【GAMEOVER】 第一回戦「前兆」

第一回戦「前兆」
「人生はGAMEだ。」
俺は中田遊介、今年高校3年になった。
現在は親元を離れ、アパートで一人暮らしをしている。
学校ではあまりしゃべらない。
というか、俺はここ半年学校に通っていない
「不登校」というヤツだ。
今日も深夜、コンビニで立ち読みをしてから
人通りの少ない道を一人寂しく帰った。
家の近くの十字路が目の前にさしかかった瞬間のことだった。
「バァン!!」
鈍い「音」がオレの鼓膜を響かせた。
急いで「音」の鳴った方向に
十字路を曲がると、何か横たわる塊が目に入った。
腹部から流血している中年男性だ。
「どうせ酔っ払って電柱にでも激突したんだろう。」と思い
その男性に声をかけてみた。
遊)ダイジョブですかー?
男)・・・。
男性は、苦しそうにオレの胸倉をつかみ、
何か恨みでもあるかのような視線でオレをにらんだ瞬間、
息をしなくなった。
まさかと思い、男の胸部に耳を押し当ててみると心音が無い。
遊)死んでる・・・。
