動物化する世界の中で―全共闘以降の日本、ポストモダン以降の批評
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こんな本を読みました。今さら感が漂いますが…。

これは、笠井潔(かさいきよし)さんのと東浩紀(あずまひろき)さんの間の往復書簡という形式をとっています。
笠井さんは1948年、東さんは1971年生まれ。
私はどちらかというと、東さんに興味があってこの本を買いました。
デリダの研究者ですが、オタクを含めいわゆる「サブカルチャー」についてもいろいろ書いていらっしゃいます。

さてさて。
まず、私はいまだに「ポストモダン」の意味もよくわかっていません…ので、ウィキペディアでお勉強しましょう。
ポストモダン
あんまり詳しくないね…。でも、こちら→ポストモダン文学 はもう少し具体的なのでイメージしやすいかな。
じゃあ、はてなダイアリーではどうかというと、→ はてな

もう少し詳しいですね。

とりあえず、「大きな物語」というのがなくなったよ、というのが今の状態だってことなんですかね。
その「大きな物語」の「物語」は、前に読んだ大塚さんが「消費されている」としていたそれです。
「簡単に言えばイデオロギーです」と書いている人もいらっしゃいます。

わかったようなわからんような。


要するに、私はこの程度の読者です。


あと何度か読めばもう少し書けるかもしれませんが、とりあえず今はこれを普通の(?)「往復書簡」として話をしてみます。

中に書いてあることはわかるようなわからんような感じですが、とりあえず二人の議論があんまりかみ合ってないんです。
でもそれは、「なんだよ、こんなもの印刷するな!」というものではなく、非常に面白いですね。とてもスリリングだし(本当に、途中で終わるんじゃないかと思いました)。そういう意味では、読み物として十分面白かった(笑)

対立が激化して存続が危ぶまれた、と見返しに書いてありますが、多分対立しているわけではない。
対立するにまで至っていないから、お互いイライラしているような印象を受けました。

単純に年が近いからか、筆致が若々しくて鋭いからか、私はどちらかというと東さんの書いていることに「うんうん」と思いながら読んでいたし、笠井さんの方はどうしてもちょっとホコリくさく感じてしまう。
(もしかしたら、東さんが一般の読者を想定して(恐らくはアピールするように)書いていて、笠井さんは書簡はあくまで個人的なものだ、というスタンスで書いているからかもしれないです。だからちょっとわかりにくいんですね。素人には…。)

全共闘というもの自体、私にはうまく想像できない。知る努力をしなければわからないのです。
その時代を生きているかいないかで、まったく考え方も語り方も違うんじゃないかな…。
「そのもの」をあまり知らなくても、「空気」ってなんとなく記憶しているものですよね。

というわけで、よくわからないまま1回目おしまい。
またそのうち読み返してみます。