地球防衛軍4.1と5、どちらが面白いか(後編) | 司法書士のゲームブログ

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地球防衛軍4.1と5、どちらが面白いか(前編)からの続き。ここでは自分が苦戦したミッション、地球防衛軍シリーズの欠点や不満点、4.1と5の比較、お気に入りのキャラクター、そして続編である地球防衛軍6について語る。

 

 

 

 

■苦手なミッションランキング

 

自分がクリアするのに苦労したミッションについて。いずれも難易度の高いミッションばかりであり、ノーマルでは難なくクリアできて影の薄かったはずのミッションが、高難度ではかなりの鬼畜ミッションに化けることも多々ある。

 

 

■第7位:密集地帯(4.1/レンジャー)

 

クリアしたときの装備:AF100、スティングレイMF

 

おびただしい数の巣穴が出現するミッション。巣穴の耐久自体は低いが、だからと言って手あたり次第破壊していくと敵が一斉に襲ってきて地獄を見る。そして大量の敵をまとめて捌ききる能力は、レンジャーにはない。

 

仕方がないので、巣穴を1つ破壊したら後ろに下がり、その都度やってきた敵を迎え撃つというチキン戦法を繰り返す。時間はかかるが、これが最も確実。特に、金アリと銀グモの脅威度はずば抜けているので、これの位置を把握し優先して潰すことでクリアが格段に楽になる。

 

多くの敵に狙われるのでなるべくNPCと協力したいのだが、AIがアホなので勝手に水に落ちて動けなくなったり、敵にやられたりしている。それがまた無駄に難易度を上げている。

 

 

 

 

■第6位:強行突入作戦(5/レンジャー)

 

クリアしたときの装備:MA10スレイド、リバースシューターX、特型救護装置

 

前の記事で述べたように、5にはDLCで配信された強力な武器がある。そのため本編ミッションに関していえば、インフェルノでもさほど苦戦はしない。しかし、そんな中にあって例外的に存在感を放つのがこのミッション102「強行突入作戦」である。

 

終盤のミッションであり、No.100以降のミッションはいずれも難易度が高い。中でもこれはテレポーションアンカーから絶え間なく沸き出す敵、増援として沸いてくる変異種や緑アリ、敵に突っ込んであっという間にやられるグリムリーパーなど、厄介な要素がてんこ盛りである。

 

どのアンカーを壊したかによって出現する増援も変化するため、ただ闇雲に進めるのではなく、どの順番にアンカーを壊すかといった計画性が求められる。そのうえ、モタモタしているとどんどん敵が沸いてジリ貧になるのでのんびりできない。とりあえず、通常種ですら危険な蜂アンカーと、川のほうにあるクモアンカーは破壊しておきたい。

 

アンカーを3本破壊すると増援が沸いてくるが、変異種&緑アリのダブルパンチで味方がみるみる傷ついていくので、ここでいかにリバースシューターを使うかが求められる。緑アリの動きが速すぎて、あっという間に回り込まれてしまうのが辛い。

 

蜂・クモアンカーを壊すとアリアンカーが残り、どうしても金アリが沸いてしまう。こいつをいかに手早く処理するかが味方の生存率を変える。見晴らしのよい川で敵を迎え撃つことにより、何とかグリムリーパーを全員生存させることに成功した。

 

 

 

 

■第5位:地底3(5/ウイングダイバー)

 

クリアしたときの装備:モンスターランス、サンダーボウガンRZAM、マイティコア

 

DLC2で配信されたミッション。DLC武器が前提となっているためか本編以上に難度の高いミッションが多く、これはその筆頭。

 

16体のアラネアと、増援として沸いてくる大量の敵が相手。アラネア以外は全て増援として出てくるのだが、一定の場所に移動しないと沸いてこないため、予め安全地帯に入り込んで籠城するということができない。こちらは地底ミッションでは絶大な強さを発揮するサンダーボウガンがあるが、それを加味してなお難しい。

 

敵が沸いてくる条件が分かりづらいため、地形の把握と、増援の沸きポイントを押さえておくことが肝要。しかし似たような地形ばかりで目印の少ない地底なので、それも難しい。そして敵の沸き方も、金アリや銀グモといった変異種が数十体まとめて出てくるなど尋常ではない。

 

それ以上に厄介なのがアラネアの糸。壁を無視して貫通し、こちらを絡め取ってくるので危険極まりない。何もないと思っていた場所からいきなり糸が飛んでくるので理不尽極まりなく、せっかく上手く進めていたところを妨害されてゲンナリさせられる。そういう意味ではあまり良いミッションとは言えない。

 

また、金アリは壁を伝ってくるため見えない位置からいきなり接近してくる事がある。至近距離で狙われればほぼ即死なので、これも非常に危険。画面を見ているだけでは対処できないため、いつも以上にレーダーには気を配る必要がある。

 

 


 

■第4位:凶蟲大侵攻(4.1/レンジャー)

 

クリアしたときの装備:AF100、リバースシューターX

 

大量のクモが全てアクティブ状態で襲い掛かってくるミッション。とにかくレンジャーの機動力が低いのが問題で、あっという間にクモの大軍に包囲される。そしてひとたび糸に絡め捕られれば、レンジャーに脱出する術はない。クモの攻撃力が高すぎるのでAPはいくらあっても安心できず、それより包囲されない立ち回りのほうが遥かに重要となる。

 

