よっと――

……

ふぅ――

下、
しっかり支えてくれよ。

この脚立、
古くてガタガタだから――

――いいよ、
私が上で。

オマエが乗ったら
きっとバランス崩して
落ちちゃう。

……

今日はさ――

これを――切れた電球を
買うために、

私とマリーと虹子とで――
おつかいに行ったんだ。

電気屋なんて
ふたりの興味をひきそうなものがないから、

退屈してふらふら動き回らないか
少し心配だったんだけど――

全然そんなことはなくて。

まっすぐ美容系の家具のところへ行って
髪用のこてを試用しだしたんだ。

ふたりともすごく楽しそうに

いろんな髪型を試してみたり
毛先をいじってたりさ――

マリーなんか
誕生日プレゼントは
これをオマエにおねだりしたいとか、

たまには虹子にも貸してあげる!
なんて――

時々ケンカもするけど。

なんだかんだ言って仲いいよな、
あのふたり――。

それにすごく――。

私があの子たちくらいの年のとき、

どんなものに興味もっていたっけ?

たしか青空みたいに
外を駆けまわってばっかりで――

ぜんぜんああいうものに
目もくれなかった、とか

春風はたしか
今のふたりみたいだったな、とか――

いろいろ考えながらじっと見てたら
マリーが寄ってきてさ――

……

それで――

どうかな?

その――

……

いやなんでもない!

――いいんだ、本当に。

……

そ、それでそのあと、

今度はテレビの前で
ポーズ取り出してさ――

よくあるだろ?

ビデオカメラがつながってて
取り掛かった人が映るやつ。

ふたりともホントにアイドルみたいに
可愛くってさv

これならいつでもデビューできるし、

海晴姉の後継者もバッチリだな!

フフフ。

え、私?

無理だよ、
そんなの――

だってふたりみたいに――

かかかか―――かわいい!!!?

私が!?

髪型も似合う、って――

き、気づいてたの!?

マリーに毛先をいじってもらったこと――

だったらさっき言ってよ!

こ、こんな不意打ちみたいなの――

……

ずるい――

っ!
バランスが――!!!?

わ、わ、わ――

うわあああああああっ!!!!

-あとがき-
べびプリ日記風SS
電気に強い姉妹って誰だろう。
吹雪以外。