ふう――

やっと、
出られた――

悪かったな、
すっかり待たせちゃって。

一緒に帰ろうって
こっちから言ったのに――

遅れたのは、
これ――

いっぱいもらっちゃったんだ、
プレゼント。

友達からのもあるけど、

大半は――ファン、
なんだって。

去年のバレンタインに
私には本命がいるって
ちゃんと言ったから――

減ると思ってたのに――。

今日は単純にお祝いで
それは断る理由にならない、

って押し切られちゃった。

しかも下駄箱やロッカーに
入れたり――

私のクラスメイトに渡して
本人はすぐいなくなる、

なんて私が返しにくい
やり方をする子もいて――

皆結構――
めげないんだな。

すごくタフで、
ビックリした――。

私は――
私だったら――

どうかな?

もし、
オマエに好きな人がいて――

それが私じゃなかったら――

私にプレゼントを
くれた子たちみたいに、

出来るだろうか――

諦めずに、
ずっと――

……

想像、出来ないや、
そんなこと。

春風じゃないけど
考えるだけで胸が――

きゅっ、ってして――

顔から熱が引いちゃうから――。

……

――んっ!?

うわあああああああっ!!!!

い、いや――

これは、これは違うぞ。

これは物の例えであって、
私がオマエのこと――

その、す、好きな――わけじゃ!!

好きじゃない、
好きではなくて――

あ、でもキライでもないぞ!
それは誤解するな!!

キライじゃない、というより、

気をはらなくてもいいし、
笑っていられるし、

一緒にいると安心するし――v

だからオマエが
外で彼女を作って、

あまり家にいなくなったら――

とか色々考えたり――

あ――!

ち、違う、
違う違う!

そういう意味じゃない――

その――
だ、だからこれは――

違うんだあああああああっ!!!!

-あとがき-
べびプリ日記風SS
ヒカル、誕生日おめでとう!