レンジャーの装備枠が2つしかないのも難度を上げる要因になっている。引き撃ちをするので回復アイテムを回収しづらく、リバースシューターXは絶対に欲しい。そうすると残り1つしか武器が持てないのだが、スティングレイやスタンピードといった爆発系ならクモをまとめて倒せる反面、近付かれると大ピンチ。かといってAF100なら近付かれても大丈夫だが、殲滅力が低いのでジリジリと押し込まれていく。

 

自分は最終的にAF100を選択したが、倒し損ねたクモがどうしても近寄ってくる。それらをまとめて吹き飛ばせるリバースシューターは単なる回復武器という以上に重要な存在。NPCのウイングダイバーを長持ちさせるためにも必須であり、こいつをどのタイミングで切るかが完全に明暗を分ける。

 

No.59という中盤のミッションだが、最後までクリアできずに残してしまったミッションの1つ。これに限らず、機動力の低いレンジャーは敵がフルアクティブで一斉に襲い掛かってくるミッション全般が苦手。5の「狙撃部隊」や「欧州救援 作戦1」もかなり苦戦した。

 

それに対しウイングダイバーやフェンサーはこの手のミッションがかなり得意。敵がどれだけ大軍でこようとへっちゃらである。

 

 

 

 

 

■第3位:対エイリアン部隊2(5/ウイングダイバー)

 

クリアしたときの装備:ライジンα、サンダーボウガンRZAM、ビッグバン・コア

 

DLC2で配信されたミッション。いわゆる待機型のミッションだが、敵が全てボス級なのが特徴。レッドカラー、インペリアルドローン、重装コスモ、ボムシップ、ディロイ、シールドベアラーという錚々たる顔ぶれが待ち受けており、その難易度は同じく待機型の難関ミッションである「大結集」を遥かに上回る。

 

 

・レッドカラー

大量に配備されているくせにかなりの難敵。サンダーボウガン5発で倒せるが、動きが速すぎ&隙がなさすぎで1発当てるのすら苦労する。攻撃をするときに動きが止まるので、ここを狙うしかない。しかし高所から高速で近付いてくるので目視での確認は困難。レーダーを頼るべき。少しでも足を止めると正確な攻撃が飛んできてAPがごっそり減らされるので、絶対に足を止めてはならない。こんなのが12体もいるとかたまったもんじゃない

 

 

 

・インペリアルドローン

サンダーボウガン7発ほどで倒せるが、図体が大きく、同じ場所をフワフワと飛んでいるのでレッドカラーより遥かに簡単に倒せる。このメンツの中では癒しのような存在。しかし攻撃はレッドカラー以上に激しく、うっかり放置していると即死する。2体以上同時に狙われるとかなりマズい。

 

 

 

・重装コスモノーツ

1体だけでも厄介な相手だが、それが13体もいる。しかもその内7体がレーザーグレイという悪夢。あの悪名高きレーザーグレイが7体もいるなど、考えただけでゲンナリである。同時に3~4体まとめてやってくるのも辛い。幸い、レーザーは離れていれば精度が落ちる。そのため必ず数百メートル以上の距離を取ること。近付いたら一瞬で死ぬ。一点突破で鎧を壊すのだが、ズームのない武器で頭を正確に狙い続けるのは困難。的の大きい胴体を狙うのをおすすめする。

 

 

 

・ボムシップ

DLCで新たに登場した敵。攻撃範囲が広いので、ビッグバン・コアの機動力で逃げ切るのは難しい。もの凄い勢いで建物を破壊していくので早めに倒したいが、図体が大きいぶん、周りの敵をアクティブにしてしまいやすい。そのため、直接狙うのはおすすめできない。インペリアルドローンなどを狙うついでに釣り出せるとよい。ライジンα+サンダーボウガン1発で倒せるが、動きが遅いのでサンダーボウガン連打でも十分倒せる。

 

 

 

・ディロイ

アラネアなどより遥かに厄介な、ウイングダイバーの天敵。もし近付けば回避する間もなくあっという間にやられる。絶対に近付いてはならない。ライジンαでさっさと倒すべきだが、待機中はシールドベアラーに守られ本体が狙えないことも多い。また、離れすぎるとライジンαが当たらないので注意。外すと再チャージに時間がかかるうえ、砲弾やミサイルに当たるとせっかくのチャージが解除されてしまう。ミサイルタイプのディロイは地球防衛軍5の鬱陶しい敵No.1だと思う。

 

 

 

・シールドベアラー

ディロイや重装コスモを守るイヤな敵。意外と足が速く、ビッグバン・コアの機動力では追いつけない。どうしようもないので、こいつは一旦無視してしまうのがいい。

 

 

 

これだけの顔ぶれが揃った難関でありながら、ミッション説明には「厳しい戦いになる。健闘を祈る」と何の役にも立たないヒントが与えられている(まあ、DLCのミッション説明は大半がこんなもんなのだが)。

 

基本的には待機系ミッションのセオリー通り、少しずつ敵をおびき寄せて各個撃破すればいいのだが、どこかのタイミングで敵がまとめてアクティブになってしまう事が多い。短気を起こさず、辛抱強く戦い続けることが肝要。

 

ちなみに自分は開幕目の前のディロイをいきなりライジンαで倒していた。ドローンと重装コスモ数体がこちらに向かってくるが、後からまとめてアクティブになって台無しにされるよりは、まず一番厄介なところを潰してしまおうという作戦である。かなりリスクの高い方法だが、開幕なので失敗してもやり直しは容易。

 

ちなみにシールドベアラーの相手をしている暇がないのでどうしても最後まで残る。シールドに守られた重装レーザーグレイはこのゲーム最凶の敵であり、接近を余儀なくされるのに近付いたら即死する、という割とどうしようもない状況を強いられる。せっかく途中まで上手くいっていたのに、最後で台無しにされたらガッカリもいいところである。

