2月20日放送の「きょうの健康」。
フィギュアスケートの鈴木明子が、拒食経験を語った。
きっかけは、高校卒業をひかえた早春。
そこから大学入学後にかけての数ヶ月で、
48キロから32キロ(身長160センチ)に痩せるわけだ。
「体重のことをコーチからも親からも、細かく言われていて、
気にしている時期に、体調が悪かったことによって、
体重が減ったんですよね。
コーチから、47キロにしてほしいと言われてたところが、
なかなかその1キロが難しかったのに。
それをいいことに、このまま食べなくてもいいのかな、
食べられないままでもいいや、みたいなことを思ってしまって。
この段階からおそらく、始まってたのかなって。
食事に対しての恐怖感であったりとか、
痩せてればいいや、みたいな」
そんな感じで高校を卒業、
初めてのひとり暮らしがスタートする。
「今までは親がご飯を作ってくれていたところが、
自分でやり始めたときに極端に制限しだしてしまって、
だんだんだんだん筋力が落ちて、体力もなくなって、
ハードな練習についていけなくなるんです」
この結果、実家に戻るように言われ、病院を受診、
精神科を勧められた。
そこで、摂食障害の拒食症と診断されるわけだが・・・
「まったく受け入れられなかったです。
もともと私は食事をすることはすごく好きでしたし、
食事をする時間も好きだったのに、
これは絶対に病気なんかじゃないと、
自分でコントロールができるはずだと思ってたんですよね。
たくさんいろんな薬、出していただいたんですけど、
この薬を飲んだら、自分が拒食症ということを認めてしまう、
みたいな感じですね
40キロ切ったときに、このままではスケートもできないし、
ダメだとわかるんですね。
でも、そのときにはもうコントロールができないんです。
食べようと思っても食べられない、
食べ始めたら、今度はぶくぶくと太るんじゃないか、
止まらないんじゃないかと思ってしまって」
親には食べるように言われ、
「死んじゃうよ」とまで諭されたものの、簡単な話ではない。
「食べ物に対する恐怖感のほうが勝ってしまってるので。
でも、食べなさいと言われて、
親が作ってくれたものが食べられない自分がいると、
こんな私は生きていなくてもいいんじゃないかって、
追い込まれてしまう部分はありました」
このあと「完璧主義」の話になる。
そこからの展開は「後編」で紹介します。