BOSSの独り言

BOSSの独り言

月刊BOSS編集長・関慎夫がつづるインサイドニュース・ブログ

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1年半ぶりの、そしてこれが最後の更新です。
本日をもって株式会社経営塾を退社します。
入社したのは1988年。まだ時代は昭和でした。
当時はまさか28年も在籍することになるとは予想もしていませんでした。
この間、様々なことがありました。月刊経営塾、そして月刊BOSSの編集に携わってきましたが、毎号毎号、貴重な体験の積み重ねでした。
振り返れば振り返るほど、多くの方に支えられて今日に至ったことを実感します。
本当にありがとうございました。
経営塾を辞めるとはいえ、経済誌の編集から離れるわけではありませんので、記事を通じて、再びお目にかかることもあると思いますし、ブログやフェイスブックで発信するかもしれません。
その時は再びのご愛顧をお願いします。

NHKの朝ドラ「マッサン」を観てますか。
視聴率は好調で、上半期の「花子とアン」を上回っているとか。
今朝の「マッサン」では、堤真一演じる鴨居欣次郎が、「日本ではウイスキーはつくれない」というスコットランド人を追い返していました。
この鴨居のモデルとなったのが、サントリー創業者の鳥井信次郎です。
鳥井はスコットランドでウイスキー造りを学んだ竹鶴政孝を招いて、日本初のウイスキーづくりに挑戦するのですが、竹鶴をモデルとしたのが、このドラマの主人公のマッサンです。
今朝のドラマでは、マッサンの妻のエリーが、「マッサンには大将(鴨居)が必要、大将にはマッサンが必要」と言っていましたが、実際に、信治郎と竹鶴の2人がいたからこそ、日本初のウイスキーが誕生したのです。
日本初のウイスキー醸造所は、大阪府の山崎蒸留所ですが、これは、信次郎と竹鶴の合作です。そしてこの山崎から生まれたモルトウイスキー「山崎」が、つい最近、世界一のウイスキーに選ばれています。
約90年の時間をかけて、ゼロから始めたウイスキーが世界一になったのです。
こうしたチャレンジの背景には、信次郎の口癖でもあり、サントリーのDNAとしていまに生きる「やってみなはれ」があります。「やってみなはれ、やらなわからしまへんで」。うじうじ考えるより、行動する。リスクを取って挑戦する。それが今日のサントリーを築いたのです。
そこで、本日発売の月刊BOSSでは、「サントリー『やってみなはれ』再考」と題して、サントリーのDNAを検証しています。
「やってみなはれ」はどのようにして生まれ、どうやって継承されてきたのか。
リスクを取ることの大切さが、この言葉には込められています。
ぜひお読みください。
月刊BOSS12月号が本日発売になりました。
もう12月号ですって。1年のたつのは早いものですね。あっというまに2015年を迎えようとしています。
それはともかく。
今月号の特集は「ソフトバンクの人と事業の選び方」
先月、中国のアリババがニューヨーク証券取引所に上場し、25兆円もの時価総額をつけました。
それに伴い、筆頭株主のソフトバンクは8兆円もの含み益を手にしています。
このアリババへの出資を、ソフトバンクの孫正義社長は、わずか5分で決めています。2000年代初期にソフトバンクの財布となったヤフーへの投資も、孫さんは迷うことなく決めています。
もちろん失敗も多々あるのですが、ここぞという時の勝負強さというか選別眼は誰も真似ができません。
投資先の選定だけでなく、進出する事業領域や、それを誰に任せるか、という点においても、このところのソフトバンクの「決断」は、常に大きな話題を呼んでいるだけでなく、携帯事業がその代表ですが、大きな利益をもたらしています。
では、ソフトバンクは進出にあたり、どのような基準を持っているのか。どうやって人材を登用するのか。
ぜひとも特集をお読みください。
月刊BOSS11月号が発売されました。
今号の特集「セコム、しってますか?」です。
「知ってるよ。警備会社だろ」と言われそうですが、それはセコムのほんの一面にすぎません。
いまでは警備だけでなく、保険や医療、介護にまだ幅広く提供しています。安全・安心に関するもので、お客が望むものならなんでも提供しよう、というのがセコムの考えです。
セコムは52年前に誕生しましたが、その名が知られるようになったのは、50年前の東京五輪で施設の警備を担当したことです。これにより警備会社の存在が知られるようになり、翌年にはテレビドラマ「ザ・ガードマン」によって、さらに知名度を上げていきます。
6年後、東京に五輪が戻ってきます。その時、セコムはどんな存在になっていて、どんな役割を果たすのか。月刊BOSS11月号をぜひお読みください。
月刊BOSS10月号が本日発売になりました。
今号の特集は「マツダの底力」です。
3年前まで赤字が続いていたマツダですが、前期は過去最高益を記録、今期も好調です。
その理由のひとつが、マツダが推し進めてきたエンジン革命です。
環境対応エンジンとして、トヨタはハイブリッドに力を入れています。日産は電気自動車に命運を託しています。そこにあるのは、従来のレシプロエンジンの進化は限界まできている、という発想です。ところがマツダは、もう一度エンジンを一から見直すことによって、高効率エンジンの開発に成功、それが売り上げ好調へと結びついています。
マツダ弱小はメーカーですから、トヨタや日産のようには開発費が潤沢ではありません。そのため、ハイブリッドやEVなど新規分野に資金を投入する余裕がなかったため、従来エンジンにこだわらざるを得なかったという事情もあるでしょう。それでも、この新型エンジンの開発は快挙です。トヨタは今年に入り、高効率エンジンを市場に送り出し始めましたが、これもマツダに刺激を受けたためです。
マツダはリーマンショック前まではフォード傘下でしたが、フォードの経営が悪化したため、後ろ盾を失い、その前途が危ぶまれていました。その危機感をバネにしたいまの好業績。このドラマをぜひ読んでいただきたいと思います。