 

しかしウイングダイバーに限ってはあまり心配する必要はない。というのも、サンダーボウガンの電撃がバリアを貫通するので、バリアごしに敵を倒せるためである。接近する必要がなければレーザーグレイも怖くない。何だかバグを利用して勝ったみたいであまり釈然としないが(というかレンジャーだったらどうすればいいんだ?これ)。

 

 

 

 

■第2位:最後の挑戦1(5/ウイングダイバー)

 

クリアしたときの装備:ファランクスZAT、サンダーボウガンRZAM、マイティコア

 

DLCで配信された、「最後の挑戦」の名に恥じない難関。金アリ、銀グモ、赤蜂の3大変異種が無限沸きする蜂の巣&ビッグアンカーが2つずつ設置されているという「おいおい本気か」と言いたくなるような状況から始まるミッション。NPCも一切配置されておらず、初見の絶望感がハンパない

 

これだけでも凶悪極まりないのに、何をトチ狂ったのか敵の巣を破壊するごとに大量の増援が出現する。

 

2つ破壊すると出てくるのは重装コロニスト18体。しかもその内1/3は、1体いるだけでも厄介極まりない多連装プラズマ砲兵である。2体以上まとめてアクティブにしてしまうとプラズマ砲が花火のようにマップ全体を飛び交い、もはや笑うしかない

 

さらに2つ破壊でマザー、キング、クイーン、金マザー、銀キング、赤クイーンというボスキャラオールスターズが出現。重装コロニストが残った状態でこれらボスまで沸いてしまうと、いくらウイングダイバーといえども逃げ切れるものではない。そのため重装コロニストは必ず全員倒してから、次の巣を破壊するようにしたい。

 

クリアするには、巣を破壊する順番が重要になってくる。3種の変異種の中で、どれが一番危険かといえばまずは赤蜂だろう。次に金アリ、最後に銀グモ。

 

本編では非常に恐ろしい相手だった金アリだが、こいつにビビっているようではクリアはおぼつかない。何しろこのミッションではこいつが無限沸きなのである。とはいえ怖い相手であることには変わりなく、ちょっとレーダーから目を離した瞬間に接近して台無しにされたりする。かなりの長丁場になるので、集中力が持続するかどうかも重要になってくる。

 

 

 

 

■第1位:竜撃陣(4.1/レンジャー)

 

クリアしたときの装備:AF100、リバースシューターX

 

最難関。最後にクリアしたミッションもこれ。全ての敵がアクティブというレンジャーにとって最も苦手なタイプのミッションであるだけでなく、敵の構成がまた凶悪。特に第3波では70体ものドラゴン、4体の赤ドラゴンに加えクモと赤アリが合わせて50体以上も襲ってくる鬼畜っぷり。

 

当然これだけの敵を1人で捌ける筈もなく、大量のNPCが配置されている。なのだが、初期位置が妙にバラけており、味方がやられていても敵に近付かれるまでボーッとしている。そのため敵から各個撃破されやすく、プレイヤーが回収して守ってやらないとどんどん数を減らしていく。真面目に働け

 

とはいえ、こいつらが貴重な戦力であることには変わりない。ドラゴンは非常に攻撃力が高く、炎に当たれば数千のAPが一瞬にして消え去る。70ものドラゴンの攻撃を完全に回避する方法などあるはずもなく、NPCが生き残っている間にどれだけ敵の数を減らし、狙われないようにするかが最も肝要である。

 

スティングレイMF&フュージョンブラスターZD、スタンピードXM&リバースシューターXなど色々な組み合わせを試したが、最終的に行きついたのはAF100&リバースシューターX。敵をまとめて倒せる爆発物は確かに強力だが、自爆が怖すぎる。せっかく途中まで上手くいっていたのに、最後に自爆で台無しにされてしまうのは精神的にもキツい。それに味方をいかに残すかが重要なミッションなので、リバースシューターはやはり欲しい。

 

少しでも安全そうな場所に陣取り、適切なタイミングでリバースシューターを使っていけばいいのだが、それでも赤ドラゴンに噛まれて台無しにされることはある。爆発物がないと赤ドラゴンを怯ませることもできない。正直クリアできた時も何でクリアできたのかよく分からず、ただ運が良かっただけという気がしてならない。何かが特別に上手くいったという訳でもなく、いつもと同じようにやっていたら、その時だけ偶然クリアできたのである。

 

2位以下のミッションについては「こうすればいける(この作戦を完璧に実行できればクリアできる)」というビジョンがあったので、やり直しもさほど苦ではなかった。しかしこのミッションに関しては何度やっても上手くいかないので、あと1ミッションでコンプリートというところまで迫っていながらマジで心が折れそうになった。正直、もう1回同じようにクリアしろと言われても無理だろう。本当に鬼である。

 

 

 

 

■その他

 

やる前は「絶対苦戦するだろう」と思っていた「廃都の脅威」や「灼熱」だが、これらは意外と(というか全く)苦戦しなかった。それぞれ「廃都の脅威」はAF100&リバースシューターX、「灼熱」はストリンガーJ9&ハーキュリーでクリアしている。

 

灼熱は、味方の出てくるタイミングも良かったかもしれない。敵の大軍とほぼ同時に味方の増援が出てきてくれたので、敵が程よくバラけ、各個撃破しやすかった。

 

 

 

 

■欠点、次回作で改善してほしいこと

 

