2007年 日本 117分


監督:佐藤純彌
出演:舘ひろし、貫地谷しほり、石倉三郎、大沢樹生、手塚理美、宇崎竜童、村井国夫



人気作家・白川道の原作をドラマ化したラブストーリー。一流商社のサラリーマン・戸辺は社内での派閥闘争に敗れすべてを失う。打ちひしがれた彼は行きつけの喫茶店で働くひとりの女性と出会い、傷ついた心を癒していくが…。

いきなり"おー"とひとこと言ってしまった。何年ぶりに見る顔だろうか?『部長刑事』以来かなあ、舘ひろしの同僚役で蟷螂襲が出ていた。この名前知っている人はかなり通ですよ。(笑)
 出演陣の舘ひろし、宇崎竜童、石倉三郎の男臭さは渋いわあ~。
しかし、また耐える女の役を手塚理美が演じていた、何か最近このような役ばかりのような気がするなあ。この映画も、ろくでもない男(父親、取立屋)に振り回された挙げ句、自殺してしまったう女性中沢恵子と末期ガンの戸辺とのお話。
その恵子に亡くなった娘の面影を重ねて徐々に癒される仕事一筋だった戸辺、そんな恵子と戸辺は温泉へ旅に出かけ、恵子と戸辺は一夜をともにするが、戸辺は恵子を拒む、戸辺の頭の中には恵子はあくまでも娘の代わりだったのか、あの恵子の気持ちを受け入れなかったのは純情と言っていいのかあ?鈍感?
 この映画、男の子純情がテーマらしい。
恵子が自殺した後に、喫茶店のマスターに託された恵子からの手紙を戸辺は読む。そこには、取立屋にレイプされて風俗に売り飛ばされたと書かれていた、戸辺は警察と弁護士の所へ手紙を持って行き事件として取り上げてほしいと言うが立件できないと言われる。そして戸辺自身末期ガンとわかり、自ら復讐を企てる、取立屋を銃殺するが自分も刺されて同士討ちになり絶命する。弁護士に戸辺は恵子のSOSを察知出来なかった戸辺にも原因があるのではと言われていた。全くその通りだと思う、唯一恵子を救える可能性があったのは、戸辺のみだった悔やんでも悔やみきれない大失態。
 なかなか途中までは、いい感じで展開していたのに、最後の戸辺の妻(手塚理美)の一人社交ダンスのシーンあれは何を言いたかったのかなあ?いるかあ?と思ったり、途中何が狙いなのか照明あてすぎて貫地谷しほりが真っ白になっていた。純情がテーマになっているが、その言葉の意味は一見良い意味に取られがちでもあるが、この映画では極端な話だが、その純情が恵子を死に追い込んでしまった、ひとつの要因となっている、ただの純情は相手にとっては苦痛を与えてしまうだけなのか?
 もし私が戸辺の立場だったらどうしていたか考えてみたら、ほぼ同じことをしていたのではないだろうかと思う。「嘘やろ」と言われるかもしれないけど、同じことをしていたと思う。
 このドラマもWOWOWのドラマWで放送されたものらしい。思い出したが、最近放送された藤原伊織作の『シリウスの道』が見たく仕方がないのに、物が回ってくる気配がないので取りに行こうかなあ。

貫地谷しほりが恵子役をやっていたが、う~んさすがやなあと思った。舞台の上の彼女を見てみたい気がする。

WOWOW加入を考えるなあ、うん悩む。