もうひとつ、40代、50代の読者に読んでほしいのが第2特集の「今再びのディスコブーム」です。私は大学入学当初、毎週、複数回、ディスコで遊んでいました。でも20代半ばになってぱったりとやめてしまい、その後のクラブとは無縁の生活を送ってきました。それだけに、いま再びディスコブームが起きているというニュースは驚き以外の何物でもありませんでした。いま復活しつつあるディスコは、私と同年代の客で溢れ返っているそうです。
本特集はアベノミクスとバブル経済の相似性を含め、いまなぜディスコブームが起きているのか分析しています。
月刊BOSS9月号が発売されました。
今号の特集はユニバーサル・スタジオ・ジャパンです。
この1週間、USJにできたハリポタのエリアが、いやになるほどテレビで紹介されていました。
月刊BOSSもそれにあやかったところはあるのですが、本誌が興味を覚えたのは、赤字を垂れ流していたUSJが、なぜ復活できたか、その1点です。
当初USJは3セクとしてスタートしましたが、世の中の多くの3セク同様、すぐに経営危機に陥ります。そこから苦闘が始まるのですが、アメリカのユニバーサルからテーマパークの専門家を社長に招き、米ファンドにTOBされ、3セクの呪縛から解き放たれます。そして今度の新アトラクションと、人、物、金の3拍子が揃ったことで、V字回復が可能となったのです。
特集では、そうしたドラマを中心に構成しています。
経営資源をうまく配分すれば、危機は必ず乗り越えられる。そのことを教えてくれる復活劇です。
月刊BOSS8月号が本日発売になりました。
今号の特集は「新幹線 過去と未来の50年」です。
10月1日に開業50年を迎える新幹線のこれまでの経済効果や、今後、日本の成長戦略の中で新幹線が果たす役割について特集しています。
ぜひご一読を。
今日22日は月刊BOSS7月号の発売日です。
今号の特集は、「ドコモの憂鬱」。
携帯業界のガリバーとして君臨してきたドコモですが、前3月期決算で、ドコモの利益はソフトバンクの利益を下回りました。ソフトバンクが携帯に参入してまだ10年もたっていないのに、後塵を拝すことになったのです。
もっとも、ドコモの事業が携帯に限られるのに、ソフトバンクの場合は固定電話もインターネット事業も、出版や卸事業も全部入っています。しかも前期はガンホー買収などによる一時益があったため、単純に比較することはむずかしいのですが、ソフトバンクがドコモを抜いてことはまぎれもない事実です。
危機感を強めたドコモは、ついに通話料金の定額制に踏み切ります。来月からスタートするこの制度の申し込み数は順調に増えているそうですが、価格優位性を前面に押し出したところに、ドコモの焦りを感じることができるのです。
言ってみれば、定額制は伝家の宝刀です。うまくいけばいいのですが、もし失敗した場合、ドコモはとてつもないダメージを受けてしまいます。
果たしてどうなるのか。またソフトバンク、KDDI両社はどう動くのか。月刊BOSSをぜひお読みください。
たまに週刊誌や夕刊紙から、コメントを求められることがあります。
企業動向の背景を解説してほしい、とか、経営者について教えてほしい、といった依頼を受けて、私なりの考えを伝えます。
その依頼が、最近増えています。対象企業はいずれもソニー。
先日の決算発表では、電機各社はまずまずの好決算でした。そんななかで独り負けに近かったのがソニーです。果たしてソニーは大丈夫なのか。平井一夫社長の進退は大丈夫なのか。そんなことをよく聞かれます。
そのソニーが、明日、経営方針説明会を開きます。平井社長が登壇し、今年のソニーの経営方針を語るわけですが、このイベント、毎年のようにあって、その都度平井さんはソニーの復活物語を語るのですが、残念ながら、シナリオ通りには進んでいません。
明日、平井さんは何を語るのか。それがどれだけ具体的で実現可能なプランなのか。例年以上に意味のある発表会になるはずです。
なんだかな~。
って思うこと、たまにありませんか。
私はプライベートでももちろんですが、企業の行動についても「なんだかな~」と思うことがたまにあります。
実はたったいまも、そう思ったところです。
理由はソニーが送ってきた「ソニー不動産株式会社設立のお知らせ-新規事業創出の取り組みを加速-」というニュースリリースを見たからです。ネットニュースでもさっそく話題になっているようです。
リリースには「4月1日で新規事業の創出を担当する専門組織を設置し、社内から提案される新たな技術や商品、サービスについてのアイデアをスピーディーに事業化する取り組みを開始しました」とあります。それはわかるのですが、なぜ「この取り組みの一つとして、ソニー不動産を設立しました」につながるのかまったく理解できない。
なぜソニーが不動産業をやらなければならないのか。ソニーはいまエレキの再生に全力をあげているはずではなかったのでしょうか。それにつばがる新規事業ならまだしも、不動産だって。
ソニーはここ数年の間に、北品川の旧本社群、大崎駅前の新しい社屋、ニューヨークのソニービルなどの不動産を次々売却、それによって利益を捻出してきた会社です。それがよりによって不動産事業に進出とは、なんだかな~。