ダラダラとこのゲームについて思うことを語ってきたが、本作に欠点がないかというとまるでそんな事はなく、むしろ遊んでいてけっこうな数の不満点が見受けられる。

 

 

 

まず何より味方のAIがアホすぎる。NPCの動きを見ているとそのアホさがよく分かるのだが、そもそもまともに移動することすら困難なレベルで、地形に引っ掛かってすぐ動けなくなる。歩道橋なんて横切ろうものなら誰がどこで動けなくなるか分かったもんじゃない。5では多少改善されているようだが、それでも大差はない。こいつらに比べたらピクミンのほうがまだ賢い

 

戦闘AIもお粗末そのもので、頻繁にプレイヤーの射線を横切って邪魔してくる。もちろん弾に当たればダメージを受けるし、HPが0になればそのまま死ぬ。爆発物で自爆したときなどは、もはやこいつら味方なのか敵なのかすら分からない。というか射線の前に立つなんてオンラインでやったら迷惑行為だと思うのだが、なぜ「射線の前に立たない」というごく簡単なAIすら実装していないのか。

 

もちろん戦力として頼りになることは間違いないし、5ではキャラ付けされたNPCも多いので感情移入もできる。しかしだからこそ、このAIは改善しないと人間味がなくなり、アホな実装っぷりが透けて萎えてしまうのである。精鋭部隊であるグリムリーパーが小さな溝にはまって出られなくなる姿など見ていて悲しくなるし、地底ミッションで何もいない壁に向かって銃を撃ち続け「効いてるぞ!」「集中砲火だ!」などと言っている姿を見たときは変な笑いが出てきた

 

もっとハッキリ言うと、主にこのAIのせいで地球防衛軍は戦略性のないゲームになってしまっている。一見すると戦略性がありそうだが、実際のところ「待機している敵を釣り出す」ぐらいしか戦術はなく、アクションの比重のほうが遥かに大きい。待機命令や攻撃命令など、NPCに細かく指示を出すこともできない。地球防衛「軍」とは言うものの、実際のところ地球を守っているのはほとんどプレイヤーなのである。

 

 

 

そしてアクションゲームでありながら、理不尽さを感じさせる要素が多いのも気になる。代表的なものは視界の妨害だろう。例えば、4.1では地底のミッションが暗すぎて「何だこれ……」となる。目印が少ないのでどこに進めばいいか分からなくなりがちだし、暗闇の中から即死級の攻撃が飛んできたりして危ない。

 

5では地底マップが明るくなったので改善されたかと思いきや、今度は砂嵐や濃霧でプレイヤーの視界を遮ってくる。しかも敵のほうは普通にこっちが見えているのだから性質が悪い。敵はいつも通り正確なエイムでこちらを狙ってくる。砂嵐や濃霧で不利益を被っているのはプレイヤーただ1人なのである。

 

まあアリやクモぐらいならレーダーを見れば「まだ」対処は可能だが、ディロイなんか出てきた日には何も分からないまま接近され蹂躙される。敵の攻撃にもプレイヤーの視界を邪魔するものが多く、コスモノーツのレーザーやドラゴンの炎で画面を覆いつくされて「いや何も見えねーよ!」となった人は多いだろう。

 

そもそもこういった視界妨害はゲームに必要なのか?地球防衛軍に限らず、色々なゲームがこの手の暗闇で戦う「索敵マップ」を採用しているが、視界妨害でゲームが面白くなった例を見たことがない。それなのに、実に多くのゲームがこれをやりたがる。本当に不思議である。特に地球防衛軍の索敵は、敵のほうだけ見えている一方的なハンデなので余計に理不尽感が強い。

 

視界妨害以外にも理不尽さを感じさせる要素は多い。代表的なのはアラネアの貫通糸だろう。特に地底ミッションは極悪で、敵の姿が全く視認できない壁の向こう側から糸が飛んでくる。どんなに注意して戦っても、こいつを喰らう可能性はゼロにできない。対策など何もなく、捕まったら運が悪かったと思って諦めるだけである。

 

4.1ではレタリウスという名前だったが、5ではアラネアに改名し何か変わったかと思いきや、何も改善されていないので逆に驚いた。こんな面白いゲームが5作もシリーズを重ねていながら、何故こんなつまらない要素を残したままにしているのか謎である

 

 

 

大きな不満点としてはこの2つだろうか。特に味方NPCのAIと、視界妨害をはじめとした理不尽要素の数々は、次回作では絶対に改善してほしい。

 

あとは細かいところでいえば武器・アーマーの回収。大軍を相手にするゲームなので戦った後には大量の武器・アーマーが散らばるのだが、これを手に入れるには自分でそれを取りにいかなければならない。数が多いので、回収しようとするとけっこうな時間をこれに取られてしまう。正直「いつの時代のゲームだよ」という感じである。

 

恐らく、過去作の仕様をそのまま残しているのだろう。それならそれで、さっさと自動回収のオン・オフを切り替えられるようにすればいい。でないと、新しくシリーズを始めた人が不便に感じるだけで何1つメリットがない。5ではダッシュ中やブースト中の回収範囲が広がり、多少アイテムを集めやすくなってはいるがそうじゃないだろ

 

 

 

それと、5で買ったDLCだが若干の手抜き感がある。ブレイザーを始めとした強力な武器が使えるのは嬉しいし、ミッションの内容自体は決して手抜きではなく、むしろ本編にも劣らない、濃くてやりがいのあるミッションが揃っている。

 

