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なかでも特に子供たちは、この「祇園精舎」↓がお気に入りで、
特にハナは、就寝前の絵本タイムにはこの本を「よんでー!」と何度もせがんでいます。
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特に、イラストが秀逸なのです!
琵琶法師が謳う「平家物語」の節の前に次々に現れる、不気味な幽霊達。
とっても迫力のある絵なのですが、どこかユーモラスで、そんなイラストがまた魅力的
この絵本を読む時は、私も琵琶法師のマネ?をして、文章を節をつけて読むのですが、
それがまた歌のように聞こえるらしく、ハナは毎回固唾をのんでこの絵本を見つめています。
タロウは、そんなハナの様子を横目で見る程度で、あまり興味を持っていない様子だったのですが、
ある先日、何がきっかけだったのか、
「夏休みの読書記録」を付けるために、この「祇園精舎」を読む、と言い出しましてね。
なんだか熱心に読み出した様子でした。
そんな彼に、
「祇園精舎、ねー。これは平家物語といってね、昔の物語なのよ」
と、背後から、声をかけてみたワタクシ。
「お母さん、これ、高校のときに習ったわー。
ぎおんしょうじゃのかねのこえ、しょぎょうむじょうのひびきあり。
しゃらそうじゅのはなのいろ、じょうしゃひっすいのことわりをあらわす。」
「へええ!覚えてるの?」
「うん、おぼえてるのよ、勉強したからね。すごいでしょ」
なんて、微妙な自慢をしていたら(笑)
「あ、いいこと考えた!筆ペンちょうだい」
と言い出した、タロウ。
「なにするの?」「いいこと!」なんて言い出して、
貸そうかどうしようか迷ったのですが(筆ペンを使わせるのは初めてだったので)
私の仕事用の筆ペンを貸してあげることにすると、
タロウ、おもむろに、その筆ペンで絵本の文章を写し出してましたΣ(=°ω°=;ノ)ノ
どうやら、彼にとって、「筆(ペン)」(=昔の筆記用具)で、「昔の文字」(=平家物語のフレーズ)を書く、ということをやってみたかったらしく。
いやぁもう、私が驚くほどひたすら、黙々とした集中力で、絵本全てのフレーズを書きだしていました。
その姿勢、写経??ってな感じでw
。。。
祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響あり。
娑羅双樹の(花の)色、盛者必衰の理をあらはす。
おごれる人も久しからず、唯春の夜の夢のごとし。
たけき者も遂にはほろびぬ、偏に風の前の塵に同じ。
遠く異朝をとぶらへば、
秦の趙高(ちょうこう)、漢の王莽(おうもう)、梁の周伊(しゅうい)、唐の禄山(ろくさん)、
是等は皆旧主先皇の政(まつりごと)にもしたがはず、楽しみをきはめ、諌めをもおもひいれず、
天下の乱れむ事をさとらずして、民間の愁(うれ)ふるところを知らざッしかば、
久しからずして、亡じにし者どもなり。
近く本朝をうかがふに、承平の将門、天慶の純友、
康和の義親、平治の信頼、
此等はおごれる心もたけき事も、皆とりどりにこそありしかども、
まぢかくは六波羅の入道前太政大臣平朝臣清盛公と申しし人の有様、
伝へ承るこそ、
心も詞も及ばれね。
。。。
長時間かかりましたが、母も驚くほどの集中力で。
んまぁーー、よくぞ、写したなぁと!ビックリ
ちなみに、そんな様子を見たハナも、
「ハナちゃんにも、筆ペンちょうだい!」
って言い出して、グリグリ。
こちらも何やらわからぬ?迫力ある絵が出来上がりました(笑)
。。。
まぁ、それにしてもタロウの作品がスゴかったので、
「へぇー、すごいわねぇ」
と言いつつ、タロウ作のテキストを見ながら、文章を読み上げてみた。
私も、昔の記憶を辿りながら、出来る限り、暗唱な感じで。
「ひとえに、風の前の塵に同じ…
えーと、この後が覚えていないのよねぇ、なんだっけ」
などと、言っていると
「ボクも覚えてみようっと、ぎおんしょうじゃのかねのこえ…」
なんて、タロウも暗唱にチャレンジしはじめた。
「小学生が、『平家物語』を暗唱できたら、かなりカッコイイわよ、頑張れ!」
なんて、すかさずおだててみる私…
ま、とはいえね。
一朝一夕に、これだけの文章を暗記なんて、私だってムリムリです。
絵本や自作テキストをチラチラとカンニングしながら、たどたどしく読んでいた私たち。
「えーっと、秦の趙高(ちょうこう)、漢の…なんだっけ?」
「ボク覚えた!
秦の趙高(ちょうこう)、漢の王莽(おうもう)、梁の周伊(しゅうい)、唐の禄山(ろくさん)…」
「もう覚えた?スゴイ」
なーんて言っていたら、そこに割り込んで来たハナ。
「ハナちゃんもいえるよっ!
ぎおんしょうじゃのかねのこえー」
って、ハナまで!
「しんのちょーこー、かんのおーもー、とーのろくしゃん」
(ハナはほとんどワンフレーズのみで、微妙に細部は怪しいのですが)
でもそれでも、
いやぁもう、子供の吸収力って、スゴイ。
久々に、驚嘆しちゃったよわたしゃ。
それ以来、ご飯を食べていたり遊んでいる時でも、ふと思い出すように
「ぎおんしょうじゃのかねのこえ…」
って、ブツブツ呟いているタロウです。
いつか近いうちに、暗唱出来るようになるかしらん!?
。。。
子供たちが無茶な使い方をするものですから、
私の筆ペンはほぼ使い物にならなくなってしまいましたが(^^;
でも、筆ペン2本の値段では賄いきれない、
子供たちにとって貴重で大きな体験をしました。
筆ペン、あのとき貸してよかったw
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