亡国のイージスを見ました。



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おススメ度は → ★★★☆☆ (2.5個ぐらい。内訳は、2.49までが俳優へのオマージュ。あとは、海)

うーんと、なんといいますか、よくわからない映画だった。
テレビなので細切れで見た、ということを差し引いてもやっぱりダメだと思う。
船のお話ですが、閉塞感というか、「海の上だからどうにもならない!」というような恐怖感もあんまりない。
化学兵器も、もうすぐ米軍が焼夷弾を落としに来る!っていうのもあんまりスリリングでない。どっかで見た焼き増しみたい。

そもそも、監督はこの映画で何が描きたかったんだろう?
単に、本を映像化したかったのか?

手放しで楽しめるエンタテインメントでもなく、日本の平和ボケについて考えさせるような緊迫感も薄く(ゴジラ並みです)、人間ドラマにしては味のぼけた煮物みたいで、要するに半端。

でも、俳優陣はめちゃくちゃいいんです。
真田広之に佐藤浩一に中井貴一に寺尾聡に…。若い俳優さんたちもよかったと思うし。
なのに、なんでこれなの? と実に残念。

そもそもの始まりが防衛大学生が書いた論文だとかって…なんか、それでいいのか?原作ではもっときちんと書いてあるのかしら。
韓国人が乗り込んでくるのですが、なんで韓国人なのかもいまいちよくわからなかった。
あのめちゃくちゃ強い女の人も、影があるようなないような、効率的なような非効率的なような、よくわからない役だったし。
始末のつけ方は結局ぱんぱんぱーん、で。
で、最後の方、放り出された化学兵器を自衛官がダイビングキャッチするところがあるんですけど、もうあそこまでいくと笑いを取りたいのかと思ってしまった。

あとは、一応「親子(父と子)」が重要なポイントになっているようなのですが、これがまたわかりづらい。
副長と如月が親子だったというわけなんですけど、わからんわ。少なくとも私は感動できなかったぞー。

でも、繰り返しますが、俳優はいいのです。
無言のアップに耐える俳優ってなかなかいないけれど(顔だけで演技するってやつ)、真田さんよかったよー。最後、娘から送られてきた絵を見るところとか。
贔屓目かもしれないけれど、それでもいい(笑)

ともかく、俳優ががんばっているだけに、映画全体としてのデキはあらゆる意味でひどい。

見に行かなくていい映画です。
俳優さんは豪華なので、それだけで満足できる方はぜひどうぞ。