悩みと野望
お陰さまで顧客数は順調に増えている。
売上げも順調に増えてきているのだが、
悲しいことに、預かり資産が想っていたより増えていかない。
顧客からの出金依頼よりも入金の方が多いのに、
預かり資産が増えていかない、というのは、
顧客の多くが、今回の相場で損失を出しているからだ。
実に、嘆かわしい。
立場上、売り買いの指示を出せないし、
また、顧客にそのような情報を与えても、
投資家それぞれが独自のスタイルや癖があるだろうから、
有害無益な情報を与えることになりかねない。
しかし、どうしても顧客に運用の適切なアドバイスが
出来ないものかと苦慮した結果、
考え出されたものが「顧客カルテ」である。
顧客カルテを見て、
ある曜日の勝率が極めて低い場合、
取引を控えるなり、
取引枚数を減らすなりすれば、
損失額を減らすことが出来るであろう。
また、逆に、ある曜日の勝率が高い場合、
積極的に取引を行ない、
取引枚数を増やせば、
損小利大を実現できるのではないだろうか?
個人投資家の比率が、
20%にも満たない日経225先物市場において、
多くの機関投資家を相手に個人投資家が抗するには、
やはりプロと同じ環境になるべきである。
その為、最初は違和感があるであろう
FIFO(FirstInFirstOut/先入先出のルール)に慣れ、
両建てという無益な慣例を拭いさり、
よりプロのトレーダーに近い環境と意識をもって
初めて土俵に上がれるのではないか、と考えている。
これだけ値動きの激しい日経225先物市場なので、
市況情報はそれほどトレードには役に立たない。
値動きに対する反射神経が勝負の世界である。
そういう過酷な世界に参入する個人投資家にとって、
心強い見方になり得る道具をこれからも構築していきたいものである。