犬、猫の角化異常による耳炎 | 人間より動物好き 獣医師シワ男

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埼玉県新座市のふじわら動物病院、院長藤原です。
ペットが幸せになるためには、飼主さんが幸せになる必要があると思っていて、
まずは飼主さんが幸せになることでペットも幸せになるような診療を心がけています。
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おはようございます。ふじわら動物病院、藤原です。
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前回は、ホルモン異常による耳炎の話をしました。
今回は、角化異常による耳炎の話をします。
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角化異常による耳炎は、ホルモン異常による耳炎とよく似ています。
同じように耳垢性耳炎をおこします。
原発性の角化異常は少なく、2次的な角化異常が多いです。
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炎症が起こると耳垢が過剰に出てきて2次性の耳垢性耳炎をおこします。
犬、猫の耳垢性耳炎では、酵母様真菌の感染が持続的に起こっていることが多いです。
角化異常には、酵母様真菌がつきものになります。
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犬の場合は、皮脂腺炎と原発性の脂漏症が原発性耳垢性耳炎に関連してみられることがあります。
皮脂腺炎の多くが、耳が乾燥した感じの耳垢がでてきます。
これは、全身性に進行することがあります。
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原発性特発性脂漏症がよくみられるコッカースパニエルなどの犬種には、原発性耳垢性耳炎もいっしょに起こることがほとんどです。
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耳垢が過剰に分泌されてしまう原因は、アレルギーやアトピーが多く、甲状腺機能亢進症も多いです。
これらの病気の時は、2次性耳垢性耳炎が起こることが多いです。
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猫の場合は、原発性耳垢性耳炎はかなり少ないです。
食物アレルギーやアトピー性皮膚炎から耳垢が過剰に分泌されて、2次性耳垢性耳炎になることがあります。
甲状腺機能亢進症でも2次性耳垢性耳炎が起こることがあります。
ただ、犬よりも少ないです。
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