植物の色素の特性-2
クロロフィル カロチノイド色素(750種以上)
植物が光合成で養分を作る葉緑体にはクロロフィルとカロチノイド色素は一緒に含まれます
クロロフィルは葉緑素とも言われ光合成で養分を作る色素です。
カロチノイドは葉や果実に含まれ強い太陽光によって植物組織に生じる活性酸素を消して葉や果実の組織を守ります
果実が熟するにつれクロロフィルの緑色の色素が消え果実特有のカロチノイドの色素が増えます。
トマトやスイカの赤い色素はカロチノイド色素の一種、リコベンという色素です。
最近テレビのニュースでトマトやスイカには多量のリコベンが含まれそれを人が摂取する事により紫外線による肌のシミ、シワを防ぐ効果があると伝えてました。
カロチノイド色素は抽出後、光によって褪色しやすい性質があります
ところでサトウキビの葉やソテツの葉を水で煮出した液で染め銅媒染すると緑色になります
福木の葉は銅媒染で赤味のある黄色、ユウナの葉は銅媒染で赤茶になります
同じ夏の時期この違いはどうしてでしょうか
これらの違いはサトウキビやソテツは光合成によって茎や幹に糖やでんぷんを養分として蓄え、福木は紫外線を吸収してフラボン類のフクゲチンという黄色い色素を実や樹皮枝葉全体に蓄え、ユウナの葉は夏場赤茶のタンニンとして蓄えたと考えられます(冬場あまり赤味のある色には染まりません)
サトウキビやソテツは養分を蓄える機能があるので光合成に必要なクロロフィルが多いということなのかご存知の方お教えいただければ幸いです
文献などにはクロロフィルやカロチノイドは水に不溶性と有ります。染色すると緑色に染まりました
ソテツの葉を煮出すことによりクロロフィルの色素がある程度抽出された物と推察してます。緑色はクロロフィル色素の中核のマグネシウムMgが媒染剤銅Cuに置換され緑色に、マグネシウムとイオン化傾向の近いアルミ媒染剤ではほとんど反応しないかアルミの発色かうすいクリーム色程度なったものと推察してます
(次回に続く)