私とワニ革 | CrocodileShopGaudieのブログ

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東京都蔵前のCrocodile Shop「GAUDIE」のスタッフブログです。

お盆休みもあっという間に終わり、今日から仕事スタートです。


まだまだ暑い日が続きますが、水分補給をしっかりして
なんとか乗り切りましょう。

 

最近よく昔のことを思い出すのです。
まだそんなに老けこむ年でもないのですが・・・

 

 

私とワニ革について、思い出話を何回かに分けて

お話したいと思います。


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GAUDIE新作「カジュアルデザインウォレット」http://www.gaudie.jp/SHOP/C1001.html

 

私が親会社に入社して早いもので25年くらい経ちます。


昔の人はよく「小僧時代」とか言いますが、
入社して5年くらいは、正に私の「小僧時代」でした。

 

ワニ革専門商社の「小僧時代」とは、どういうものであったか
一般の方々には想像もつかないことでしょう

 

 

入る前は一応商社ということで、スーツケースを持つて
世界を飛び回るとか甘い考えでいたものですが、
なんとワニとの格闘、いやワニ革との格闘がスタートしました。

 

当時、ワニ革の時計ベルトが全盛の時代で
ティンガサイドという南米の「カイマン」の脇腹部分が使用されていました。

 

朝会社に出社すると、作業テーブルに何百本という革が用意されており、
それをハサミを使って「縁パチ」とも「トリーミング」とも言いましたが、
革の周りに残っている屑状のものを綺麗に切り落とすのです。

 

1本分処理するのに、慣れていない人で2~3分くらいかかり、
やり始めた頃は、何本かやると手が痛くなり、
水膨れになったり、タコになったりしたものです。

 

それでも何ヶ月が過ぎた頃は、当時の社長や専務がビックリするほどの
スピードで切り上げるようになりました。

 

1年やり続けると、「サイド切りのオリンピック競技が出来たら、
うちは君をだそう」とわけのわからない褒められ方までしたものです。

 

サイド切りと並行して、当時任されたのが、「亀磨き」と呼ばれる
亀の革を磨く作業でした。

 

亀の革は、当時染色された状態で輸入され、検品して出荷していました。

 

覚えているのは、亀の革は前足と後ろ足があり、
それぞれ形状が異なっていました。

 

何故磨いていたのかあまり覚えていませんが、

おそらくツヤがあまりでていなくて、
磨くことによってツヤをだしていたのだと思います。

 

そんなこんなで、当時の先輩から
「ワニサイド切り3年、亀磨き3年で一人前」とか
これもまたわけのわからないアドバイスをもらったものです。

 

どんな仕事も基本が大切で、
八百屋さんなら野菜のこと、魚やさんなら魚のこと
一心不乱に素材と向き合う期間は必要ですよね

 

いま振りかえってみると、私にとってこの期間は

とても重要な期間だったなと思います。

 

お陰様で私の場合、「ワニサイド切り3年、亀磨き3年」はかかりませんでした。

 

使いものにならない若者でしたが、

任された仕事を人一倍一生懸命やったことで、
上の人は正当に評価してくれていたようです。

 

両方で約3年間頑張りまして、

次は何んとワニ王国パプアニューギニア行きを命じられたのです。

 

店長 南澤

 

 

 

 


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パプアニューギニア赴任時の私 ずいぶん痩せていました。