マスタリングの音作りのお話し(3) | ギター兄ちゃんの独り言…

マスタリングの音作りのお話し(3)

はい。前回アメンバー記事ですた。特に大した内容も書いていないのに(・∀・)ねー


今日は前回にて音作りが終わった素材に対して。もう少しだけ軽く手間を加えます。

この記事だけ読まれてる方は何の事かわからん(°Q。?)と。なっているでしょうが。

ようするに。【音作りが終わった素材 = 音質と音圧の調整の終わった素材】ということです。

個人的にはココからが。実はマスタリングの音作りの楽しいところだったりします( ´艸`)

今回、説明をしているマスタリングでの音作りのシグナルの順序は以下の流れです。


 1.EQ(イコライジング)
   ↓
 2.コンプ(コンプレッション)
   ↓
 3.コンプ(MS処理でコンプレッション)
   ↓
 4.EQ(MS処理で音を元に戻す + 補正イコライジング)
   ↓
 5.マルチバンドリミッター(音圧上げ + 音作り)
   ↓
 6.クリッパー(味付け + 音圧上げ)
   ↓
 7.リミッター(音圧上げ)
   ↓
 8.トリム(L3への音量の送り量を調整)
   ↓
 9.マキシマイザー(ピークの刈り取り + ディザリング)



