予定外の無痛分娩に感動したこともあり、また分娩スタイルも第一子の時とは異なることもあり、今回も記録しておこうと思います。出産レポート。
結論、無痛分娩は良いとこ取りで素晴らしい。その一言に尽きます。
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予定日当日
12/5
赤子はまだ下がってきておらず、子宮口は相変わらず1センチ。(こちら2週間進捗なし)
内診後、先生が見慣れぬスケジュール帳を手に診察室へ戻ってくる。「9日に無痛分娩の空きが出たのですがどうでしょう?」と先生。想定外の展開に戸惑い2、3質問をした後せっかくの機会なのでやってみることに。
出産前日
12/8 15:00
計画分娩となるため、入院。個室説明の後すぐにNST。「もう5分間隔で張ってますねー」と助産師さん。前回のお産同様モニタの数値を見たいので見える位置に移動させてもらう。確かに張ってるけど日常茶飯事すぎてあんまり気にならない程度。
18:00
夕飯。出産前夜だからか、少ない。
余談だけどここで何気なくAbemaTVを付けたらGoogleベストアプリの授賞式でAWAが受賞したようで、ちょうどボスがスピーチをしている画面だった。1人でテンションがあがる。
無痛になったからかこれから出産とは思えない程リラックスできていた。
19:00
院長先生の内診。結果「やはり1cmぐらいしか開いてないのでバルーン入れますね。」恐怖してたバルーンのお時間。しかし前回トラウマだったラミナリア棒を覚悟してたら「え、もう終わりました?」ってレベルで何も痛くなくて拍子抜け。
今思えば前回は研修医っぽい人が施していたので、ラミナリア棒とかいう問題ではなくその人の腕のせい?と今さら怒りが湧いてくる。まあそもそもバルーンのほうが痛くない説もあるのだけど。
19:30
シャワー。動いてるうちにバルーンについてる棒が何度か抜けて助産師さんに助けてもらう。
20:00
再びNST。明らかにバルーン前より張ってる時にお腹が痛い。陣痛を思い起こさせるレベルでなかなか痛い。ただこれはバルーンで子宮口を広げる圧のせいもあるらしく、バルーンが抜けちゃえば少しは楽になるらしい。3cmほど開けば抜けるみたい。
21:00
部屋に戻る。い、痛い…なかなか痛い。このままさらに痛くなる前にと翌朝やらなきゃいけない入院着に着替えておく。夜食に食べようと思ってた差し入れのカツ丼が目に入るもまったく食べる気にならない。
21:30
賞味期限が21時までと書いてあるカツ丼を食べるべきか潔く冷蔵庫に入れて翌日誰かに食べてもらうべきか悩み始める※1。ちょっと痛みに慣れてきたようだ。
22:30
結局カツ丼を食べる。助産師さんの言う通り、少し痛みが引いてきた。
23:00
体力つけておかねばと、寝る体勢に。
※1:何をそんなに食べ物にこだわっていたかというと、出産当日の深夜0時から飲食禁止となるからだ
出産当日
7:00
起床。
7:30
血圧、検温。水分補給の点滴開始。
8:00
陣痛促進剤(アトニン)開始。10ml/hから始まり30分おきに10mlずつ増える。最高で120ml/hまで増やすらしい。
9:30
先生の内診。バルーンは取れてて子宮口は3cm。
10:00
パパ(夫)と娘が到着。点滴が刺さっている様子を見て「ママ、注射?」と泣き出す。
10:30
促進剤60ml/hに。大してまだ痛くない。今日中に産めるかしら。※2
立ち会う予定の娘は何もない陣痛室に一瞬で飽き、パパを連れて病院や外、家を行ったり来たりし出す。
12:00
先生の内診。グリグリをやったのだろうか、かなり痛い。バルーンは抜けてて3cmちょいとのこと。「次の1時間後の内診でお産を進めるために人工破水させる可能性高いです。」と言われる。人工破水は初なので慌てて調べ始める。
この内診により陣痛間隔が2、3分になり明らかに今までで一番痛い波が来るように。
13:00
人工破水のため分娩室へ移動。陣痛そこまで来てないのにいいのかな。
13:30
人工破水。響きは怖いけど破水自体は全く痛くない。
13:45
その後は深呼吸してないと辛いレベルの陣痛が来る。2,3分。
14:30
けっこう痛いけど4cm。進行が遅く長く感じる。麻酔の目標は子宮口4~5cmとのこと。
14:50
陣痛時にお尻のほうを押されてるような感覚になってきた。がんばれ我が子よ。
助産師さんの内診で子宮口が柔らかくなってるのと少し前に向いて来てるとのこと。これはお産が進んでるサインらしい。
