■中国軍爆撃機が日中中間線で示威行動 | FUNGIEREN SIE MEHR !!

■中国軍爆撃機が日中中間線で示威行動

【日中中間線付近に中国爆撃機進出 中露航空戦力増強に警鐘 防衛白書 (1/2)】  (産経新聞 9月6日)
【日中中間線付近に中国爆撃機進出 中露航空戦力増強に警鐘 防衛白書 (2/2)】  (産経新聞 9月6日)


 東シナ海上空で飛行する中国軍のH-6爆撃機


 国のH6中距離爆撃機数機が昨年9月、東シナ海上空で日本の防空識別圏(ADIZ)に入り、日中中間線付近まで進出する飛行を行っていたことが、5日に閣議了承された平成20年版防衛白書で分かった。

 白書で初めて明らかにした日中中間線付近への中国爆撃機の進出は、東シナ海のガス田共同開発をめぐって日中の交渉が難航を極めていた時期に当たる。当時の安倍晋三内閣は同年秋までに日中協議が進展しなかった場合、試掘の前提となる漁業関係者との補償交渉に入る方針を決定。中国は「そうなれば軍艦を出す」と脅しをかけてきていた。政府関係者は「日本が試掘に踏み切った場合、日本の艦船を爆撃するとの示威行為であった可能性もある」と指摘する。

 H6爆撃機は旧ソ連のツポレフ16(TU16)のライセンス生産機で、主翼下に対艦ミサイル2発を装備。洋上での対艦攻撃を主任務としている。防衛省では同爆撃機が領空侵犯には至らなかったため公表しなかったが、白書発行にあたって「中国の航空戦力の状況をわかりやすくするため掲載した」としている。

 白書は中国の航空戦力について、中国本土の防空能力に加え、より前方での制空、対地・対艦攻撃能力の構築を進めていると指摘。「わが国周辺空域における中国の航空戦力の動向に注目していく必要がある」と警鐘を鳴らしている。


 東シナ海ガス田での日中協議が煮詰まり続ける中での、中国軍の爆撃機による示威行動が明らかとなりました。


 以前、中国海軍は自国が開発したガス田を護衛するために、ガス田沖に軍艦を派遣し遊弋させ、示威行動に出たことがあります。


 ・「江衛Ⅰ」級フリゲート

 江衛級フリゲートI型



 今回の防衛白書によって明らかとなったH-6爆撃機の能力は、以下の通りです。


 ■H-6(轟炸6/Tu-16)爆撃機

 H-6(轟炸6・Tu-16)爆撃機

 ・旧ソ連の爆撃機Tu-16(ツポレフ設計局)のライセンス生産型

 ・保有機数:海空軍合わせて、120機程度が実働可能と推定
 ・中国海空軍において核打撃力長距離侵攻能力を有する重要な爆撃機
 ・90年代から近代化改修を受けており、改修を受けた機体は全天候型能力を持つ
 ◎対艦型各タイプ
 ・H-6D:YJ-6対艦ミサイル2発搭載

 H-6D


 ・H-6M:YJ-81対艦ミサイル4発搭載

 H-6M



 大型の機体で、対艦攻撃能力を保有しています。

 グアムまで進出できる長距離侵攻能力を備え、型によっては運用能力空中発射型長距離巡航ミサイルの運用能力も保有しています。


 このような爆撃機による攻撃的な示威行動を行った中国には、東シナ海の海底資源を日本には渡さないという断固とした意思があるのでしょう。



 日本政府はこのような中国の露骨な恫喝外交に対して、どのように対処してゆくのでしょうか。


 日本の防空を担う戦闘機は、次期戦闘機(FX)の更新の時期が来ています。

 しかし、アメリカがF-22ステルス戦闘機の輸出を拒んでいるため、防衛省はF-15を改修型するための予算要求を与党に提出したようですが、改修にはまだまだ時間がかかります。


【F15改修947億円 FX選定難航で 防衛省概算要求】  (朝日新聞 8月27日)


 防衛省は27日、09年度予算の概算要求を自民党の国防関係合同会議に示した。次期主力戦闘機(FX)の機種選定が難航しているため、現在の主力戦闘機F15の改修に947億円を計上する。要求総額は4兆8449億円で今年度比2.2%(1023億円)増。
 F15の能力向上のため、09年度は22機を対象に計器類の交換を行うほか、10年度以降に備え38機分のレーダー部品を購入する。FXは政府の中期防衛力整備計画(05~09年度)に7機分の購入が盛り込まれていたが、有力候補である米国製ステルス戦闘機F22ラプターの禁輸解除の見通しが立たず、次期計画(10~14年度)に先送りされる。



 しかしこれでは時間がたつと共に、日本の防空能力は弱体化してゆくばかりなのです。



 日本政府は東シナ海ガス田問題において中国の恫喝に屈さず、国益にかなった形で試掘を必ず行わなければなりません。

 日中中間線を越えて中国の爆撃機が侵入したということは、中国は中間線の日本側の資源をも明確に狙っているということです。


 日本政府には、中国に対して絶対に膝を折らず、国家に必須の海底資源を自らの手にしなければ、今後数十年かそれ以上に渡って、エネルギー政策において中国の後塵を拝すこととなるでしょう。



 それ以上に、中東などから日本向けへのエネルギー資源が通過する重要なシーレーンである東シナ海における、中国の軍事的な優位を看過すれば、それこそ日本の国家としての底辺そのものが危険に晒されるのです



 日本政府、日本国民は、東シナ海においては冷戦構造が未だ継続中であることを正確に認識し、中国の脅威に対処してゆかねばならないのです。



 【参考HP】


 日本周辺国の軍事兵器  様
 Chinese Defence Today

 Life Line ~1095億バレルの生命線~ 日中境界線資源問題まとめサイト  様



 【参考書籍】


中国の戦略的海洋進出
平松茂雄


自衛隊vs中国軍―自衛隊はかく戦えり!

別冊宝島



自衛隊vs中国軍 超限戦勃発!

別冊宝島








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