今から話すのは8.の項目。前回の限定記事を読まれている方ならご存知に通り。

L3リミッターの間にトリムを挟んでいましたが。0db のまま放置しておりました。

トリムってただ音量を調整するだけのツール。ほとんどのDAWソフトについていると思います。

 $ギター兄ちゃんの独り言…

もしかしたら。意外と使った事のない人も多いツールかもしれないですね。

マスタリングにおいて。1つのプロセッサーから次のプロセッサーに信号が送られる時。

つまりシグナルの通過音量っていうのがものすごぉぉぉぉぉ━━━く重要です。

プロセッサーから次のプロセッサーに送られるシグナルの音量、音圧がどうであるか?です。

当たり前ですが。入ってくる音量によってプロセッサーが処理をする程度が変わりますから。

特にマスタリングの場合は音量がそのままダイレクトに結果になります。

で。マスタリングって基本的に全体的に音を平均化して音圧を上げていくことが多いですよね。

全体的な平均的レベルを上げることで。音圧を稼ぐことが出来るわけですが。

その反面として。音楽としてのダイナミクスな要素が失われてしまっているかもしれません。

て。ゆーか。音楽としてのダイナミクスな要素って。。

何をカッコつけた言い方してるんだwww

ようするに。音の小さいところと大きいところの差です。俺のくせにカッコつけてごめんなさいw

それが絶対的悪ではないですし。楽曲やジャンルによってそれが良い結果になることもあります。

でも。そうじゃない場合。失われたダイナミクスを再度、復活させる作業を入れます。

ま。簡単に言えば7.のリミッターで作られた音がL3に入るまでの間で、

直接にダイナミクスをボリュームを調整して作り上げましょうということ。です。

無くなったなら。もう一度作ってしまえば良いってだけ。簡単な理屈ですw

 $ギター兄ちゃんの独り言…

こんな感じに。実際にボリュームをオートメーションなどで書いてしまうってだけです。

ただし。このトリムに音が入ってきた時点で。すでにそこそこの音圧が出ている状態ですので。

あまり大きな差は付けない方が良いです。基本的に一番大きい音量のところを0dbとして。

最大で-2dbがぐらいの微調整が目処かと。少し下げるだけで聴感上は結構下がりますから。

自分の場合だと。だいたい0.5db単位で下げ幅を決めています。

あまり細かくせずにAメロ、Bメロ、サビだとか大きいくくりでボリュームを書くのが良いかと。


上の画像だと一番ボリュームを下げた状態から2段階に分けてボリュームの上げが入っています。

その一回目のボリュームの上げと2回目のボリュームの上げ(トリムを0dbに戻した状態)、

それを別のソフトで波形で大きく表示したのが下の画像↓になります。

 $ギター兄ちゃんの独り言…

右側の波形に比べて左側の波形は少し余裕のある感じに見えるかと思います。

意外に思うかもしれませんが。実は左側の波形も右側の波形もメーター上のピークの値は同じ。

トリムの後にはL3にシグナルが流れていて。L3は音のピークを刈り取る設定にしているわけですが。

その刈り取られる幅が。波形の左側で言えば音量が下がっただけ影響が少なくなっているわけです。

よく見ると。画面の右側がわりと波形が詰まって表示されているのに対して、

左側の波形は右側の波形に比べるとピークが出ている箇所も多く見られますよね。

でも。トリムの前段にもリミッターが置いてあるので。ある程度、音の粒は揃えられています。

トリムの後ろにもマキシマイザーが置いてあるので。前後での音量差も少し平均化されてもいます。

なので、それほど過度な音量の差は出ずに。少しだけダイナミクスに差が生まれるわけです。

まぁ。あんまり過度にやり過ぎないようにした方が良いですけどね。ざっくり程度です。

少しだけ。隠し味。それぐらいがベストです。

ここまでの工程を終えたら。PC内で作業しているわけなので。バウンスして完了です。

で。

前回の記事を読んだ方は覚えておりますか?そうです。L3からの出力が-1dbなのです。

忘れていた方。なんとなく得した気分になって下さいw

つまり。デジタルクリップが発生してしまう0dbまで。あと1dbの余裕があるのです。

しかもボリュームを上げるだけで音質の変化なくそのまま音量が上がります。(・∀・)キャー

この段階での1dbってかなり恩恵が大きいですよね。勿論、RMSもそのまま上がります。

バウンスした素材が何曲かあるなら。そこで再度、それぞれの素材を並べてみて。

そして楽曲ごとに。これが一番最後の音量の調整をしてみて下さい。

曲によってはそのままがベストな曲あるでしょう。0dbギリギリまで上げるものもあるでしょう。

ただ。民生機によっては0dbだと音が歪む場合もあるので最大で-0.1dbにしておくのが良いかと。

1曲目-0.1db、2曲目-0.5db、3曲目-1.0db、4曲目-0.3dbとかね。この作業が自分は結構好きです。

特に技術がいるわけでもなく。センスでもなく。ただ感覚で。なんか楽しいんですよね( ̄∀ ̄)

自分の場合はこの段階で再度ボリュームのオートメーションを書く場合もありますが。

まぁ。今回は趣味的なお話しですし。そこまではする必要も無いかなと思います。






はい。終了だーねー(・∀・)




でも。最後に毎度お決まりの余談ですw

これまで説明した作業をWavesL3-16単体だけで同じぐらいの音圧に持って行ったのが下の画像。

 $ギター兄ちゃんの独り言…

波形を見る限り。かなり波形が詰まっていますよね。海苔みたい(´・∀・`)

これを業界用語でギッチギチと言います。(←言いませんw

実際に音もかなり詰まって聴こえてきます。RMS値は平均でだいたい -68db ほど。

先の素材で平均-7-10dbだったのに。聴感上で音圧を合わせるとRMS値にズレが生じることに。

先に説明したチマチマとした作業。それらを全て飛ばして一気に音圧を上げるとこうなりました。

これだと音のアタックが潰れ過ぎて。どうしても平坦でベタっとした感じに聴こえてしまいます。

それを味とする場合。それはそれで良しとする場合もあるでしょうが。でも。そうでは無く。

ある程度、楽曲のダイナミクスを残したい時。実際にほぼ同じ音圧の状態で先の画像のように。

波形のピークが残っていて。音と音との間に隙間が存在する状態にも出来るわけですから。

この隙間があることによって。人は空間や空気感を感じれる余裕となるわけなので。

だとしたら。両方を比べた時にどちらが音楽的に良い状態であるか?ということです。

まぁ。それは結局のところ個人の耳次第ですけど。作るのも聴くのも最終的には人の耳ってことで。

前者にしたところであそこからさらに音圧を稼ごうと思えば結局は波形は潰れますしね。(笑)

あ。別にL3-16がダメとか言ってるわけじゃないですよ。むしろ超がつくほど優秀w

 $ギター兄ちゃんの独り言…

単体でこれだけ音圧が稼げて。かつEQもリミッティングもディザも出来るのはすごいです。

10年前にこれがあったら。それだけで所有者は一流のマスタリングエンジニアですw

俺が言っているのは音圧を上げたい場合は特に。1つの工程で一気に上げるようなことはせずに、

幾つかの工程に分けて。少しずつ分散した方が音楽的に良い場合がある。ということ。

1つの工程だけで全部がまかなえたら確かに楽だし。何より手っ取り早いんですけどね。

場合によってはそれが音楽的にハマることもありますし。それが悪いということじゃないです。

でも面倒くさい事をちまちまやることでしか得られない音楽的な結果っていうものも確かにあって。

仮に最終的に出来上がるものが。結果的には海苔を作るにしたとしてもw

無駄に思える手間をかけることで何かしら音楽的な意味が生まれることも多いんです。

そういうのが楽しめるのもマスタリングの醍醐味でもあるんですよ。音楽って楽しいんです。


だがしかーしっ!


