ポーカーを学べば、投資の実力が上がる?
そんな疑問を解消できる本書の中で、私が特記すべきだと思った点だけを掲載します。
本記事をお読みになって他の部分にも興味を持った方は、最後に掲載しているショップリンクから楽天ブックスにジャンプできますのでご利用下さい。
p28 論理的な戦略と確率的な思考が必要で、期待値を常に考えながらプレーする
p29 自分のカードは分かるけど、他のプレーヤーがどんなカードを持っているかは
分からない。その状態でベットするかどうかを決断しなければならない
p32 利益を大きく伸ばして損失は小さく抑えるというのは現実的には矛盾します。
大きく儲けたければ大きなリスクを取らなければならない
p35 僕の場合、損切りのルールを徹底することより、下落しても喜んで買い増しす
るような銘柄を、損切りしなくていい金額に抑えて投資する
そもそも株価はその企業とは全く関係のない理由で下落することがある
本来そこは損切りではなく、買い増しするポイントなんです。明らかに不当に
安くなっているのは期待値がプラスな局面です
損切りしなければならない状況に追い込まれたとしたら、単純に投資金額が高
すぎるのであって、もっと少ない投資額だったら損切りしなくて済むはず
p37 見えている情報だけを手掛かりに見えていない情報を推測して戦う必要がある
p39 多くの人が負ける最大の原因はゲームに参加しすぎること
手が弱ければあえて勝負に参加せずに降りることができる人が勝ち残る
p50 正しい行動をして負けてもそれは仕方ないことで、それでも期待値が最大にな
る確率的に正しいプレーをしていれば長期的には勝てます
p54 本来は買っているときなら少しリスクを高めてもいいし、負けているときは慎
重になるべきなんですが、逆をやる人が多い
p58 (木原さん手法)機関投資家、外国人投資家が勢揃いしている銘柄(優良銘柄)
は避ける。時価総額が2桁~3桁億円前半しかない小型銘柄は勝ち易い
強いプレーヤーは良い銘柄が割安になるとすかさず買ってくるからあっという
間に株価が上昇してしまう。強いプレーヤーがいない小型は良い銘柄が割安で
ゴロゴロ放置されていますよ
p68 (エミンさんストーリー投資)有望そうな企業を見つけたら、その企業が属する
市場が長期的にどれだけ成長できる余地があるか、その市場で何%のシェアを
取れるかに注目します
市場が拡大する上にシェアも拡大できるシナリオがベストだが、市場が拡大す
れば現状維持でも業績は伸びる
(予想株価)市場規模が1000億、シェア10%の場合、時価総額が100億が適正。
150億なら割高だし、50億なら割安だから2倍になっても良い=株価も2倍
市場規模が1兆円に拡大できるなら株価は10倍になってもよい
シェアを20%に伸ばせるなら株価は2倍を狙える
p81 インフレ経済下では低PBRは必ず是正される
p85 機関投資家は基本的に1000億円以上ある銘柄でないと買わない
中小型専業でも100億円未満の会社には投資できない。
2桁億円の銘柄は個人投資家の独壇場です
p86 大型株だと悪材料が出たら瞬時に株価に反映されてしまう点がハイリスク
小型株でも反映はされますが、大型株ほど敏感ではなくさほど下落しない
p88 中小型株でも信用買い残が膨らんでいるとヘッジファンドのターゲットになる
p90 2割ぐらいの株価上昇は「確定で上がる」くらいの感覚で投資しています
95%の確率で2割上昇、3%の確率で横ばい、2%の確率で下落するイメージ
p93 好業績にも拘わらず割安な銘柄はその理由を徹底的に調べます。その割安さが
解消される可能性がどのくらいあるかが重要なので
割安さを解消するカギになることもあるので大株主も調べます。買い集めてい
る株主がいる銘柄は株価が吹き上がる可能性が高いんです
板を見て、株価が少し下がるとすかさず買いが入ることが続いている銘柄は、
買い集めされている可能性が高い
p94 現金保有率が高い銘柄、現金同等物を大量に持っていて有利子負債が少ない
(又は0)という企業は買収対象になり得るし、アクティビストが 口を出してくる
可能性はある
保有株持ち合い解消などの動きも出やすいため、銘柄選びの際は注意
P96 (木原さん)板がスカスカな方が下落しにくいので、出来高はなるべく少ない方
がいい。出来高が多い銘柄ほど資金が抜けた時に下落しやすいんです
流動性がない方が下値リスクは少ないので、利益を出しているのに出来高が枯
れているような銘柄で、将来の上昇が予想できるものはほぼノーリスク
大株主は長期保有が前提で、出口は株価が大きく上昇した時であるのが大半
P97 「何%の上昇を期待できるか」よりも「何%下落リスクがあるか」の方が重要
P99 下値の堅い銘柄は上方向に動くにも時間がかかることが多い
P104 どんな会社でもPSRが1を割っていれば割安。そもそも企業は売上と同じ位の
時価総額があってしかるべき
P119 自分が来期の営業利益は15億と予想している銘柄を、四季報が12億と予想し
ていたらまだ業績上昇分が織り込まれておらず投資余地ありと判断できる
逆に20億と予想されていたらすでに株価に織り込まれている危険水域かも
P120 四季報のコメント欄がネガティブ一辺倒になっている銘柄は底値圏、
ポジティブ一辺倒のものはすでに割高圏と判断できることもある
p123 直感でいけると感じることがある。それは長年蓄積された経験値が潜在意識
で呼び起こされて成功経験を思い出しているから。ただし、浅い経験ではダメ
ただ、その直感は100%ではない。確率的論理的に考えるのが優先、直感は後
p135 割安な銘柄は大株主が売り続けて(持ち合い解消)割安になっていることが多い
p143 心理トラップ 疑似確実性効果トラップ プロスペクト理論
損失を回避するために、実際には不確実な選択肢にも拘わらず、それが確実で
あるかのように感じてしまう心理的な罠
人が利益と損失を異なる方法で評価してしまう(フレーミング効果)
利益局面では、人は不確実な選択肢(もっと上がる可能性)よりも、確実な選択
肢(今得られる微益)を好む傾向が出る
損失局面では、人は不確実な選択肢(もっと下がる可能性)よりも、確実な損失
(今確定する損失)を避ける傾向が出る
つまり、人は「損小利大ができない」
p146 損切りは減税効果の一つ。
p151 10バガーを目指すには、株価が2倍になったものを半分売って保有し続ける
p176 ブル相場でもベア相場でも儲けられるけど、イナゴは上でも下でも佃煮に
されるだけ
成長している良い企業にはまともな株主がついているから仕手化しない
p195 業績が大きく伸びてキャッシュに余裕が出てくると配当や自社株買いに回す代
わりに関連会社の完全子会社化する動きが出てくる。株を100%持てばそれま
で外部に逃げていた配当も全額受け取れる好循環に
p197 26年3月期に有望なのは【鉄鋼】【金属製品】【その他製品】【輸送用機器】
増収率増益率が対前期比で大きく改善している場合、株価が強く反応する傾向
p204 ネットキャッシュが時価総額を上回っている場合、買収候補になり易い
以上、本記者が覚えておきたい箇所だけ抜粋した記事をご覧いただきました
感想を述べさせて頂くと、ご存知のとおりエミンさんは長期投資家なのでファンダ最重視、木原さんも中長期のファンダオンリーで低流動のミクロ株を狙うという独特な感性をお持ちの方なので、私とは投資スタイルが違っていて共感点は少なかったです
「サラリーマンで片手間に投資をかじっている」という大多数の個人投資家向けに書かれた内容だと思いました
Happy Trading !!