ところがミッション説明はまるでヒントになってない攻略のヒントが1~2行書かれているだけだし、無線通信もほとんどない。無線のない地球防衛軍がこれほど寂しいとは思わなかった。やっぱり地球防衛軍は無線でのやり取りがあってこそだという事を痛感させられる。

 

まあ、無線に関しては収録が大変だったのだろうと事情を察せなくもないが、ミッション説明に関してはなぜこんな手抜きな内容で済ませてしまったのか。ここの文章をもうちょっとまともにするだけで、手抜き感も幾分軽減できただろうに。

 

 

 

 

■4.1と5の比較

 

4.1と5、どちらもやっている事はほぼ同じである。相変わらず敵はアリ、クモ、蜂……だし、4.1でやったのと同じような、既視感のあるシチュエーションも多い(4.1の「巨人たちの戦場」と、5の「最大最後の激突」など)。

 

そのため4.1が楽しめたなら5も楽しめるだろうし、逆も同じことが言える。しかし、当然ながら両者には違いもある。システムがシンプルにまとまっている4.1に対し、マンネリ打破のためか5では様々な要素が追加された

 

 

 

代表的なところでは「距離減衰」「武器の育成」「新アクションの追加」あたりだろう。ただし、これらの追加要素が全てプラス方向に働いているかというと、そうでもない

 

距離減衰については、あっても致命的にマズいという事はないが、なくても別に困らない程度のもの。ぶっちゃけ影が薄い。ウイングダイバーのように機動力の高い兵科はともかく、レンジャーなどはなるべく近付かれる前に敵を倒したいので、遠方で威力が落ちてしまうのはややマイナス寄りの調整か。

 

そもそもブレイザーなどの強武器は距離減衰も起こさないので、それらを使えばいい話である。結局、距離減衰の激しい一部の武器だけが「癖の強い、使いにくい武器」として割を食ってしまっている。

 

 

 

武器の育成については、恐らく緑箱の価値を長持ちさせたいという意図があったのだろう。確かに、目当ての武器を取ったら終わりの4.1では、ある程度遊ぶと緑箱の価値はほとんどなくなる。そこから考えると、5では緑箱の価値が長続きしているという面は確かにある。

 

しかし、性能のよい武器が出るかどうかは運任せでしかなく、育成というよりただのおみくじに近い。果たしてこれが武器の育成かと言われると首を傾げてしまう。

 

また、同じ武器でもグレードによる幅ができてしまったことで、目当ての武器を手に入れたとしても低グレードの粗悪品を渡されることがある。グレードは★5でおおよそ前作並み、MAXなら前作以上の性能を発揮できるのだが、グレードが低いうちは実用に堪えないものもあったりする。

 

結局、この仕様は緑箱の価値を長持ちさせたというより、緑箱の価値を薄めて回収の手間を増やしたというほうが適切だろう。

 

 

 

一方、新アクションの追加は間違いなく成功している。ウイングダイバーのブーストは便利すぎて、これなしの運用はもう考えられないレベルだし、フェンサーも補助装備の追加によって機動性も盾の安定性も増した。

 

レンジャーのダッシュに関してはモッサリ挙動で正直微妙だが、補助装備で改善できるし、そのままでも使いどころがなくはない。あって困るものでもないので、ないよりはあった方がいい(挙動に改善の余地ありだとは思うが)。

 

結果、ほとんどの兵科において機動性が高まり、アクション性が増している。前述したように地球防衛軍は戦略よりアクションの比重のほうが大きいため、この差は大きい。これらの要素はぜひ次回作でも続投してほしい。

 

 

 

また、5ではNPCに個性が与えられストーリーにも彩りが増した。4.1ではオメガチームが精鋭なぐらいで他はモブ、という感じだったが5では様々な精鋭部隊が登場し、豊かな個性付けがなされている。

 

無線に登場するキャラクターは4.1にも多くいたが、現場の兵士にも個性が与えられたことでよりストーリーに感情移入しやすくなっている。特に、中盤において死地に出向く軍曹隊と、絶体絶命のピンチにグリムリーパーが駆けつける展開はかなり熱い

 

しかし、だからこそ味方のAIは改善すべきだと思うのだが。ストーリーで熱い展開を見せつけ「絶対に全員で生還するぞ!」と思わせておきながら、ライサンダーの前にのこのこ出てきて自滅するNPCがいたりして萎えるなんてもんじゃない

 

 

 

ただし、キャラクターの魅力が増した一方で、5のストーリーはかなり粗も目立つ。特に終盤の展開はツッコミどころが多い。詳細なネタバレは避けるが、将棋で例えるなら「こっちは持ち駒ゼロ、相手は飛車角金銀ぜんぶ健在で勝勢なのに王将が1人で敵陣のど真ん中に突っ込む」ぐらいアホな事をやっている。

 

そのため人類が勝利したというより、敵のアホな行動に助けられたという感じで、いまいちカタルシスが薄い(無線は熱いのだが)。

 

まあ、地球防衛軍のストーリーなんて元々そんな凝ったものでもなく、4.1のストーリーだってこれとそう大差はないのだが、本作ではなまじ中盤までのストーリーが良かったせいで余計に終盤の粗が目立つ。なぜこんな打ち切り漫画みたいな展開になってしまったのか。

 

 

 

また、4.1は全部で89ミッション、5は110ミッションとボリュームも増している。ただし、数はともかくミッションの質はどちらが上かと言われれば、そこは好みが分かれる。

 

ただし5は似たようなミッションが多く、水増し感があるのが少し気になる。ダンゴ虫オンリーのミッションだけで3つもあるし、飛行戦力オンリーのミッションに至っては10個ぐらいある。

