『僕らのミライへ逆回転』を見てきました。


監督はミシェル・ゴンドリー、出演はジャック・ブラック、モス・デフ。


町の再開発のために立ち退きを求められているレンタルビデオ店、「Be Kind Rewind」。

店員のマイクは、店長から留守を任されて張り切っている。

だが、電磁波を浴びた友人ジェリーがビデオに触れたせいで、ビデオの内容が全部消えてしまうという真っ青な状況に。

そこで2人はその場しのぎに自分たちで映画を撮ることにするのだが、それがなぜか大好評。

お客殺到で2人は大忙しになるのだが……。


そんな感じなのですが、話の筋は別にどうでもいいというか、

映画を撮るのは楽しいぜ

というのが伝わってきて、とても面白かったです。


2人はド素人だしお金があるわけでもないから、当然CGのひとかけらも使っておらず、映画内映画はお手製感あふれまくり。ゴーストバスターズのマークなんて、似せようとしてないだろ!みたいな感じで(笑

それがとおおおおおっても楽しいのです。


お金をかけなくても、超アナログな方法でも、有名俳優がいなくても、素敵な作品は撮れる。

町全体をひとつにしてしまうような作品を作ることができる。

最後のファッツ・ウォーラーの歌が流れると涙がぼろぼろ。

前半は笑い転げていましたが(私だけだったけれど…みんなは面白くなかったのだろうか?)、ラストは号泣でした。


なんで電磁波を浴びてビデオが消えるんだとか、全然リアリティーがないとか、そんなふうに見るともったいないです。

最初のほう、もしかしたら出て行きたくなるかもしれないですが、映画を撮り始めるところまで待ってみてください。


……でも笑ってた人は多くなかったから、もしかしたら笑いのツボが違うのかもしれないですが。

あと、ジャック・ブラックがビジュアル的に耐えられない、という方にはツラいかも(笑)

でも、ものすごく面白い俳優さんです。


しかしながら、邦題の『僕らのミライへ逆回転』は実に惜しい。

これだと、子供向けSFみたいです。しかも意味分からないし、チケット買うとき恥ずかしいし。

原題は『Be Kind, Rewind』で、これは「巻き戻してからご返却下さい」という懐かしい決まり文句。

ビデオがDVDに駆逐された今となっては、半分死語の部類ですよね……。


この監督さんの映画は、『恋愛催眠のススメ』というのも見ました(こちらもなかなか面白かった)が、これも邦題がわけわからない。

翻訳者さん泣かせの監督のようです(笑)


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