薄汚い金の亡者とか。音楽業界に巣食うインチキな奴の代表だとか。

よく分かっていないミュージシャンを騙してお金を巻き上げている採算主義の素人エンジニアとか。

時代遅れの古くて安物の機材で高額なスタジオ代を請求してる音楽業界の癌とか。

そんな風に叩かれている俺が。そんなもっともらしいこと言っちゃいけないですwww

すみません。今回の記事の内容は全て忘れて下さい。訂正します。


マスタリングってL3通して終わったら楽だぉ(´・∀・`)


てか。プライベートスタジオの使用料を請求したことは一度もないんですけどね(笑)

前から思ってたけど。特にネット上で俺を叩いている人のほとんどが勘違いしているみたいで。

俺。フリーのレコーディングエンジニアであって。スタジオの経営者ではないというミス(笑)

まぁ。このブログを読んでる方の中にも勘違いしている人がいそうな気もしますが。

あくまで俺というフリーのレコーディングエンジニアがいるってだけなんですよ。

STUDIO Air Room。これは俺が個人的に用意しているプライベートスタジオなんで。

プライベートスタジオなんで当たり前ですが。スタジオ代が存在しないです。

だって。俺が個人的に持っているプライベートなものであって。

俺自身が仕事をする時にプライベートスタジオがあれば都合が良いから持っているだけで。

極論すれば趣味としての指向も強く。経営としての利益の追求の意味からは少し外れています。

そんな場を。依頼されるクライアントの方が利用したいという時は。あくまで好意です。

所有する機材/環境の維持やメンテ、改廃などの全ては自己責任と自己負担で行っています。


で。これも何度か突っ込まれてることがあったのですが。

日帰り不可の出張レコーディング等でのご依頼の場合。高額な宿泊費を請求している。とか。

東横インが高額だって言うなら俺は野宿でもすれば良いのでしょうか?w

あと。確かに他の幾つかのスタジオにも俺の機材を預けていて。そこでの作業となる場合や。

それ以外の。自分が提携していないスタジオでの作業であったり。とか。もろもろ。

その場合は俺ではなく。そのスタジオに対しては使用料は支払って頂きますが。当たり前です。

これも。あとになって高額なスタジオ代を別途請求する。なんて。言われてますが。

この手の代金って俺の手元には残りません。(俺がピンハネしてるって噂があるみたいだけどw

そもそもスタジオのレンタルをする際に。こちらの判断で勝手に決めるなんてしません。

どのスタジオを使うのか。あくまで最終的な決定は依頼される側の判断に委ねてます。

実際に高額なスタジオを借りられる方もおられますし。設備のあるスタジオではなく。

安価なレンタルスペースに機材を持ち込んでギリギリの予算で作業するなんてこともあります。

それにかかる費用は依頼側の負担です。ムリムリムリムリ…((((゜д゜;)))

それもおかしいと言われてるみたいですが。それを俺が肩代わりする方がおかしいと思ってます。

レストランに行って飯は食うしサービスも受けるけど金は払わん!て理屈は俺は嫌いです。

プライベートスタジオが無料なんだったら別のスタジオも無料が当たり前って。バカですか?

根本的な話しとして。俺もそのスタジオも仕事なんですよ。ボランティアじゃないんです。

そこに対しては。何で他人の食べる飯代を俺が出さなきゃなんねーんだ。と、いうのが本音です。

俺に実際にご依頼を下さる方でそんな人は1人もいませんし。これからも勿論そうでしょう。

俺に依頼をすることのまず無いであろう方で。ネットなどで俺の悪口を言われる方。

どこのどなたか分かりませんが。や・め・て(・∀・)

 オチャドウゾ( ・∀・)っ旦 旦(ー ̄ )三(  ̄3);.;.マズ-!!

俺が仕事をしたとして。そこにかかる請求はそもそも俺が提供する技術の料金だけで。

労働に対する対価。技術に対してお支払いして頂くものです。

それに技術料にしたって俺の技術を考えると限界以上まで抑えてるつもりなんですよ。

その技術が料金として高いとか詐欺ってるとか言われるとね。本当に悲しくなります(TωT)




では。最後に迷言を…w

人は叩かれて強くなる。」
   by 某うんこレコーディングエンジニア





でわでわm(_ _ )m

STUDIO Air Room (PCサイト)
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