計な口出しするな
・浮気は男の甲斐性だ
・疲れて帰って来て、何で家のことやらなきゃいけないんだ
・文句があるなら出て行け
腹が立ちますね。いまだにこんな、前時代的発言を平気でする夫たちが少なからずいる、ということに驚いてしまいます。暴言も夫婦間における信頼関係が成り立っているうちは、「夫は口が悪いから」と許したり、ケンカで発散して仲直りすることで収まるのですが……。既に夫婦関係が悪化しているタイミングで言ってしまうと、妻はキレて、離婚準備を始めてしまうことがあるのです。
■妻の幸せは夫の幸せでもある
言葉は、つかい方次第で夫婦関係の潤滑油にもなります。たったひと言、思いやりあふれる言葉を相手にかけるだけで、お互い幸せになることができるのです。妻にそんな言葉をかけていますか？ 以下は、妻とやり直したい夫たちにアドバイスしているセリフ集です。
□妻を幸せにする夫のひと言
・愛しているよ
・おまえといると気が休まるよ
・いつもありがとう。キミには感謝しているよ
・おまえってホントかわいいな
・おまえと結婚してよかった
・うまい！ おまえの作るメシが一番だ
・疲れているのか？ 無理するなよ
・俺ががんばれるのもキミのおかげだよ
・誕生日プレゼントは何がいい？
・今夜は子どもを早く寝かせろよ
そもそも婚約、結婚時の「キミを幸せにする」「ふたりで幸せになろう」という約束から、夫婦としてスタートしたわけです。ですから、お互いその約束を破るような相手を不幸にする言葉を投げかけてはいけません。妻は夫の何気ないひと言によって、「私って何て不幸な結婚をしてしまったのかしら？」と思うこともあれば、「私って何て幸せなのかしら」と思うこともあるわけです。
妻に優しい言葉をかけるなんて、お金がかかるわけでもなく至極カンタンなことです。何気ないひと言で妻が幸せになれるのなら、出し惜しみする理由はどこにあるでしょう？ 妻が幸せを感じながら毎日を送ることは、夫自身の幸せでもあるのです。
夫は「この世でただひとりのかけがえのない女性を、自分が幸せにしているのだ」という男性としての自信も湧いて、ますます仕事にも精が出せるようになります。結婚して何年経っても、妻への心づかいを忘れないで、言葉でしっかりと伝えていきましょう！