先日オンエアがあった『イッピン 』。



まず最初に訪れたのは、大洲和紙が生み出される和紙工場。

和紙とひとくちに言っても、自然の風合いが美しい生成り色のものから
真っ白なもの、厚さが薄いものから厚いものなど多種多様。

中に紅葉や笹の葉を入れたものもあり、その滑らかな表面とハリのある質感に、
人の手で一枚一枚すかれている事に驚くばかり。



ベテラン職人さん達が紙をすく様子を見学。

向こう側が透ける程に薄い和紙を、慣れた身体さばきで見事にすきあげる熟年の技術は、
とても正確で繊細。少し体験させていただくと、力の入れ具合いが難しく、
大変な力仕事であることが分かりました。



ベテランの職人さんに混ざって、若い職人さんもいらっしゃいました。
技術を磨くのには、やはり、相当な経験が必要なんですね。
将来の夢や目標を伺っていると、大先輩の職人さんの優しい眼差しが印象的で、
伝統が受け継がれていく事を肌で感じさせていただきました。



次に訪れたのは、大洲和紙に金属泊を定着させるギルディング加工を行う工場。

新進気鋭の会社が手掛ける、キラキラ輝く立体感のあるデザインの和紙。
日本の和紙とヨーロッパの技術が融合されたギルディング和紙には、
和紙の新たな可能性と魅力を感じました。








この工場でも、何気なく見える手作業の中に、職人さん達の技が光ります。
全体のバランスを考えた配色と、和紙をこする時の力加減。
和紙にギルディングが施される様子は、新しい物が生み出される光景で、
ワクワクする思いがしました。








ギルディング和紙を実際に生活に取り入れているお宅を訪問。
その存在感のある佇まいには圧倒されました。



大洲和紙を活かした手作りの行燈を販売する工芸店へ。
和紙ならではの、柔らかくて温かい光は見てるだけで
ほんのり癒される気持ちがしました。



最後は、モデルから転身して、和紙の道に入った職人さんの元へ。
繊細な感性が光る和紙の作品たちは、思わず手に取りたくなるような、
可愛らしい作品ばかりで心がときめきました。








自然と付き合いながら、手仕事でひとつひとつ。
ここでも、地元に伝わる素材を使って、全く新しい作品を生み出そうとする若い感性が、
新しい伝統を生み出そうとしているように感じられて、
大洲和紙の未来を楽しみに思う気持ちを抱きました。








和紙作りの工場を訪れ、職人さん達の技やお話に心惹かれた
愛媛『イッピン』の旅。

伝統と新しさが融合し、次の世代に受け継がれてゆく、大洲和紙の魅力に触れ、
素敵な思い出をたくさん持ち帰ることができました。