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     名古屋 4-2 浦安


 試合前まで勝ち点差5で迎える首位攻防戦第2ラウンド、これは名古屋にとって絶対に負けられない一戦であった。無敗の浦安を止めたのは名古屋のボラであった。序盤は前節同様イプシロンでのハイプレスをかけた浦安であったが、
「浦安のハイプレス対策は立てていた。浦安は横パスを切ってくる。縦ラインを守る選手がフェイクをかけながら中もケアして縦もケアをする。今回も前回と同じイメージで横を切ってくるかなと思ったが、今回は思ったほど横を切ってこなかった。孤立させて逆サイドケブラを使うことをイメージしていた。相手が一枚残った状態で前は横を切っていたが今回は相手ピヴォもちょっと下がってきた。相手と相手の間をケブラの動きでとり、そこにパスを出すことはなかなかできなかった」
北原が言うように、名古屋はこのような序盤での頭脳戦に敗れ、名古屋はやや劣勢に立つ。だが、ある程度は想定内でもあった。
「試合前に相手のスターティングメンバーをみて戦術的にボラがはまりやすいと思ったのですぐ前田からボラに代えた。稲田がいると稲田を中心に回してくるので相手のオフェンスを利用してその隙間でボラに1対1をさせようという作戦だった」(マリオ監督)
と言うとおり、1分で前田とボラを交代させるとこの作戦が見事にはまる。1分、カウンターから森岡がボールを持つと左サイドのボラへ、それをボラが落ち着いて決め、名古屋が貴重な先制点を挙げる。


2試合欠場してコンディションがよく、2得点を含めこの日の主役は⑩ボラだった。



しかし、浦安も黙ってはいない。3分、
「今日はあそこが空いていると感じた。自分が入るようにもしていたし出すようにもしていた」
と言う左サイドの稲葉が逆サイドのスペースに走りこんだ稲田へループパスを出す。そのボールを
「狙っていた」と言う稲田が、ダイレクトボレーを叩き込み浦安があっさりと同点に追いつく。同点となり、浦安のプレスはさらにきつくなる。それを必死にしのぐ名古屋。
 しかし、均衡を破ったのは名古屋だった。7分、左CK前田の蹴ったボールに合わせた小山のシュートがゴールに突き刺さり名古屋がまたも勝ち越す。
「2失点目を奪われた時間はうちが得点を挙げた後の時間でプレスがかかっていた鍵となる大事な時間帯だった」
シトも嘆くとおり、浦安は大事な時間帯に失った痛い失点だった。そのため前半残り1分には早くも岩本をゴレイロに得意のパワープレーをみせる。
「シトは同点でもパワープレーをやるつもりだった」
と言うから驚きだ。これにより慌てる名古屋ベンチ。しかし、得点を奪うまでには至らず2-1と名古屋リードで前半を終える。


 エンドの変わった後半、次の1点はミスから生まれた。23分、浦安の右サイドでパスの受け渡しのミスを突いたボラがボールを奪うとドリブル突破、中へ切り返し市原も突破しそのままゴール。3-1で名古屋が勝ち越した。
 それに対し、浦安も反撃をみせる。直後の24分には自陣左サイドの稲葉から逆サイドへ走りこんだ稲田へまたもループパスを通す。それを受けた稲田のシュートがエリア内にいる森岡の手にあたりPKかと思われたが、笛は吹かれず浦安は貴重な得点チャンスを失った。30分に、高橋のパスを受けた稲田が反転シュートを決め、3-2で1点差としただけに浦安には痛い判定となった。




チームの中心となった⑳稲田はこの日も2得点。1点目は圧巻のファインゴール。


「ハンドのシーンで追いついていたら試合は違った形になっていた」
とこれにはシトも嘆いた。
 3-2となった勝負の1点は、名古屋に入る。31分、ボラのパスを右サイドで受けた北原がドリブルシュート。これが藤井に当たり角度が変わりゴールで4-2。勝負の1点は、名古屋に入った。
「3-2での次の1点を取られたのが大きかった。あそこの時間帯が勝負時間帯だった。3-2から健太くんに当たって入っちゃう日ってそういう(勝てない)日なんだと思う」
稲葉も悔しそうに試合を振り返った。
 これにより、浦安はパワープレーを再び開始するが、ボラのディフェンス面での成長もあり、名古屋は失点を許さずこのまま4-2で試合終了。名古屋がどうしても欲しい一戦を勝利した。



開幕から好調を維持し続る①川原。この日好セーブを連発したが勝利には結びつかなかった。



 名古屋は、これで首位浦安と勝ち点2差に迫る形となった。
「気持ちも入っていたし今シーズン一番いい試合であった」
北原が振り返るように、この試合にかける名古屋の勝利への執念はすさまじいものだった。これで花巻戦のショックは完全に振り切れたようだ。

 一方の浦安だが、敗れはしたが選手は一応にサバサバとした感じだった。それも敗れても2差で順位変動に変わりがない首位チームの余裕か。内容に関しても
「前回はやりたいことをやらせてもらえず、シュートまでもっていけない感じはあったが、今回はある程度やらせてもらえた。うちが戦術でフィットしてきたのはここ2,3試合感じる。今度やる時は楽しみ」
岩本が言うとおり、浦安の選手たちはチームの成熟へ手応えを掴んでいるようだ。次に対戦する時が天王山になることに間違いないであろう。



ようやく浦安との勝ち点差を2に縮め、初の首位も見えてきた名古屋。



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