こんにちは。
このブログはゲームのノウハウを活用して、あなたのビジネスを変革するための方法を提供するブログです。
今日は、ゲームソフトを事例として、商品展開のアイデアについて考えてみたいと思います。
■ゲームタイトルを生みだすためのチェックポイント
ゲームタイトルには大きくわけて2種類あります。
・全く新しいゲーム
と
・既存のゲームの続編や派生タイトル
です。
新しいものを生み出していかなければ市場が広がりませんが、新しいものにはリスクもありますので、そのバランスが重要となります。
全く新しいものを生み出すのは、なかなか難しいことですが、続編や派生タイトルは一定のチェックリストに沿って考えればアイデアが出しやすくなります。
そのチェックポイントすべてを説明するのは時間がかかりますので、間もなく発売されるあるタイトルを参考に、いくつかのチェックポイントについて説明したいと思います。
■「ドラゴンクエストI・II・III」からチェックポイントを考える
事例としてWiiで9月15日に発売される「ドラゴンクエストI・II・III」を取り上げてみたいと思います。
このタイトルは、ファミコン、スーパーファミコンで発売されたドラゴンクエストI・II・IIIをWiiで遊べるようにそのまま移植したものです。
ゲーム内容やグラフィックなどは当時のものと変わりありません。
つまりこのタイトルは、既にある資産そのものに、何らかの付加価値をつけて発売するタイトルとなります。
では、ドラゴンクエストI・II・IIIに使われている続編や派生タイトルを生み出すためのチェックポイントはどのようなものがあるでしょうか。
■5つのチェックポイント
チェックポイントは以下の5つです。
・上位機種に移植する
通常このチェックポイントは、上位機種に合わせて一部を作り替える(グラフィックを良くするなど)ことで、新たなタイトルとして発売することを意味しています。
あなたのビジネスでも、過去に人気があった商品・サービスを、いまふうに一部だけアレンジすることで、また新たな商品として価値を生みだすことができます。
過去に人気があったものならば、その人気の根本にあるものを削ぐことがなければ、一定の売上を見込むことができますよね。
また、ゲーム機のように、一定期間ごとにプラットフォームが変化し、過去のものは今のプラットフォームでは使えないようなビジネスモデルであれば、単純に今のプラットフォームに合わせてパッケージングし直すだけで、価値を生み出すことができます。
今回のドラゴンクエストI・II・IIIは、そのパターンですね。
・いくつかのタイトルを一つにくっつける
ドラゴンクエストI・II・IIIは3つのタイトル(厳密にはファミコン・スーパーファミコン併せて5タイトル)をひとつにして発売しています。
当然、ひとつにすることでお得感があり、価値が高まります。
また、これを買えばすべてが揃う、というのはこれから始めるようなビギナー・初心者向けに適した商品アイデアになると思います。
・ゲーム以外の特典をくっつける
ドラゴンクエストI・II・IIIには攻略本や資料集、ちいさなメダルなどが付いています。
同じ商品であっても、特典をつけることで商品の付加価値は向上しますね。
劇的に価値を高めるためには、他では手に入らない特典をつけることが有効な方法となります。
・価格を安くする
ドラゴンクエストI・II・IIIは価格が4,440円ということで安い価格帯になっています。
この程度であれば、単純にお得だね、という感じですが、劇的に価格を安くする、フリーで提供することを考えてみるのも有効なアイデアにつながります。
それを実現するためには、商品形態・販路・キャッシュポイントなど何かを変える必要がありますから、そのレベルから考えてみることで新たなアイデアにつながりやすくなります。
・まだ発売されていないタイトルに関連するものをくっつける
ドラゴンクエストI・II・IIIには、ドラゴンクエストⅩの特典映像が入っています。
ドラゴンクエストⅩはこれから発売されるビックタイトルですから価値が高いですね。
このアイデアは以下の2つのパターンがあります。
・他の権威を活用して、その商品の価値を高める
・その商品の権威を活用して、他の商品の価値を高める
今回はドラゴンクエストⅩというビックタイトルの権威を活用して、この商品の価値を高めているわけですね。
あなたのビジネスに、有力な商品・サービスがあれば、それを活用して他の商品の価値を向上させることができるわけです。
そして、このチェックポイントを考える上では、もう一つ戦略的な意味があります。
長くなりましたので、それについてはまた次回に。
ということで、本日は以上です。