フルムーン・パーティー 第１話

フルムーン・パーティー(1)


目の前に広がるのは、一面の青い、本当にシャレにならないくらい青い海。

視界の右端から左端まで広がる空と水平線。

視界って、世界って、こんなに広かった？

ただ見ているだけで、耳の奥のほうから、頭のてっぺんに向けて、なにかがゾクゾクと通り抜けるこの感覚。

振り向けばそこには大きな緑。

まるで小学生のときに使った絵の具の「ビリジアン」のような黒々とした鮮やかな緑。

あんな色の絵の具、緑があればいらないと思っていた。

でも、この景色を表現できるのはビリジアンだけでしょ。

そうか、ビリジアン作った人も、きっとこの島を見ていたに違いない。

こいつはちょっと、日本と違う。

なによりも色が、光が。

俺とサクラの２人がいるこの場所、タイのパンガン島。

ここには、満月の夜と、とびっきりの音楽、そして、「ひと夏の体験」が待っている。

月の下でのハッピーな宴、「フルムーン・パーティ」が待っている。



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『サラリーマンだから貧乏ですが、なにか？』
おかげさまで出足好調です(*^_^*)
ありがとうございます♪

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