ヨーロッパはすっかりクリスマス一色。
テレビをつけても、クリスマスパーティーの宴会メニューとか、フィンガーフードのレシピをやっていたり、街もすっかりクリスマスの装飾でホリデーのムードです。
そんななか・・・・うちの息子の通う保育園のクリスマス会@教会、がありました。
そもそも、めちゃくちゃシャイで人に挨拶もできない、4歳のうちの息子。
保育園のクリスマス会で劇をやるって聞いた時から、(いわゆる、キリスト誕生の劇。マリア様とヨゼフ様がでてきて、馬小屋でイエス・キリストが誕生し、賢人たちや天使、動物たちが祝福するという、おきまりの演目)、
「草、とか羊、の役でいいです」
と願っていたのが・・・なんと配役されたのは
ヨゼフ!!!
「え、せ、せ、先生!ちょっとそれは・・・・」と言ったのですが、そのまま続行・・・・
11月中盤から、練習を始めましたが、思った通り、まず練習したくない、と拒む息子。
そして、もちろん衣装も着たくない。 毎日迎えにいくと、先生たちが疲れ切った顔で報告してくれるので、
とうとう、その本番用の衣装を借りて、家で毎晩着る特訓をすることに。
「ね、着よう?かわいいよ? 着ようよ、着なさい。 着なさいっ!!」
と強制しても着ないので、ついには、年に1回くらいの奥の手、ママが泣く、作戦まで登場。
私 「ええええーーーん、どうして着てくれないの、オンオンオン(号泣するマネ)」
息子 「ええええーーー ママ、泣かないで、泣かないでええええ。ええええん(本気で泣いている)」
二人でこんなにドロドロになってまで、この衣装を着せたほうがいいのか??
と途中で疑問に感じたりしたのですが、でも、この子はこれを乗り越えないと!!と二人で毎晩頑張りました。
そして、昨日の本番。
朝からドキドキして仕事も手につかず、午後早退して教会へ急ぎました。
早退するとき仕事場の上司に「すいません!ちょっと、今から、保育園の劇で、息子がヨゼフ様役をやるので、すんごいシャイな子で、上手くできるか、すごい心配なんです!」と説明し、上司「お、おう、そうか、うちの息子はドンキー(ロバ)役だったよ、すごいねえ。どうぞいってらっしゃい」と許可をもらい・・・・完全にバカ親・・・。
舞台上の彼にみつけられると、たぶん息子は泣き出してしまう、と思って、変装用のスカーフと、メガネも持参しました。
時間になり、劇がはじまり、なんと頭のスカーフも衣装もちゃんと着た息子が、マリア様と手をつないで登場。口に指を2本くらいくわえながら、なんとか耐えきって、最後まで泣かずにすみました。
それまで隠れていたのですが、
思わず、終わって礼、っていうときに 私は立ち上がって、息子に向かって
「やったぜーーー!よくやったーー!」とガッツポーズしたのですが、
そうしたら初めて私の存在に気づき、そこから、その後の聖歌も聞こえないほどの大号泣。
バカ息子、バカ親に見えてもいいやと思って、4歳にしては大きい息子を抱えてあかちゃんのように、よしよし、してあげました。外人のお母さん、お父さんたちは不思議な顔をしてみてました。
いやー本当にえらい!
世の中の常識がなんであろうと、とにかく、これを乗り切ったうちの息子、ただそこに立ってただけだけど、本当にどんだけ大変だったか、えらいわー!
と心から嬉しく思いました。
その後、何でも食べたいものを食べさせてあげる、というと、ポテトが食べたい、というので、
バーガーキングに行って、
オレンジジュースと、フライドポテト大と、ソフトクリームを買って二人で食べました。しみじみ・・
世の中成果を出すのが一番大事!とか思っていた自分ですが、今回の息子の奮闘ぶりを見ていたら、
あ、世の中努力する過程も大事なんだわ・・・・と初めて思いました。
そして、息子に「今日はがんばったね。偉かったね」というと、
また涙ぐみながら、「やだ!また明日やる!」というので、「なんで?」と聞くと、
「だって、うまくできなかったから・・・・」と息子。
えらい!えらすぎる~~~~!
こどもって、どんだけえらいんだ!!!私に似て、ちょっとMなところが心配ではありますが、こどもって小さいながらに、心に強い芯を持っているんだなあと感動した出来事でした。
は~~~。これで年末の休みに向けて、リラックスできるかな~~~。