もう!

霙姉様には
困ったものだわ――

隙あらば
誰かをからかって
遊ぼうとするんだもの。

そんなに暇なら
お部屋の片付けでも
してればいいのよ!

今日なんか
よりにもよって海晴姉様を
からかって――

もちろんただやり込められる
海晴姉様じゃないから、

周りにいた私まで
巻き込まれちゃった!!

海晴姉様、

昨日の甘ったるい
お風呂の反動なのか、

バスソルトを買ってきたの。

うんうん――

雪が降り続いて寒い日だもの、

お風呂にはじっくり入りたいわよね?

それなら入浴剤は
温泉っぽいのがいいと

私は思うけど――

でもニコニコしながら
お風呂を楽しみにしてる
海晴姉様を見てると、

そんなことはどうでも良くなって――

私も何だかお風呂が
楽しみになってきちゃったv

でも霙姉様ったら
それを見て――

どれ、一口。

なんて言いながら、
ソルトを口に運ぼうとしたのよ!

青空もいて、
真似して何でも口に運ぶ
ようになると危ないから

海晴姉様が注意したんだけど、

そうしたら今度は
じゃあこっち、

だなんて言って――

海晴姉様の指先をペロン!

……

もちろん海晴姉様だもの。

手手洗いうがいは
完璧でしょうけど、

買い物とかの袋からバイキン
うつってるかもしれないし――

キレイとは言いがたいんだから!

霙姉様はともかく――

それを見るなり真似しだした
青空が病気になったらどうするのよ!

何が楽しかったんだか、

海晴姉様もくねくねしながら、

反撃よ、

なんて二人にチュウしまくりだし――

この家のスキンシップは
どう考えても過剰だわ!

そんなにベタベタしなくても
いいじゃない。

あげくその場で
鉄道の運行状況を調べてた
私にまでせまってきて!

私は人身事故や雪で
朝から乱れがちなダイヤのことで、

胸がふわふわして
頭もいっぱいだったのに――

どうして、
放っておいてくれないのかしら!?

もうそれで嫌になって――

逃げてきたってわけ。

……

別に、
あなたを頼って
来たわけじゃなくて、

どうして肝心な時にあなたが
いてくれなかったのか考えてたら――

ここに着いてただけよ。

ほ、ほら!

あなたがいれば
姉様たちの目は、

私よりあなたに行くでしょ!?

だから――

それだけだから――。

別にあなたに
かばってもらえたらなんて――。

何よ?

お風呂やスキンシップの
お誘いとでも思ったの?

まさか!!

そんなの、
ありえないって言ったじゃない。

でも――

少しの間姉様たちから
匿ってくれたら――

鉄道運行の最新情報くらい、
教えてあげても、いいわよ。

他にもダイヤ改正のこととか
色々教えてあげる――

だから少しの間――

隣、いいでしょ?

-あとがき-
べびプリ日記風SS
昨日(2/28)のSS「芳香」の続き。

いよいよこの日が来てしまいました……
一昨年12月からわかっていたとはいえ、
実際に来ると厳しいものです。
とはいえ作品自体は続くようなので
応援するしか無いですね!