風船カズラ再び ~不思議な蔓の話~
今年3月、
昨秋収穫した風船カズラの種を
10粒ずつ小袋に入れたものを
皆様に持って帰っていただいたら、
150袋が2日も経たずに無くなりました。
貰っていただいた小袋の状態。表裏。
昨年、ある人からいただいた数粒のハートが、
今年の春には1,500もの天使の使いとなって
人々のもとに幸せのハートを届けてくれました。
しっかりとハートのマークが入っています。
だから今年は
いろいろなところで
その天使のハートを見ることができると思いますが、
然し、
気が付くと、
自分のものが何もない!
どうしたものかと思い悩んでいたら、
その風船カズラを植えていたプランターから、
こぼれ種で2本の新しい芽が出ているのを発見。
すでに蔓を絡ませるくらいに成長してきたので、
ヒョウタンのために拵えたネットのそばに
置いてやりました。
ひと足早く、ヒョウタン用ネットに絡まる風船カズラ。
白い点のように見えるのが花です。
いまから、
その風船カズラの観察記録も
少し残したいと思います。
風船カズラの花。わずか5㍉程度の小さい花で、ほとんど目立ちません。
この花の一つ一つが風船になり、
中に3粒ずつハートの種ができます。
その花のちょっと後ろに付いている、鈎爪のような不思議な蔓。
風船カズラの蔓は、
他の植物の蔓とちょっと違って、
最初から比較的硬い鈎爪のような形をしており、
このままで触ったものに引っ掛かり、
グルッと巻きついてもう離れません。
物に触ると、ご覧の通りにくるっと巻き付きます。
一株で150個以上の風船がなり、
種ができると400~500個を優に越えますので、
風船カズラの細い茎や蔓では、
理論的にはとても重くて支えきれませんが、
そこは実に良くしたもので、
ちゃんと力学を取り入れた構造になっているから感心します。
というのは、
この鈎爪様の蔓の先端に花が咲いて種ができますので、
ネットにしっかり絡みついたそれぞれの硬い蔓が
それぞれの風船や種を、
責任を持って支え、
決して本体の茎に重さがかからないようになっています。
だから、本体は
細くてかよわい茎でも充分なのです。
ほおずきは
あんなに太い茎でも
せいぜい数個の実を支えるだけですが、
風船カズラは
こんな細い茎で100や200の実を支えます。
細いけれども力持ち、
今日は
ちょっと変わった
風船カズラの 不思議な蔓 の話でした。
ちなみにこれはヒョウタンの蔓。
朝顔でも胡瓜でもカボチャでも
普通、植物の蔓はこのような状態のものがほとんどです。
ヒョウタンの成長記録は、
これから風船カズラと並行してアップしていきますので、
また時々覗いて見て下さい。