アラビア語アルファベットは以下の通りです。
()内は、ラテンアルファベットに変換する時に充てる文字です。
(2013.11.24改訂。アラビア文字を追記しました。『左手の無い6文字』を除き、左から『尾形・中形・頭形/独立形』という並びで表記しています。また、アリフ・マクスーラの記述を追加し、その他(特にハムザ)についても細かな追記・訂正をしました。)
アルファベットは上から、辞書で並んでいるのと同じ並び順です。
̣
(2013.11.24改訂。アラビア文字を追記しました。『左手の無い6文字』を除き、左から『尾形・中形・頭形/独立形』という並びで表記しています。また、アリフ・マクスーラの記述を追加し、その他(特にハムザ)についても細かな追記・訂正をしました。)
アルファベットは上から、辞書で並んでいるのと同じ並び順です。
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ا:アリフ(長母音ā)
長母音アー。(ただし本来は音価のない字です。)ハムザの台にも使われる。『左手の無い6文字』の一つなので、後に続く文字と繋げて書かない。
ب/ببب:バー(b)
バ行音。外来語のパ行(p)にもあてられる。
ت/تتت:ター(t)
英語のtの音。
ث/ثثث:サー(th)
英語のthinkのth音。にごらない。(無声音)
ج/ججج:ジーム(j。エジプトでは「ギーム(g)」)
ジャ行音。
エジプト方言ではガ行音。
ح/ححح:ハー(H又はhの真下に.)
息を強めに吐くハ行音。スペイン語のj(ホタ)に近いイメージかな………と個人的には思います。
خ/خخخ:ハー(kh)
タンを吐く、というか、「コホン」と軽い咳をする時のイメージが近いようなハ行音。ちなみに教科書にはドイツ語の"Nacht"のchにやや近い、という何とも大雑把な説明があります(笑)
ジャ行音。
エジプト方言ではガ行音。
ح/ححح:ハー(H又はhの真下に.)
息を強めに吐くハ行音。スペイン語のj(ホタ)に近いイメージかな………と個人的には思います。
خ/خخخ:ハー(kh)
タンを吐く、というか、「コホン」と軽い咳をする時のイメージが近いようなハ行音。ちなみに教科書にはドイツ語の"Nacht"のchにやや近い、という何とも大雑把な説明があります(笑)
د:ダール(d)
英語のd音。『左手の無い6文字』の一つ。
ذ:ザール(dh)
英語のthisのth音。にごる。(有声音)『左手の無い6文字』の一つ。
ر:ラー(r)
巻き舌発音のr音。イタリア語やスペイン語のrrのイメージ。(ちなみに私はこの発音ができません…)『左手の無い6文字』の一つ。
ز:ザーイ(z)
英語のzの音。『左手の無い6文字』の一つ。
س/سسس:スィーン(s)
英語のsの音。
ش/ششش:シーン(sh)
英語のshの音。
ص/صصص:サード(S又はsの真下に「.」)
s音を口の中でこもらせる感じの音。個人的な感覚としては、「オ」の口の形で「ア」を喉の奥でs音で発声するイメージ。大事なのは喉の奥で音を作る感覚です。
ض/ضضض:ダード(D又はdの真下に「.」)
サード(ص)のd音版。ちなみにこの音は、世界の主要言語の中でもアラビア語にしか存在しないため、『アラビア語はダードの言語』とも言われるそうです。
ط/ططط:ター(T又はtの真下に「.」)
サード(ص)のt音版。
ظ/ظظظ:ザー(Z又はzの真下に「.」)
サード(ص)の濁りth音(有声音th)版。ザール(ذ:dh)をこもらせた音だからか、「dh(dの真下に「.」)」と表記する場合もある。
ع/ععع:アイン(「‘」。この後に母音が表記される)
喉の奥で母音を強めに発声する感じの音。本気で発声すると首を締められてもがくうめき声みたいになります(笑)
غ/غغغ:ガイン(gh)
ハー(خ:kh)をガ行で発音する感じの音。アイン(ع)のガ行発音ととらえてもいいのかもしれません。
ف/ففف:ファー(f)
英語のfの音。英語のv音にもあてられる。
ق/ققق:カーフ(q)
喉の奥でカ行をこもらせて発声する感じの音。
ك/ككك:カーフ(k)
カ行音。こもらせず、軽い感じの発声。口腔の前の方で発音するようなイメージで、ネイティブ発音だと母音がaの場合しばしば「キャ」と聞こえる。でも日本人が発音する時は、日本語の軽い「カ」音でもいいと私は思います。
英語のfの音。英語のv音にもあてられる。
ق/ققق:カーフ(q)
喉の奥でカ行をこもらせて発声する感じの音。
ك/ككك:カーフ(k)
カ行音。こもらせず、軽い感じの発声。口腔の前の方で発音するようなイメージで、ネイティブ発音だと母音がaの場合しばしば「キャ」と聞こえる。でも日本人が発音する時は、日本語の軽い「カ」音でもいいと私は思います。
ل/للل:ラーム(l)
英語のLの音。
م/ممم:ミーム(m)
マ行音。
ن/ننن:ヌーン(n)
ナ行音。無母音の時は「ン」。
ه/ههه:ハー(h)
日本語のハ行のイメージで良いと思います。
و:ワーウ(w、長母音ū)
英語のwの音、または長母音ウー。『左手の無い6文字』の一つ。「弱文字」。ハムザの台にもなる。
ي/ييي:ヤー(y、長母音ī)
英語のyの音、または長母音イー。「弱文字」。ハムザの台にもなる。