 

個人的には、ミッションの数を増やしてくれること自体は何ら問題ない。ボリュームがあるのは基本的に「善」である。むしろ、1つのミッションに詰め込みすぎると長くてダレるし、失敗したときがしんどいのでどんどん細かく区切って数を増やしてほしいとすら思う。

 

ただしそれは、ミッション1つ1つが明確に差別化されていればの話であり、似たようなミッションを並べられると面倒くささが勝ってしまう。「面白いミッション」の数は4.1と5、どちらも同じぐらい存在するが、元のミッション数が増えたこともあり「つまらないミッション」の数は5のほうが多い

 

 

 

色々と両者の違いを述べたが、最初に言った通りやっている事はほとんど同じである。ただし操作性、アクションの快適性が5では改善されているので、両方遊ぶつもりがあるなら4.1から遊んだほうがいい。5から入って4.1に戻ると、できないアクションが多いのでそこに不便を感じる可能性が高い。片方しか遊ぶつもりがないなら5で問題ないと思うが、遊んでいるうちにハマってもう片方を遊びたくなる可能性は十分にある(自分がそうだった)。

 

 

 

 

■キャラクター

 

地球防衛軍のストーリーを彩る、キャラクター達について。無線に登場するだけで姿は分からなかったり、モブっぽいグラフィックを与えられたりしているだけなのだが、その割にどいつもこいつも妙に個性が濃い

 

ここでは、特に印象に残った自分のお気に入りキャラクターを紹介する。

 

 

 

■オハラ博士

 

4.1に登場する、フォーリナーの研究者。研究者としての立場から巨大生物の情報を提供してくれる……と思いきや、巨大生物の進化スピードが予想以上に早かったせいで、あっという間に驚き役と化す。

 

一言でいえば胡散臭い科学者。巨大生物の戦闘力や、フォーリナーの技術レベルにやや大げさなぐらいのテンションで驚いてみせる。あまりに大げさなので、場合によってはフォーリナーを称賛しているようにすら見える。また、新種のモンスターが出てくる際には悪い予感をどんどん的中させ、その度にプレイヤーは窮地に追いやられていく。

 

地球防衛軍のノリに非常によくマッチした人物であり、胡散臭いところを含めて実に「それっぽい」。

 

とはいえただの役立たずではなく、物語終盤ではアースイーターを統制する司令船「ブレイン」の存在を示唆する。そして実際にブレインを発見し、人間側の勝利に大きく貢献してみせ、研究者としての意地を見せつけた。

 

 

 

・特に印象に残った台詞

 

「こんなこと、予測できるはずがない……!」

 

巨大生物の進化スピードに驚き、恐れおののいた時の台詞。ミッション2で自信満々に登場しておきながら、ミッション4の時点でこれである。これに限らないが、地球防衛軍において自信満々な台詞は大抵その後のピンチに続く負けフラグであることが多い。

 

 

 

 

「待てよ……?あのエルギヌスがまだ成長しきっていないとしたら……」

 

赤エルギヌスが登場した時の台詞。いかにもこの後成長したエルギヌスが出てきそうなフラグビンビンである。他にも蜂が出てくる前に「飛行型巨大生物が誕生する危険すらある!」と言ってその出現を予見したりなど、悪い予想に限ってどんどん的中させてくる。当の本人ですら「悪い予感は当たるものだ……」と言っている。

 

 

 

 

「無理だな。やつらは神に近い存在だ」

 

アースイーターが出現し、本部から「対抗策はありそうか?」と尋ねられたときの台詞。「無理だな」と対策をバッサリ切って捨て、フォーリナーを「神に近い存在」とまで言っている。あまりの技術と物量の差に、研究者として率直な感想が出てしまったのかもしれないが、それでいいのか?

 

 

 

 

「ウイングダイバーどころか戦闘機すら上回る飛行能力、重火器並みの火炎放射、そして圧倒的な数!対抗策は……ない」

 

最も印象に残った台詞。ストーリー後半で登場するドラゴンに対し、あまりの戦闘力の高さに匙を投げてしまう。大げさなまでの驚きぶりといい、相手を称賛するかのような言い回しといい、オハラ博士のキャラクター性がこの一言に詰まっていると言っても過言ではない。

 

 

 

 

■作戦司令本部

 

5に登場。EDF作戦司令本部においてプレイヤー達に指示を出す人。本名は不明。指示出しの人間ではあるのだが、言葉の端々から地球や人々を守りたいという思いが垣間見える熱い心の持ち主。特にストーリー終盤は、この人の語りのおかげでかなり熱い展開が続く。

 

5にはオハラ博士がいないため驚き役も担っているのか、想定外の事態が発生したりしては度々「何っ!?」と驚いている。

 

ちなみにストーリー中盤の「欧州救援」では、別の人物が指示出しを務めている。恐らくヨーロッパの作戦司令本部の人なのだろう。

 

 

 

・特に印象に残った台詞

 

「この星に生きた命を代表し、奴らに一発食らわせる!」

 

ストーリー最終盤、圧倒的に不利な戦況となり兵士たちの闘志が尽きかけている中、士気を取り戻すため部下を鼓舞した台詞の一節。マザーシップの1隻すら撃沈できていないという絶望的な状況の中、なおも闘志を失わない彼の熱いハートが伝わってくる名演説である。

 

 

 

 

「分かった……希望は、必要だ」

 

4.1もそうだったが、ストーリー終盤では絶望的な戦況にまたもオペレーターがヒステリーを起こし、いきなり「私は神を探しています」などと言い出す。

 

