長いように見えて、


宇宙の歴史に比べれば
あまりに短い夏休み――


それももう終わりが見えてきたな。


そんなタイミングで
夏休みの課題について


私に教えを請いにくるオマエは――


賢いんだか、
抜けているんだか――


まあ、
週末以降は夕凪や立夏の
ラストスパートに
駆りだされるだろうし、


今のうちに自分の分を
済ませておくというのは


有りだ――


そして――


そこで私を選んだ点は合格だなv


危機的状況で誰が一番頼りになるか――
それがしっかり理解出来ている。


さすがは私の弟だ――v


もっとも――
高校生以上では他に選択肢は無いか。


何だかんだで海晴姉は忙しいし、


春風やヒカルでは
それぞれ家庭科や体育くらいしか、


聞けそうも無い――


あるいは、保健体育の
課外授業になってしまうかもしれないしな――?


フフフ――


どれ、
私も赤点の課題をはじめとして
色々終わってないが、


宿題をみてやろう――


なに、私のことなど気にするな。


私の成績表の数字など、
銀河の果てから見た地球のごとく――


小さなことだ。


それとも――


いっそこのまま
お前が同学年になるまで
留年してみようか?


お前と同じ教室で、
お前と同じものを見ながら過ごす
学校生活は――


さぞ楽しいだろうv


春風も真似をして
最終的に4人で同学年になるかもな?


まるで家にいるように
賑やかな教室になりそうだv


そのためにも、
お前には進級してもらわねば困る。


だから遠慮無く
課題を見せるといい――


それに最悪、
そのままずるずると
進学はおろか卒業にも失敗したとしても――


そこはお前に
責任をとってもらって、


終末までの短い間、
お前に永久就職すれば
いいだけだしな――v


などと――


本気にしたか?
フフフ――


まさか、長期休暇の前に
赤点などとったりはしないさ――


休みが減るからな?


それに3年ともなると、
宿題らしいものもほとんど無い。


だから――
お前の面倒を見るくらい、
わけもない。


暑い夜だ、
さっさと済ませるぞ――


終わったら
ここ数日寒くて封印してた、
水ようかんを開けるとしよう――


さあ――
この手を取れ。


すっかり勢いを取り戻した
この短い夏の夜に――


身を委ねよう。


お前となら――


この小豆色の宵闇に、
飲み込まれてしまうのも悪くない――v


-あとがき-

べびプリ日記風SS
公式日記でもついに宿題の話題が出ましたが、
ゆなりかは大丈夫かな?