「我々若い世代が実践していきたい介護」 | 最新福祉脳!?夢想転生

「我々若い世代が実践していきたい介護」

1978年の厚生白書が
「同居は、我が国の福祉における含み資産」と書いた。
樋口恵子ら女性運動家が怒った。
「子育てが終わった女性が
社会に復帰するときに介護が始まる。
女性の社会進出を阻むのか?」と。

もちろん、厚生省が「高齢者福祉のすべてを嫁に」
という感覚で書いたわけではないと思われるが、
当時の社会背景としては、
「同居している家族の中で、ケアを行うのは嫁である」
という既成概念があった。

社会から切り離された要介護者と
社会から切り離された介護者
(同居の誰か=当時は嫁)
を再び社会に包摂する必要がある。

もちろん、私もその通りだと思う。

私たちは、平成12年から始まった
介護保険法の開始により働き始めた世代である。
いわば、『介護の社会化』という
フレーズに込められているスタートした
プロセスを進めていく世代である。

以前は世帯事として進められており、
一部の富裕層のみが受益してきた
生活の中の介護を社会化すること、
すなわち、
家庭と社会の間で協働的に介護が営まれる社会を培っていく必要がある。

これを実現するために必要なことは、
介護保険開始時に言われていた、
行政、国民、事業所が
考え、走り、成長しながら進めていく必要がある。

翻って現在の介護保険法下のサービスを見ている限り、
介護の社会化である統合、包摂が成り立っておらず、
現象としては入所系施設の待機者が増える一方である。

これは、在宅介護の政策の失敗である。

したがって、私たち若い世代(笑)は、
『介護の社会化』がどの程度
進められているかということについて
しっかりと理解し、
地域でご本人が安心して暮らし続けることが
出来るような社会を作る必要がある。

私個人としては、
介護の専門性や質を測る指標として、
介護の社会化が成り立っているのか、
介護の社会化へ進んでいるのかということを問いたい。

そして、
その行動をすることそのものが、
介護の質を向上させると考えている。

2025年~2055年に向けて、
私たちは未曽有の少子高齢社会へと突入する。
高齢者福祉を担う人材は
自由で革新的な社会を形成する
一つの旗手として存在せねばならない。

少子高齢化時代の労働市場として
私たちの世代は存在する。
これは、少子高齢社会を
高齢者として生きる層が
自分事としてデザインする社会と、
労働者としてもしくは、
コドモを持つ親としてデザインする社会と
『生活の仕方』という点で違いがあると考えなくてはならない。

2025年から2055年における
介護労働を作るのは私たち世代であり、
『介護の社会化』を完結する世代でもある。

私たち若い世代(笑)
が実践していきたい介護とは、
ご本人の尊厳を担保し、
安心して暮らすことが出来るような、
仕組みを作り、実践をすることであり、
また、その仕組みつくりに参画することである。

もちろん、その具体的な仕組みというのは、
僕らが今、一生懸命にやっていることでしかなく、
それは、
『経営』として一生懸命にやっていることではなく、
『ケア』として一生懸命にやっていることなのである。

みなさん、
ケアを進めていきましょう。

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●

読者登録してね

う~ん。
近現代介護の歴史を学ぶってのが、
すごく大事ですね~。

にほんブログ村 介護ブログへ
にほんブログ村