じっとりと陰気で、

私の手や髪を――
中途半端に濡らしたり、

電車のダイヤを
乱す大嫌いな雨の季節。

細かな雨に濡れて輝く
色とりどりの花が咲く――

大好きなあじさいの季節。

好きと嫌いが
マーブル模様みたいに
混じりあう――

何だかとても
落ち着かない6月が
もうすぐ始まるのね。

お休みが少なくて
電車に乗りに行く機会も
減ってしまうのが
憂鬱だけど――

どんな日でも
頑張って働いてる、

たくましいあのヒトたちを
見習わないと、って

気持ちを高めるの――

でもやっぱり乗りに
行きたいな――。

次の月曜日なんか
出かけられないかしら?

一人だから無理かな。

そ、月曜日――

私の学校の
運動会の代休よ。

だからあなたは学校。

早く中学生になって
あなたがいなくても
出かけられるようになりたいわ!

――フン!

それで――

来るの?
日曜日。

星花ちゃんたちの
学校と違って、

私の学校の
運動会は――

普通の駆けっこなんかは
有っても、

――騎馬戦みたいに
派手な競技はないから、

あなたなんかきっと退屈
しちゃうわよ。

ヒカル姉様も前来たとき
大あくびしてたし。

……

でも――

私のクラスのダンスは――

少しは楽しめるかも
しれないわ。

私の、ホタ姉様の作って
くれた衣装はもちろん、

友達の衣装もキレイだし。

皆で考えた振付は
カッコイイし。

私、
真ん中で踊るし。

本当は隅っこが
良かったのを、

みんなが勝手にその場所に
配置しただけだけど――

……

べ、別に
来ていいって、

許可したわけじゃ
ないわよ!

恥ずかしいから来ないで、
って言っても――

海晴姉様に連れられて
結局来ちゃうんだから、

禁止――なんて無駄なこと、
言うの辞めただけ。

その代わりもしも
来ちゃう気なら
条件付き!

運動会の私の分のお昼は、

電車のキャラ弁にすること!

もちろん作るのは
あなた――。

姉様にお願いしても
どこのなんて車両だか
わからないデタラメな
電車になるんだもの!

リクエストは――

そうね、井の頭線の3000系よ!

私の好きな車両が
更新車かそうでないかは、

あなたは覚えている?

もし違う方を作ってきたら
即刻退場!

なんだからv

-あとがき-
べびプリ日記風SS
家族としては認めても
友達に見せるのは恥ずかしいとかあるのかな