また、エジプトでは点のある「ي」ではなく、アリフ・マクスーラ(後述)と同形で点のない「ى」が使われる。
また、以下の文字は特殊な性質を持ち、人や参考書によってアルファベットに含めるかどうか意見の分かれるところです。
ء:ハムザ(「'」(アポストロフィ)) ※ただし当ブログでは必要がない限り「'」は表記せず、短母音(a,i,u)のみの表記。ハムザの前後に長母音や[子音+母音]が置かれる時などで、見やすくする為に「'」を表記する場合、その後に短母音が表記される。ex.qara'a「読む」
「弱文字」。文法上は『声門閉鎖音』として子音扱いであるが、発音的にはほとんど短母音と考えても差し支えない。
★ハムザの文字(ء)自体にも音価はあるが、この文字の特殊な性質として、単独で書き表されることはあまり多くない(一定の条件下では単独で書かれる)。多くの場合、アリフ(ا)、ワーウ(و)、ヤー(ي)とくっついて『声門閉鎖音』(子音)としての存在感を示す。この時、ハムザと一緒に書かれるアリフ・ワーウ・ヤーは「ハムザの台」という風に表現され、このように書き表される(ヤーは点が落ちる)。
⇒「ئ」「ؤ」「إ」「أ」
なお、単語の最初にハムザが来る場合、ハムザの台は絶対にアリフになる。
(単語の途中・末尾にハムザが来るケースは、別途記事にする予定です。)
(なお、私の勝手な解釈ですが、「ハムザ(ء)君はちっちゃくて子音字としての自信がない臆病な性格なので、自分と同じく子音字っぽくないアリフ君(ا)、ワーウ君(و)、ヤー君(ي)に仲間意識を感じて彼らにくっつきたがるんだ」とイメージすると非常に分かりやすいかと思います(笑))
ة:ター・マルブータ(t)
ター(ت)と同じ音。『閉じられたター(ت)』という意味。※語尾にしか置かれない。
女性名詞、女性形などに使われる。口語(話し言葉)において実際に発声されるケースはあまり無い。
ى:アリフ・マクスーラ(長母音ā)
長母音アー。『壊れたアリフ(ا)』という意味。いくつかの動詞や名詞、前置詞などの語尾に置かれる(※語尾にしか置かれない)。アリフ・マクスーラの付く名詞は女性名詞である。
語尾がアリフ・マクスーラの単語の後に非分離形が付くと、アリフ・マクスーラは語尾でなくなるので形が変わる。
例えば、前置詞(إِلَى،عَلَىなど)の場合、語尾のアリフ・マクスーラ(ى)は無母音のヤー(يْ)に変わり、そのヤー(يْ)と非分離形が連結する。その際、直前の母音と合わせてアー(ā)と読んだのが、アイ(ay)という読みに変わる。
それ以外の品詞では、アリフ・マクスーラは表記がアリフ(ا)に変わり、読みは変わらない。
以上、31文字でした。これだけ入力するのも結構大変(笑)
実際の発音をちゃんと確認したい方はご自分で資料を入手してみて下さい。ただ、参考書の教則CDなどに吹き込まれた発音が、その方のアーンミーヤ(方言)の影響を受けている場合もあるので、その点は考慮をお願いします。
★ハムザの文字(ء)自体にも音価はあるが、この文字の特殊な性質として、単独で書き表されることはあまり多くない(一定の条件下では単独で書かれる)。多くの場合、アリフ(ا)、ワーウ(و)、ヤー(ي)とくっついて『声門閉鎖音』(子音)としての存在感を示す。この時、ハムザと一緒に書かれるアリフ・ワーウ・ヤーは「ハムザの台」という風に表現され、このように書き表される(ヤーは点が落ちる)。
⇒「ئ」「ؤ」「إ」「أ」
なお、単語の最初にハムザが来る場合、ハムザの台は絶対にアリフになる。
(単語の途中・末尾にハムザが来るケースは、別途記事にする予定です。)
(なお、私の勝手な解釈ですが、「ハムザ(ء)君はちっちゃくて子音字としての自信がない臆病な性格なので、自分と同じく子音字っぽくないアリフ君(ا)、ワーウ君(و)、ヤー君(ي)に仲間意識を感じて彼らにくっつきたがるんだ」とイメージすると非常に分かりやすいかと思います(笑))
ة:ター・マルブータ(t)
ター(ت)と同じ音。『閉じられたター(ت)』という意味。※語尾にしか置かれない。
女性名詞、女性形などに使われる。口語(話し言葉)において実際に発声されるケースはあまり無い。
ى:アリフ・マクスーラ(長母音ā)
長母音アー。『壊れたアリフ(ا)』という意味。いくつかの動詞や名詞、前置詞などの語尾に置かれる(※語尾にしか置かれない)。アリフ・マクスーラの付く名詞は女性名詞である。
語尾がアリフ・マクスーラの単語の後に非分離形が付くと、アリフ・マクスーラは語尾でなくなるので形が変わる。
例えば、前置詞(إِلَى،عَلَىなど)の場合、語尾のアリフ・マクスーラ(ى)は無母音のヤー(يْ)に変わり、そのヤー(يْ)と非分離形が連結する。その際、直前の母音と合わせてアー(ā)と読んだのが、アイ(ay)という読みに変わる。
それ以外の品詞では、アリフ・マクスーラは表記がアリフ(ا)に変わり、読みは変わらない。
以上、31文字でした。これだけ入力するのも結構大変(笑)
実際の発音をちゃんと確認したい方はご自分で資料を入手してみて下さい。ただ、参考書の教則CDなどに吹き込まれた発音が、その方のアーンミーヤ(方言)の影響を受けている場合もあるので、その点は考慮をお願いします。