今週も終わりました。

今週も相変わらずの状態でしたが、今日はゆっくりできました。

朝起きると恐らく5年ぶりくらいの「雪景色」でした。

以前は、毎年1~2日/年は、病院の前が積雪により通行不可となり、午前中「開店休業」状態の日がありました。

温暖化が原因か分かりませんが、ここ5年はそのような事態になる事がありませんでした。

朝の段階では、それなりに積っていた雪も10時くらいには溶けてくれました。午前中の来院は非常に少なく7件でした。午後からは少しバタバタしましたが。

積雪の日にもペットの為にと、頑張って来院してくる飼い主さんには毎回頭が下がる思いです。

道路も渋滞し、普段の数倍の時間をかけて来院してくれる飼い主さん達には感動すら覚えます。

そして大雪の日に毎回ある日の出来事を思い出します。

ある年(10年くらい前)の大晦日、午前中のみの診察を行っていました。

その日は前日からの大雪で今日の積雪の3倍くらいはありました。

大晦日は基本的に継続治療が必要な子や1/4まで間隔を開けれない子などの診察を行っています。

その日も十数頭の予定がありました。

朝起きて見た景色は「大雪」。

「どうしよう。。。みんな来院できないだろうな。」

そんな第一印象でした。

案の定、予定していた時間になっても予定していた飼い主さんは現れず…

診察開始から30分くらい経った頃、一台の4WDの車が病院の前で停車しました。

そこには、3名の飼い主さんが乗車していました。

聞いたところ、側道の入り口で車で来る事を断念した飼い主さんが2名いて、その飼い主さんが徒歩で病院に向かっていたところに、来院するために通りがかった4WDの車の飼い主さんが拾って乗せてきてくれたそうです。

無事に診察を終えて3名の飼い主さんが4WDの車で帰った頃、車でなんとか来院したり徒歩で来院したりと次々に予定していた飼い主さんが来院しました。4WDの車の飼い主さんも再度別の方を乗せてきたりもしました。

結局、予定通りの飼い主さんが来院しました。

そのときは、飼い主さんのペットへの「愛の深さ」を感じました。そして飼い主さんたちで助け合って来院した事にも感動しました。その時の風景は、今だに脳裏に焼き付いたままです。

そして、素晴らしい愛に満ちた飼い主さんたちに囲まれて「日常」を過ごせている事に感謝しました。

雪を飼い主さんに置き換えると、27年間で降り積もった「雪」がガンバ犬猫病院を支え、暖かい雰囲気を作ってくれていると思っています。

 

一昨日、「外から帰ってきたネコの足がブラブラしている」との電話があり、来院してもらいました。

診たところ、両方の後ろ足の足首から下が全て無くなっていました…

飼い主さんも原因が分かりませんでした。

線路の近くの家の子なので列車事故かとも思いましたが、車や列車の事故で両足のみ切断されるケースは理論上難しいと思います。あと県境付近の子で比較的山の麓になるので、もしかしたら「トラバサミ」(イノシシなどを捕獲するための罠)ではないかとの結論になりました。片足なら想像できるしこれまでも経験がありますが、両足となるとちょっと想像し難いですが…

とにかく、やらなければいけない事は、切断された足をどうするか?です。

当然、消毒をして入院させる事になりました。

そして、貧血も無く、血液検査の結果も大丈夫でしたので翌日手術を行いました。

切断部位の筋肉の傷みも酷く皮膚も残っていないので本来だと「ひざ」から断脚するのですが、両方の脚を断脚すると2度と歩くことは不可能です。2歳なのに…

残っている骨が幸いにも折れていなかったので、それを残して何とか筋肉と皮膚を縫合してみました。上手くいけば、その脚で歩くことになるかもしれません。



その未来を信じて飼い主さんと共に頑張ってみます。


明日は休診日です。


ではまた。