■海自江田島で私的制裁か:格闘訓練で隊員死亡 | FUNGIEREN SIE MEHR !!

■海自江田島で私的制裁か:格闘訓練で隊員死亡

【15人と格闘訓練、海自特別警備隊員死亡…養成辞退申し出後】  (読売新聞 10月14日)


 広島県江田島市の海上自衛隊第1術科学校(長谷川洋校長)で9月、「特別警備隊」の隊員を養成する応用課程にいた3等海曹の男性(25)が、他の隊員15人を相手にした格闘訓練で頭を強打し、16日後に死亡していたことがわかった。
 訓練は本来、1対1で行われるが、今回は男性が同課程を途中で辞める直前で、制裁目的の集団暴行だった可能性もあり、海自警務隊が傷害致死容疑などで調べている。呉地方総監部は「訓練の一環で、いじめや集団暴行という認識はない」と説明する一方、事故調査委員会を設けて原因究明を進めるとしている。
 同総監部によると、発生当時、教官2人が同席して審判役を務め、レスリングマットを隊員らが囲み、男性が倒れ込むと、引き起こして続けたという。
 男性は3月に同課程に進んだが、「続ける自信がなくなった」と申し出たため、9月11日付で学校を辞め、別の部隊への異動が決まっていた。今年7月にも、同課程を途中で辞める隊員に対し、16人が同様の訓練を行い、隊員が歯を折るなどのけがを負った。
 この問題について、同総監部は発生直後と死亡時に概要を発表したが、15人を相手にした格闘訓練だったことは明らかにしておらず、「取材で聞かれなかったので、答えなかった」とし、男性の氏名については「部隊の特殊性から個人情報は出せない」としている。
 愛媛県内に住む男性の父親(51)は、「第1術科学校側から、異動に対する『はなむけ』の意味もあったと説明されたが、体罰だったと思っている。なぜこんなことになったのかと尋ねても、自衛隊は『捜査中』と言うばかりで、きちんとした説明や謝罪は受けていない」と話した。



 自衛隊の訓練は、「安全危機管理」が最も重要となると思うのですが。

 これは私が所属している消防団その他の消防、警察などでも同様であり、訓練で負傷などすることがないよう、安全危機管理の為の人員(訓練教官)が配置されることが通例だと思います。


 自衛隊に関して言えば、訓練で死傷してしまっては実戦で意味が無いわけで、それによって失う経済的・人的損失と、教育にかけた必要な時間がすべて無駄になってしまうのです。


 特別警備隊は海上自衛隊の特殊部隊の一つで、海上警備行動発令時における、不審船の武装解除及び無力化を主任務としており、当該船艇へのヘリやボートによる強襲訓練、潜水による浸透訓練、一部隊員による空挺降下訓練を行っているとされています。


 ・特別警備隊

 特別警備隊(海上自衛隊)


 政府上の公式見解としては、2006年の国会安全保障委員会において、額賀防衛庁長官(当時)が、特別警備隊に関して、「規模も小規模であり、まだ十分にいかような事態にも対応できるような体制にはなっていない」と答弁しています。


 今回の事件では、部隊が部隊だけに訓練教官に正規の格闘訓練を受けた者がいない筈が無いので、安全危機管理の専門教育を受けた人間がいたにも関わらず、このような事案が発生するということは、訓練教官の責任は免れないものだと言えます。



【海自三曹死亡で防衛相、訓練逸脱していたとの認識示す】  (産経新聞 10月14日)


 08年10月14日、浜田靖一防衛相記者会見


 海上自衛隊の特殊部隊「特別警備隊」(特警隊)の養成課程で起きた男性3等海曹(25)の死亡事件で、浜田靖一防衛相は14日の閣議後会見で、3曹1人対15人の徒手格闘について「特殊、特別な気がしないでもない」と述べ、訓練を逸脱しているとの認識を示した。
 海自などによると、大人数を相手にする格闘訓練は養成課程の通常科目に含まれておらず、警務隊は養成課程を辞め2日後に異動する3曹への暴行の疑いが強いとみて、傷害致死容疑などで教官らから事情を聴いている。海自側はこれまで「訓練中の事故」との認識を強調している。
 浜田防衛相は「隊員の死亡は大変遺憾」と謝罪。さらに「いろいろな点を勘案すると(今回の訓練は)特殊、特別なのかという気がしないでもない。恒常的に行われているのかなど、厳正に調査したい」と強調した。


 何より、特別警備隊の訓練を辞退し、原隊復帰する直前に行うような格闘訓練ではないと考えるのが妥当ではないでしょうか。

 新聞報道、防衛相の記者会見から判断すると、訓練を逸脱した私的制裁との可能性もあることから、海自の警務隊には、徹底的な捜査を行い、事案の真相究明に全力投入していただきたいものです。







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