数日前、『オーシャンズ12』をテレビで見ました。

ジョージ・クルーニー
ブラッド・ピット
マット・デイモン
ジュリア・ロバーツ
キャサリン・ゼタ・ジョーンズ
ヴァンサン・カッセル

監督:スティーブン・ソダーバーグ

と、顔ぶれを見るだけでもおなかいっぱいですが、なんだかそれだけだったような気がする。
ヨーロッパの風景はきれいだったし、ジョージ・クルーニーはじめ皆様それぞれかっこいいけれど、ストーリーははじめっから疑問符だらけ。

「金返せ」って言われた泥棒が「はい」って返すものなんだろうか…?

まあ、それはいいとしようか。
いくら泥棒だって、命は惜しいよね、ということにして。

「オーシャンズ11」で金を盗んだカジノ王から復讐されるオーシャンズ。
2週間以内に盗んだ額と利子をつけて払わないと、彼らの命はない。
小さな盗みを続けるうち、ナイトフォックスというヨーロッパの怪盗から「盗みで勝負して、オーシャンたちが勝ったらかわりに金を払い、負けたら『世界一の泥棒』の座を譲る」なんてことを持ちかけられ、オーシャンたちはこれを受け入れる。


で、以下少しネタバレ。


はじめから勝負の行方は決まっていた、とわかるのですが、それも実力で争って勝負がついたわけでもないし、オーシャンズがしたことといえば、ジュリア・ロバーツのそっくりさんに仕立て上げて恥ずかしいドタバタだけ。
ジュリア・ロバーツのファンなら楽しくて仕方ないんだろうけれど、私は本人役のブルース・ウィリスが出てきた時点で「ほわ~」と(笑)。気が抜けた。

翻って、ナイトフォックス(ヴァンサン・カッセル)は、とんでもないダンスで監視レーザーをくぐりぬけてお宝をゲット。でも、無駄な労力。
この労力の差はなんなのでしょうか?
アメリカ人はヨーロッパにコンプレックスがあるんだろうかなぁ…。

オーシャンズの諸々のアレが全部芝居だったんだったら、彼らは泥棒より俳優になったほうがいいと思う。
というか、彼らは俳優でした。
役になりきっているというより、自分たちそのままというか。
ストーリーを紡ごうとするより、俳優たちが楽しくやってる感じ。

…という、そういう意味で現実とも虚構ともつかない、まったくのお遊び映画。
泥棒映画と思って見るとそんなに面白くないですが、ハリウッドスターが好きな人は大満足できるのではないでしょうか。

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