三年学びて穀に至らざるは、得易からず。 | Web論語塾 古代の叡智を現代に活かす

三年学びて穀に至らざるは、得易からず。

さんねんまなびてこくにいたらざるは、えやすからず。
三年学びて穀に至らざるは、得易からざず。

(自己視点)

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三年ものあいだ学び続け、仕事を得ることができない者はなかなかいない。


「石の上にも三年」という諺があります。これはどちらかというと、「辛抱しなさい」というニュアンスが強い。

一方、この孔子の言葉は、「学び続けなさい」というニュアンス。

辛い毎日を耐え忍ぶ・・・これはこれで素晴らしいことですし、誰にでもできる事ではない。

耐え続けた結果、事態が好転するということもあるでしょう。


「学ぶ」という言葉は、より能動的です。

辛い時でも、悲しいときでも、逃げ出したいような状況であっても、学ぶ姿勢させあれば、何かを学び、未来に活かすことができる。それが人というものだと孔子は教えてくれます。


正直、私は忍耐強いほうではありません。

同じ作業をずっと続けるのが苦手です。

以前、製造業で何百回と繰り返す単純作業をしていたときは、本当に辛い思いをしました・・・


しかし、いまでもその作業を続けている人がいます。

私は運よく!?とあるプロジェクトへ参加することとなり、結局は半年間ぐらいの作業期間でした。しかし、その方は私と同時に配属されましたので十年以上もその作業を続けていることになります。

約十年ぶりにその方と再会したとき、雰囲気が変わっていたことに驚きました。

どっしりしていて落ち着きがある。温和な表情でありながら頼りになる。

「途中、正直辞めようかと思ったこともあるんだけど、いまは思わなくなりました」

と仰っていました。

さらに、後日その方と一緒に働いている人にインタビューする機会を得たのですが、

「頼りになるリーダーです。慕っている人も多いんですよ」と笑顔で答えてくれたのが印象に残っています。


仕事自体は単純作業であり、半年も経てばスキル的な差はほとんどありません。

しかし、その方は、10年の歳月を使って内面を磨いていた。


知識を得ること、技術を習得することはとても大切なことです。でも、それを得たことで"学んだ"と勘違いしてはならない。真の学びとはその先にあるもの。

その方との再会以来、私は"同じことを続ける"ことの価値に気づき、大切にしています。

このブログも、末永く続けていこうと思います。


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