当薬局では「開豊 瓊玉膏(かいほう けいぎょくこう)」を取り扱っています。
この薬は中国の宋の時代に誕生した漢方薬です。
瓊玉膏の「瓊」とは「美しい玉」を意味し、皇帝とその子孫の不老長寿を願う至宝の薬として命名されました。
瓊玉膏の出典は「洪氏集験方(こうししゅうけんほう)」でその中に瓊玉膏の効能が四文字熟語を使ってあらわされています。
これからその一つひとつについて解説をしていきたいと思います。
まず第一に「填精補髄(てんせいほずい)」からです。
これを読み下すと「精を填(み)たし髄(ずい)を補う」となり、この意味は漢方的には「腎精(じんせい)不足を治す」となります。
では腎精とは何でしょうか?
ここでの「腎」というのは西洋医学的な「泌尿器系等」を指すこと以外に漢方では「生殖・生命力」など私たちが生きていく上で欠かすことのできない器官で、特に「腎」の中に内包されている「精」は両親から受け継いだ生命力そのものであり、生まれた時が一番充実していて歳をとるににつれ減っていき「精」が無くなれば寿命が尽きて死んでしまいます。
このような私たちの生命力の大本である「精」が生まれながらにして少な目、または成長していくなかで過度に消耗された場合、元気がない、老化が早い(歯が抜けたり虫歯になりやすい、白髪、抜け毛、視力が落ちる、耳が遠くなるあるいは耳鳴り、足腰が弱いなどなど)の症状が顕著に表れます。
瓊玉膏はその出典である「洪氏集験方(こうししゅうけんほう)」の一番初めの効能にこの「填精補髄(てんせいほずい)」ということが書かれています。つまり数ある効能の中で最も重要な効能がこの「填精補髄(てんせいほずい)」となります。
ですから、瓊玉膏は腎精を補う働きが非常に優れていて、上記にあげた症状以外にも更に発展させることにより様々な効能が期待できます。
その他の効能については引き続き「洪氏集験方(こうししゅうけんほう)」から抜粋して解説していく予定です。