こんにちはー。
たまには自分の見えないファミリーと会話するアマヲさんです。
見えないファミリー、通称《後》さんとお付き合いするようになって、十年目ぐらいでしょうか。
さて、今日は後さんと酒の話です。
下がり藤に蛙の紋が可愛すぎる
神酒ともうしますように、酒が特別な性質を持っていることは、世の人の知るところでありましょう。
神に捧げるに相応しい、手間隙かけた品。
土地の霊力をたっぷり吸った米と、山の霊力を運ぶ水で磨きたてられたサケ。
「サ」は神のおわすところ。「ケ」は食事のこと。
神の食事と表す酒は、供物としてまさに。
チカラを宿す酒は、神性があると信じられており、場を清めるものとして使われますね。
さて水無月も終わる頃である。
水無月の晦日には、大祓えがございますね。
半年の罪咎を祓い清める神事。
まあ、年の半分の間にもろもろたまった澱みを、一旦リセットしてすっきりしましょーぜという行為。
今年は人を集めての神事は、やらないところが多いのでしょうけど。
なので、自分で清められる分はやっとくかーと、日本酒を求めに行きました。近所のスーパーに。
禍々しいアマヲさん
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20200625/22/futyouka/c2/11/p/o0640080014779687217.png?caw=800)
ここでいう浄化とは、チーム後さんに酒を捧げて穢れを祓いつつ慰労する、というもの。酒は見えない後さんにとっては供物であり、清める力であり、嗜好品である。
スーパーの酒コーナーにて、うちのチーム後さんにどの酒が良いか聞いてみるも、反応がいまいち鈍い。
後さんの意志があるときは、妙に視線が行くとか、前にたった瞬間に特売になるとか謎のアピールがあるのだ。
しかし、どの酒もピンと来ない。
しら~っと視線が流れる。どれも特に興味なーいというのか。
全っ然ウンともスンとも反応が無いもので、アマヲも不安になってくる。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20200625/22/futyouka/a3/12/p/o0640080014779687220.png?caw=800)
浄化に合う酒が無いからなのか、そもそも後さんなんて居ない・・・・・・などと、不穏な思考に陥ったとき。
はたと、思います。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20200625/22/futyouka/b7/98/p/o0640080014779687222.png?caw=800)
あれ、そういえば、うちの後さんから酒を要求されたことねぇな。
思い返してみれば、いままでもどの酒がいいか聞いても反応が薄かったような・・・・・・。アマヲの霊感がほとんど無いから解らなくても当たり前って流してたけど、
もしかして、酒を好きなのってアマヲだけで、うちの後さんチームって酒は好きじゃない・・・・・・?
いや、そんなまさかねー。ハハハ
ピンポンピンポンピンポーン!!
鳴り響く正解音。
嘘でしょ!?
え、酒はアマヲが好きなだけなの?
なに?米の方がいい?どーりでアマヲさん、やたらと米ばっか食うときあるわけだよ!ハッハー
え、待って待って。本当に?
酒飲める人ひとりも居ないの?そんなわけないよね?
はい、酒飲める人ー!!
スッと頭に浮かぶ手✋のビジョン
アマヲに視えるときはだいたい手で視える事が多い
三人!!!(そのうちひとりは回収されたので、実質二人)
誰だ、ってこの指も手のひらも肉厚で皮の固そうな手はアカガネさんか。
白くてなよやかな手は、ビャッコウさんですね。そーですよね、ウワバミたるもの酒が飲めなくてどーすんだって話ですよねー。
(回収されたのはヒイラギさんだろう。たぶん、酒をほとんど飲んだこと無いので戦力外)
というわけで、酒はアマヲさんしか好きじゃない=浄化に使おうにも引き受ける人が居ないのよね。という事実が十年目にして判明したのであった。
どういうことだ?酒は万能浄化薬じゃないのか!?
タロさんなんて、小豆飯に酒を振り掛けたものを供えられてきたんでないの?酒はイケる口でしょ??
米の飯の方が良い
というイメージが来る。
マージかよ~。じゃあもしかして、酒飲むの迷惑だった?そうなの?ごめん!
流されても受け取れない
というイメージが来る。
おぅふ・・・・・・。通りで酒が流れてかんはずだわ。全部自分で飲んでた。
わかった!
もう、浄化とか気にしないで、酒は自分の好きなものしか飲まないことにする!
酒飲むときは、日本酒の方がいいのかなぁ、なんてちょびっと遠慮しながら、でもビール飲みたいしィと選んでいたのだが。
ビールとか。生レモンサワーとか。ハイボールとか、アマヲ好きなのを飲むわ。
だってうちだと日本酒の浄化力弱いんだもの!
それより米を食えってなるんだもの!
いや、日本酒は日本酒で飲みますよ。
酵母で味が違うの面白いし。
美味いのに当たると嬉しいしね!
しかし、うちの後さんにはあまり好評ではなかったというー・・・・・・
すべての酒は神酒だろう!という乱暴な酒飲み理論がアマヲのなかで生まれているわけだが。
そもそも、日本の酒はほぼ聖別されていると考えて良いはず。
神棚祀ってない酒蔵なんてまず無いはずだし、田んぼに至っては春に山から神が降りてくるわけだし。
ほぼ神事とともにあるのが酒造りといえる。
たぶん、ビール工場にだってワイナリーにだって、神棚があるはずだ。
開墾するときは地を祀り祓い清めているはずだ。
そうであって欲しいな、と思う。
ただの時代遅れの伝統にされてしまわないように。天の恵みと地の恵みを敬う理由を忘れないように。
現場の者ではない身に何ができるのかっつったら、精神の継承ぐらいなんですが。
形の無いものを残すのは難しいですかなー。