『時をかける少女』を見ました。
DVDが出たところだし、まだそんなに前の作品ではありませんよね。
んじゃ、まず全体的な感想。
面白かったです。
CMの間はサッカーにチャンネルを変えたりしはしたけれど、間に合うように戻る程度には面白かった。
私は前作を見ていないし、原作を読んでもいないので、特に先入観も期待もありませんでした。
が、それにしても「ん?」と思うところはなくもない。
粗筋。
時間を飛びこえることができるようになった女子高生、真琴。はじめのうちはその能力を楽しんでいたが、タイムリープを繰り返すうち、少しずつ彼女を取り巻く友人や状況に変化が現れ始める。
時をかける少女 通常版
非常に今風の話。今風のつくり。今風の絵に声。
十代後半にさしかかる高校生の、爽やかさ、けだるさ、明るさと不安と、そういうものにはくすぐられるところがあった。
真琴が、千昭からの告白をなんとか避けようとするところあたりの迷いや幼さも可愛かった。
彼女が非常にくだらないことにばかり「タイムリープ」を使うので、中盤はやや飽き気味でしたが、三人組の関係が少しほころび始めてくるあたりからは、面白かったかな。
ラストは、結局は「恋」にならないまま、あいまいなまま別れていく(真琴は千昭の気持ちを知っているのだけれども)。ここはすごくよかったと思う。
タイムリープについては、よく考えてみるといろいろ疑問に思うところもあります。
いちばん困ってしまうのは、真琴の時間と千昭の時間がどうリンクしてどう進んだり止まったりしているのか、その間の記憶はどうなるのか、まったくわからないところ。
真琴がリープして、千昭もリープしたら、それってどういう現象? リープ可能回数のチャージが回復するってどういうこと? わからん。
このあたりは、ストンと落ち着いた、とはいきませんでしたが、まあ我慢できないわけでもない。
でも、タイムリープそのものの魅力があまり描かれていなかった気もしないでもない。都合のいい道具、といったような扱われ方で。
それから、真琴があれほどまでに派手に転がったりコケたりする必要はあるのだろうか。
あれだけ転がって平気なら、電車にはねられても大丈夫なのでは…。
画面ものっぺりしていて、本当に身体性の希薄なアニメアニメした作品でした(けなしているのではありません)。
まあ、あんまり考えないで見たほうがいいのかも。十代の人ならもっとすんなり受け取れるのかな…?
全体としては、なかなか楽しめる作品だったと思います。
あと、しょうもないことですが、やたらと人が多い商店街ですね。
それに、あんな急な坂の下に線路を敷くのは都市計画として間違ってるよね。
あとね、千昭の長いセリフが危なっかしくってさ。いいんだけど、別に。