新釈 走れメロス 他四篇 | 誇り高き遊び人魂の社会の窓

新釈 走れメロス 他四篇

森見登美彦氏の「新釈 走れメロス 他四篇」読みました。

新釈 走れメロス 他四篇 (祥伝社文庫 も 10-1)/森見 登美彦
¥562
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「走れメロス」といえば言わずとしれた太宰治の名作。

小学校の国語の教科書でも読んだ人は多いんじゃないでしょうか?

そんな名作をこともあろうか京都を舞台に登場人物を阿呆学生に置き換えてパロディーにしてしまった。。。。

他の四篇も中島敦の「山月記」や、芥川龍之介の「薮の中」、坂口安吾の「桜の森の満開の下」、森鴎外の「百物語」という日本を代表する短編小説ばかりである。

ん~許されていいのだろうかこんな暴挙が?

そう思ってしばらく手が出せなかったのである。

しかしながらこの度思い切って手に取ってみた。

実際読んでみるとそれぞれのオリジナル小説のテイストを残しつつも全く別の物語に仕上がっている。

しかも、登美彦氏は計5つの短編を書いていることになるのだが,これらの作品はもう既に短編ではなく一つの長編作品と言ってもいい。

それぞれの登場人物が少しずつ関わりあいを持っていたりして全ての物語が同じ時代の仲で同じ京都の中で起きた出来事として綴られている。

ホントにおバカな大学生の青春期として読んで全く問題がない!

ちょっと待て!そもそもおバカな大学生の青春期なんて読みたいのか?(笑)

とにかく楽しいのですよ。Kayは電車の中でこの本を読んでいて、ニヤニヤ笑いながら読んでいたら隣に座っていた黒髪ではなかったがうら若き乙女が別の席に移動していまった!

間違いなく「変な人」と思われただろう・・・


しかしホントに人の目を気にせずニヤニヤしてしまえるぐらい面白いのです。

今までも森見登美彦氏の作品は何冊か読んできたが,彼の小説の中に出てきた京都大学の奇妙なサークル「詭弁論部」というのは本当にあるのだろうか???

これが今のKayの最大の疑問である。。。

この森見登美彦氏の
「新釈 走れメロス 他四篇」を読んで,オリジナルの方を読んでみたくなる人もいるんじゃないだろうか?もしそんな気になれば是非とも迷うことなくオリジナルにも手をのばしていただきたい!!

それこそが,森見
登美彦氏の術中にはまったことを意味するのだから。(笑)

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