この頃は頻繁に助産師さんに「今何センチぐらいですかね?」と聞くように。何だろう、別に無痛じゃなければ「この後まだまだ辛くなるんだ」と相対的に見て我慢できるレベルの痛みなんだけど、この後麻酔が待ってると思うと「早く楽にしてくれ」と弱音を吐きたくなってくる。それ程には気持ちの持ちようでコントロールできる痛み。
15:10
先生の内診で、「子宮口は4cmぐらいだけど前を向いてきているんでね」と念願の麻酔の準備OKの指示が。キタ。嬉しい。
その後助産師さんが準備してる様子を「頼むからもっと巻いてくれ」と願いながら横目で見ていた。この待ち時間の長いこと長いこと。
15:25
麻酔開始。一瞬針刺す痛みがあるものの、あれもう終わり?という感じ。何これ魔法…麻酔と言えども効くまでに時間がかかると思ってたのですがホント、一瞬。あまりの落差に感動。
15:45
麻酔の知らせを受け再度、パパと娘が分娩室に到着。無痛の感動のあまり興奮気味に話し、驚かれる。
副作用としては、とにかく体がかゆい。蕁麻疹とかは特に出ていないのに。
17:00
もう一つの副作用として、気持ちが悪い。ここで一度吐く。1日飲食禁止だった理由はこれらしい。
麻酔をしてからはリラックスし、強烈な張りを感じる度に「がんばれー」と我が子に話しかけ、突然人任せになる。
17:45
だいぶお尻のほうまで下がって来てる気がする。今赤ちゃんがどこら辺にいるとかの感覚や張りだけはちゃんと感じられるのが素晴らしい。
だいぶ終盤だったので尋常じゃないお腹の張りとモニタの数値を見ながら、これが無痛じゃなかったらと思うとゾッとする。
18:30
「もう頭見えるんだけどねー」の段階からずっと出たり入ったりでなかなか出てこない。助産師さんに言われ体勢変えたりする。何だか頭が斜めになっているらしい。
家と病院を往復する夫に「もう頭見えてるらしいんだけど」と連絡する余裕もある。
18:45
2回目の嘔吐。そう、気持ち悪いのだ。先生がたまに来て様子を見ては「麻酔追加しますね〜」と計4回程追加注入。長引けば長引く程麻酔を追加しないといけないのでそろそろ出したい。そこで助産師さんに「1回吐いていきむのに集中したいんですが」と言い吐いたのだ。よし、次こそ出すぞ。
18:55
幾度となく赤ちゃんが出入りしているうちにだんだんと陣痛時の赤ちゃんの心拍が下がりだしたため助産師さんが先生に電話。「ちょっとそろそろ何かしらの処置が入るかもしれないです。」と言われる。
「えっ、処置って何?まさかここに来て帝王切開?会陰切開??」聞いてみたところ、「さすがに今から帝王切開はないけど吸引とかですかね。」
”処置”と聞いた私はここに来てようやく本気出す。
陣痛のピークに合わせて頭の血管が切れるかと思うぐらい踏ん張ってみたら2回で出てきた。ごめんよごめんよ、完全に私のがんばりが足りないだけだったよ。
「今頭出ましたよね?」と聞けるぐらいにはちゃんと感覚がある。
加えてまさに頭が出たタイミングでパパと娘登場。妊娠中ずっとお腹に話しかける娘に「ほら、ママのお腹に赤ちゃん入ってたでしょ?」と見せたくて立ち会い希望したつもりが、若干2歳の娘にとっては衝撃映像だったらしくまさかの「こわい」と号泣。
19:05
何やら出血が多かったようで、また会陰裂傷したようで諸々の後処置が入る。胎盤がなかなか出ずお腹をぐりぐりされたりするも麻酔が効いてるのでこちらも無痛のまま。
この間カンガルーケアで胸の上に赤ちゃんがいて、臍の緒を切る儀式もやらせてもらい、また二度と見ることのないであろう胎盤も見せてもらった。
※2:前回のお産では促進剤投与初日は有効な陣痛がつかず出産に至らなかった。
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こんな感じで前回自然分娩を体験した私としては、ほぼほぼ痛みを感じることもなく、それなのに感覚や感動だけは感じられる最高の体験でした。
前回が安産だったので別に自然分娩でいいやと思っていましたが結果的に半日かかってしまったので無痛じゃなかったらと思うと背筋が凍ります。(もちろん無痛にしたから長引いたのもありますが)
もう産むことはないだろうけど万が一次があるとしたら、もう自然分娩には戻れないな。
そんなこんなで誕生した頭でかめの長男坊です。よろしくどうぞ。
まさかの泣き止ませ術。
こんな感じで思ったより気楽に2人育児、楽しんでいます。