はじめは「お前何言ってんの?」的な反応を返すのだが、オペレーターも食い下がらず、力説されるうちに根負けしたように返すのがこの台詞。「やれやれ分かったよ……」的な雰囲気が何だか面白い。この辺のくだりは、ただ熱いだけでなく、彼の優しい人柄が見え隠れする一幕である。というか、このオペレーターは主人公の専属だったはずなのだが、いつの間にか本部と共同で戦うようになったのだろうか。

 

 

 

 

「作戦は成功だ。我々は飛行型の増殖を食い止めた。よくやった」

 

ミッション89「飛行型壊滅作戦」をクリアしたときの台詞。4.1にもあったハチの巣破壊作戦だが、巣の耐久力が4.1より高く、壊すのに苦労する。飛行型やクイーンも次々と登場し、途中からはテレポーションアンカーまで降ってくる。激戦を制し、「よくやった」と労をねぎらう本部の声もどこか疲れ気味。いかに厳しい戦いだったかが伝わってくる台詞である。

 

 

 

 

「誰もいない地球を守って何になる!」

 

最も印象に残った台詞。ネタバレ防止のため詳細は省くが、民間人の犠牲をも厭わない作戦に対し激怒して放ったもの。我々は人々を守るために戦っているのだということを改めて思い知らされ、目頭が熱くなる。ちなみに自分はアラネアの糸から身を守るため民間人を囮にして戦っていたなんて、口が裂けても言えない

 

 

 

 

■グリムリーパー隊長

 

5で個性豊かになった味方NPC達の、その筆頭ともいえる人物。フェンサーの精鋭部隊「グリムリーパー」の隊長を務める。作戦中の発言は必要最低限であり、こちらが歌っても歌い返してくれないが、寡黙にして次々と敵を殲滅していく高い戦闘力の持ち主であり、その人柄に惚れ込んでしまったプレイヤーは非常に多いと思われる

 

公式でも唯一紹介されている精鋭部隊であり、明らかに優遇されている。ズルい。というかなぜ軍曹隊やスプリガンは紹介してくれないのか。

 

また、このページを見るとグリムリーパー隊長のバックグラウンドについてもある程度明かされている。

 

 

グリムリーパーの隊長は以前の紛争でコンバットフレーム3機を撃破。
英雄と呼ばれたが、その戦いで多くの仲間を失い、以後、死に場所を求めて危険な戦場を渡り歩いている。
常に困難な任務に志願し、捨て身の戦術を駆使する彼らを、兵士たちは死神と恐れるようになった。

しかし、グリムリーパーが求めるのはただ無意味なだけの死ではなく、
多くの仲間たちを救うことができる意義のある死なのである。

 

 

単身でコンバットフレーム3機を破壊するって超人にも程がある。しかし、味方としてはとても頼りになる人物であり、サイドスラスターで高速移動しながら敵を殲滅していく姿にはもはや感動すら覚える。4.1の鈍くさすぎて全くついて来られず、敵にあっという間にやられていたフェンサー部隊とはえらい違いだ

 

 

 

 

・特に印象に残った台詞

 

「それがどうした。これが俺たちの仕事だ」

 

ミッション40「苛烈なる戦場」にて。絶体絶命のピンチにグリムリーパーが駆けつけてくれたときの台詞。前のミッションからの流れといい、グリムリーパーの頼もしさといい、熱さがハンパない。ここが地球防衛軍5のピークと言ってもいい。

 

敵はあまりにも大軍であり、精鋭であるグリムリーパーの隊員をして「数が違いすぎる。俺たちも全滅するぞ」と言わせるほどなのだが、それに対し隊長はただ一言、この台詞を放ち主人公を救うため突入するのである。惚れてまうやろ

 

 

 

 

「地獄に行きそびれた。これが最後のチャンスのようだ」

 

ストーリー最終盤、残存する兵力も底を尽き、もはやこれまでと思われたその時、隊長が駆けつけてくれた時の台詞。絶望的な戦闘力をもつ相手を前に、主人公を助けるため重傷の体で無理を押して参戦し「俺がお前の盾だ!」と決死の覚悟で立ちはだかる。惚れてまうやろ

 

 

 

 

「最後に残ったのが俺たちとは……笑えるな」

 

最も印象に残った台詞。公式ページを見ても分かる通り、多くの仲間を救うためあえて困難な任務に志願するのがグリムリーパーである。しかし強者であるが故にとうとう死に場所を得ることができず、他の兵士がみな命を落とした中、生き残ってしまった彼の心中は察するに余りある。「笑える」と言ってはいるものの声は全く笑っておらず、どこか寂しげなところがグッとくる。

 

 

 

 

■軍曹隊の隊員

 

地球防衛軍5における準主人公と言っても過言ではない軍曹隊であり、隊員に至るまで明確なキャラ付けがなされている。中でもこの隊員は台詞の1つ1つが面白く、声にも特徴があるので印象に残る。あまりストレスを溜め込まなさそうな性格に見えるのだが、実は不眠症らしい。

 

はじめは民間人である主人公に対し「戦えないやつは、やつらの餌にしちまうぞ!」と過激なジョークを飛ばしていたが、EDFに入隊してからは新入りとして歓迎し、「苛烈なる戦場」を過ぎて一人前と認めてからは「大将」と呼ぶようになる。戦況が厳しくても軽い口調で冗談を飛ばしてみせる、隊のムードメーカー的存在。

 

 

 

・特に印象に残った台詞

 

