ふうりんそう鍼灸院
院長の千葉です。
今回も「糖尿病」について
お伝え致します。
◆インスリンの働き
血液中のブドウ糖が、つまり血糖です。
ブドウ糖は各細胞のエネルギー源です。
また、脳細胞が使うエネルギーは100%、
そして手足や内臓の筋肉細胞も
ほとんどをブドウ糖に頼っています。
ですので、脳細胞や筋肉細胞の周りには
ブドウ糖をたくさん含んだ血液が必要に
なります。
そして、集まった血液から各細胞にブドウ糖
が運び込まれる時にその扉を開く鍵として
働くのが「インスリン」というホルモンなの
です。
血液中のブドウ糖が、細胞中に取り込まれる
ことで血液中の糖の値は下がります。
インスリンが血糖値を下げるというのは、血糖中
のブドウ糖を細胞内に移動させるからなのです。
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◆糖尿病になるとインスリンが働かないのはなぜ?
細胞側からみるとこれは、「そのエネルギー、
もういりません。」というメッセージと考える
ことができます。
最近は、たくさんの情報やエネルギーにあふれた
世の中になっています。どれがどれだけ自分に
必要なのか、混乱してしまいますね。
ちょっとイメージしてみてください。細胞を
みなさんの家に例えてみます。その家には
たくさんの勧誘がやってきます。
必要な情報もあれば、詐欺めいたものもあり
ます。危険を察知した家の住人は、
「そうだ、鍵を新しく替えてしまおう」
と考えます。
そうして細胞膜表面にあるインスリン受容体が
変容してしまうのです。ところが、これは、
インスリンからしてみると
「あれ?」鍵穴が合わなくなった?」
ということになります。
大切なエネルギーを届けようとするインスリン
にとっては、大変困ったことになってしまう
わけです。
これを医学用語では、「インスリン抵抗性」と
呼びます。これは、いってみれば情報洪水
・エネルギー洪水の今の社会を象徴するような
出来事が、体の内側でも起こっているとみる
ことができるのです。
さあ、こうなると細胞からシャットアウトされた
ブドウ糖は行き場を失い、とにかく腎臓を通じて
尿から外へ出ようとします。
糖分を含んだ尿が多くなるので、「糖尿病」と
名付けられたわけですね。
まずは、色々な情報に惑わされず、シンプルに
昔から言われている、食事や運動における
生活習慣から見直していきましょう。
参考図書 「病気は才能」おのころ心平