夢で会えるだけじゃ
辛いんだもん♪

と歌っておった
星花姉じゃが、

夢で兄じゃに会うまじないをする、と――

兄じゃの写真と
自分の枕を抱えておったの――

やはり――

夢に兄じゃが出てくると
胸が高鳴るものじゃし、

出来るならば兄じゃには
毎日でも夢にお出でいただきたいのも
当然のことじゃv

そんなわらわは昨夜丁度
兄じゃの夢を見たぞ!

色とりどりの花が咲き誇る
常春の国で
芳しい香りに包まれながら――

わらわと兄じゃは
ぺんぺん草を鳴らし草笛を吹いて
遊んでおった――

わらわ――
とても楽しかったのじゃv

――フフv

おお――
そういえばの、兄じゃ?

今でこそ自らが恋い慕うものを夢に見る、
ということになっておるが――

古来は逆に、
自分を恋い慕う者の思慕の念が、

あるいはその者が心躍るあまり
体を飛び出した魂が、

夢に飛び込んでくると
されておったのじゃ。

わらわやマリー姉じゃと
兄じゃのように――

宿世の縁で結ばれおる間柄では特に
相手の夢に通い易いらしく――

あくまで今生のものに過ぎぬ
体のくびきを離れ――

通うた相手の夢の中でより深く
交わることが出来るそうな♪

今にして思えば、昨夜の夢――

わらわをいだく兄じゃの
腕から伝わった熱が、

目覚めてもしばらく
わらわの体を火照らせていたほどの――

まるで現し世の如きものじゃった――

もしや兄じゃ――

昨夜は魂となってわらわの下へ
お出でになられたのか?

あの桃源郷の風の心地よさ――

兄じゃのオーラを
帯びておったのならば合点がいく!

クフフv

委細承知じゃ!

ならば兄じゃの思慕の念、
しかと受け止めようv

しからばわらわも
相応の返答をせねばならぬの?

今宵はわらわからそちらへ参ろう――

わらわの全てを捧げるゆえ――
夢の中でわらわの念を受けてたも♪

兄じゃと再び深く交わり、
昨夜の夢の続きを――

わらわの目覚めでお流れになった、

草笛の手習いを今宵も!
なのじゃvvv

-あとがき-
べびプリ日記風SS春眠暁を覚えず、
幸せな夢を見たいものです