論文の勉強方法(演習書の繰返し) | フルカウント

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司法試験に3回目かつ5年目の崖っぷちでなんとか合格できた弁護士による受験備忘録です。

論文の勉強は、相当迷走しました(笑)。
択一が苦手と書きましたが、論文が得意というわけでもなく、勉強方法に迷い勉強法が確立するのに時間がかかったのは論文の勉強です。論文も勉強法が確立するまでは苦手でした。

どのように迷走したかというと、私は学者の書いた法律書(基本書)を重視し、
基本書をマスター(暗記)するまでは論文を書くことはできないと思い込んで、
ただひたすらに基本書を読み込むという愚行を繰り返しました。
そして、論文を書く練習をまだ早急であると思ってやらず遠ざけていました。

しかし、基本書をいくら読んでも論文を書けるようにはなりませんでした。
私にとっては、基本書だけからは、基本的な論点や一般的な論証を読み取ることはできませんでした。基本書には、何が基本的な論点なのか、どこまで論証を書くべきか、通説は何か、について初学者に分かりやすく書いている本がほぼ存在しません。
以上の点については、圧倒的に予備校の基本書の方が丁寧かつ分かりやすく説明してあります。

もっとも、学者や予備校の基本書を読んでも論文を書けるようにはなりません。
本(ルール)だけ知っても、論文・論述(サッカー)は練習しなければできません。
法律の文章力を養うためには、論文の問題を解く必要があります。
やはり、基本的な論点について演習問題を解く問題集をやる必要があります。

そして、私はやはり、論文の基本的な論点について、法的三段論法を踏まえた問題提起・規範定立(論証)・当てはめを学ぶために、解答付きの演習書を繰り返すことが論文試験に直結した勉強だと思っています。
予備校の入門講座の受講、法律の基本書読み込みなどは、論述の勉強としては演習書よりも遠くなると思います。時間に余裕のない方、勉強に時間が掛かる方は、やる必要はないと思います。
演習書をやらず、基本書などにこだわり読み込んでばかりいる方は思い切って切り替えましょう!