「俺たちの命にも、価値はあるってもんだぜ!」

 

アーケルスを倒すため、怪物の巣と化したベース228に乗り込みバルガを奪還しに向かうときの台詞。「鉄クズ」と呼ばれていたバルガを命がけで取りにいくことに「馬鹿馬鹿しい任務だぜ」と呆れかえり、軍曹の「危険を冒す価値はある」という発言に対し、こう切り返す。

 

怪物の巣の中という緊張の走る状況でありながら、彼だけはこんな軽口を叩くことを忘れない。スプリガンとグリムリーパーが反目し合い若干険悪なムードが漂う中、彼一人で場を盛り上げてくれる。まさにムードメーカーである。

 

 

 

 

「そーじゃないかと思ってたぜ!」

 

ミッション78「怪物駆除計画」において、軍曹が初めてブレイザーを持ち込む。今まであらゆる攻撃に耐えてきた不死身の生物アーケルスだが、ブレイザーさえあればこの怪物を倒せる……はずもなく、あっさりと耐えられ「ブレイザーが効かない!?」となってしまう。それに対する彼の台詞がこれ。

 

そもそもプレイヤーもここでアーケルスを倒せるとはハナから思っていないので「ですよねー」感が凄い。NPCとプレイヤーの気持ちが1つになた瞬間である。

 

 

 

 

「大将!いい所で会ったぜ!」

「大将!ありがてえ!」

「大将!いつもいい所に来やがるな!」

 

いずれも隊員と合流したときの台詞。ストーリー中盤を過ぎてプレイヤーを一人前と認めてからは、呼び方も「大将」に変わり、頼りになる存在として歓迎してくれる。プレイヤーとしてはただ与えられたミッションをこなしているだけなのだが、主人公が現れただけで大げさなぐらい喜んでくれるのでちょっと嬉しい

 

 

 

 

「新入りも残るってよ。じゃあ俺が帰る訳にはいかねえだろ?」

 

最も印象に残った台詞。戦友たちを救うため、軍曹は敵の大軍に単身乗り込もうとする。あまりに危険な戦いのため隊員は置いていこうとするのだが、隊員たちも軍曹を見捨てることはできず、プレイヤーを含め全員が共に死地へと向かう。これはその時の彼の台詞である。

 

それまでムードメーカーというイメージしかなかった彼の印象をガラリと変えてしまう、男気溢れる台詞。ここから先のミッションは、シチュエーションから隊員たちのやり取りに至るまでとにかく熱い。必見である。

 

 

 

 

■地球防衛軍6

 

つい先日、新作である地球防衛軍6に関する情報が公開された。4.1と5を遊んですっかり地球防衛軍シリーズのファンになってしまった自分にとっては実にタイムリーな情報である。発売は2021年とのことだが、今から楽しみでしょうがない。

 

 

どうやら本作は5の直接的な続編であるらしい。今のところ数枚の画像が公開されただけだが、5の明るい色合いに比べ、かなり荒廃した世界観のようである。とはいえそれも無理もない。何しろ5のラストで、人類の9割が死滅してしまっているのだから。そんな状況で続編なんて出せるのかと思ったが、どうやら本当にやるらしい。

 

プレイステーション公式の情報によると「地球防衛軍6」は、5の3年後の世界。「かの者」を倒したことでコスモノーツたちは去っていったが、コロニストや巨大生物は置き去りにされ、連れていってもらえなかったらしい。さすがは使い捨て兵。とはいえ人間にとっては迷惑この上ない置き土産である。人間側にこれらを一掃する戦力は残されておらず、残った人類はコロニスト達との小競り合いを続けているという状況。

 

さらにこちらのページには、本作のストーリーの一端が描かれている。

 

 

EDF総司令をはじめ、多数の兵士たちが散っていった。

すでにあのストームチームは存在しない。混乱の最中である、「かの者」との戦いか、その後であるかについては不明だが、ストーム2(軍曹の部隊)、ストーム3(グリムリーパー)、ストーム4(スプリガン)と呼ばれたあの兵士たちはすでにこの世にいない。

しかし、今も戦い続けるひとりの兵士がいる。かつてストーム1と呼ばれた、あの英雄なのだろうか……?

 

 

嘘だろおい。しかしストームチームが消滅したというだけであって、グリムリーパーの隊長や、軍曹たちが死亡したとはどこにも書かれていない。きっとどこかで生き延びているのだろう。そうであってくれ。

 

これを見て思ったのは、4.1や5とは雰囲気がガラリと違うということである。

 

4.1や5も、侵略者側のほうが圧倒的に戦力が大きいというのは同じだが、人類側も十分な迎撃の備えをしており、その上でジリジリと戦力を削り取っていかれたのである。こんな風に、はじめから壊滅的な状況に陥っているというのは珍しい。

 

そのため気になるのは、人類がどんな風に戦力を盛り返していくのかという事である。ストーリー開始時点ではアリ、クモ、コロニストとの小競り合いをしいるようだが、こいつらとの戦いに終始するということはないだろう。それでは5よりスケールがダウンしてしまう。

 

そもそも「かの者」を倒したとはいえ、プライマー側の戦力はほとんど健在である。こいつらが再びやってくる可能性は高い。しかしより強くなったプライマーを相手に戦い抜くだけの戦力は、人類側にはない。画像を見ると、エルギヌスやアーケルスに続く第3の怪生物(飛行型怪生物?)も登場するようである。残された戦力でこいつらにどう立ち向かっていくのか、どう戦力を盛り返していくのか、今から期待したい。