「ねーお母さん、額縁とクギ、ちょうだい!」
と言い出しました。何をいきなり!
「えええ?額縁なんて、ガラス入ってるからオモチャとしてあげられません。クギもダメー。
ハナちゃんもいるんだから、触ったらケガするでしょ。
段ボールとかテープとか、今あるもので遊びなさい」
額縁じゃなくて板でもいい、とか言ってましたが、
その時は私は忙しかったので、正直あまり相手をしたくなかったのです。ぶっちゃけ…
しばしの押し問答の末、タロウはブツクサ言いながらも私に押し切られ、段ボールを持って行きました。
が、クギの要求はどうしても引っ込めません。
それでも難色を示していると、
「だって、だって、クギじゃないとどうしてもダメなんだよー
ストローだと折れちゃうし、割り箸でもダメなんだ!」
涙目になり、地団駄を踏んで主張
「ちょっと待って。分かったから。
泣かないできちんと説明してごらん。なにを作りたいの?」
で、よーく聞いてみると、
平らなところにたくさんのクギを打って、クギに輪ゴムをひっかけて、絵をつくりたい、とのこと。
(タロウいわく、「クギじゃなくても、(壁に打つ)押しピンでもいい」とのことでしたが)
おそらく、イメージしているのは、10本アニメ「輪ゴム」 的なことをやりたいのか?
(「10本アニメ」とは、彼の大好きな番組ピタゴラススイッチ 内のミニコーナーです。リンク先にムービーがあるので、分からない方はご参照ください)
まぁ確かに、聞いてみればそれは「板とクギ」じゃないとダメだなぁ…
よし、分かった。そういうことなら、材料出してあげる。
取りかかっていた家事は中断し、
家中をひっかきまわして手頃な大きさの板を探しました。
クギは我が家には今ストックがないので、かわりに、ネジで。
ネジを板にねじこむのは大変なので、私が手伝って電動ドリルドライバーを使う事にしました。
「ほら、板を出したよ! どこにネジを刺したいのか、印をつけて」
と、タロウに指示。
電動ドリルドライバーは、「ぼく出来る!やりたい!」というタロウを押しとどめ、
「やりたい気持ちは分かるけど、今はハナちゃんがいるでしょ。
お母さんがドリルを使っているときに、ハナちゃんが触ると危ないから。
だから、あなたはハナちゃんの相手をちゃんとして、お母さんが作業できるようにするのが仕事!」
というと、「わかった!」と物わかりのよい返事w
「ハナちゃーん、おいでー!こっちでにーにが、遊んであげるー!」
で、タロウがハナの相手をしている間に、タロウが板に打った「点」のとおりに、ドリルで穴をあけ、ネジを打ち。
出来上がった「作品」が、コレ!
命名「輪ゴムをひっかけてあそぼう」
(だそうです…まんまじゃん(^^;)
なんせ家中にある余ったネジを使用しているので、ネジの大きさもバラバラ。
打ち方もタロウの指示に忠実に従いましたのでw
イビツなのは見逃してください…
出来上がったこの「輪ゴムをひっかけてあそぼう」オモチャに、タロウは至極ご満悦の様子w
ありったけの輪ゴムを渡すと、ハナも加わって早速夢中で遊んでいました。
「チューリップ」
「ダイヤモンド」
「ちょうちょ」
「伝説の木」
(赤いゴムがポイントのようです)
そのうちに、おままごと用のトマト(フェルト製)を、輪ゴムにひっかけて「パチンコ」のように遊んだり、
ゴムを弾いて楽器のように音を楽しんだり、
「あ、この音はミだね」(私)
「ドじゃない?」(タロウ)
その辺にある棒やオモチャを打ち付けて音を出してみたり。
この遊び方は、ハナがお気に入りのようでした
色々と楽しめる、なかなか面白いオモチャが出来上がりました。
これは本当に、タロウの「こだわり」が実現させたプロジェクトだったなぁとw
私が最初、相手にしなくても(言い訳だけど…w)、泣きながらも理由を話し、説得し、相手を動かすというのは、子供にとって良いプレゼンテーションの練習になるのかなとも、思います。
。。。
こういうプレゼン能力、キレずに諦めない力というのは、大人にとっても大事よね…自戒をこめて。
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