セイバーメトリクスといえば、Bill Jamesが有名ですが、その著書の「The BILL JAMES GOLD MINE 2008」という本の中で、面白い指標がありましたので紹介します。

昨季、DiamondbacksのBrandon Webbは34試合に先発しましたが、先発した試合でDiamondbacksの得点は136点でした。一方勝利数は22でした(Webbの勝敗ではなくて、チームの勝利)。
得点100点あたりに換算すると16.2勝ということになるのですが、この数値はメジャーで1位だったようです。
少ない得点でも勝利を稼げる投手ということになります。

一方、昨季の松坂大輔(Red Sox)は、32試合に先発し、チーム得点は158点、勝利数は20でした。同様に100得点あたりの勝利数は12.7勝ということです。これ自体は特に目立った数値ではないですね。

では、今季ここまではどうでしょうか?
24試合に先発し、チーム得点は133点、勝利数は20です。100得点あたりは15.0勝になります。
昨季のWebbには負けますが、第4位のMiguel Batista(Mariners)が15.0勝なので、かなり良いパフォーマンスといえるのではないでしょうか?

また、1試合平均得点は、昨季4.9点に対して、今季は5.5点と打線の援護も多くはなっていますが、先発した試合で20勝4敗というのは素晴らしいのではないでしょうか?
この勝率.833は、20勝を挙げたCliff Leeの21勝6敗勝率.777を上回っています。

ちなみに松坂の同僚のJosh Beckettは、23試合に先発し、チーム得点118で12勝なので、100得点あたりは10.2勝と苦戦しています。

Quality Starts数(6回を3失点以内で投げきった回数)も同じような考え方ですが、セイバーメトリクスでは、記録上の勝利数ではなく、先発した試合でチームが勝ったかという見方をすることがあるのですが、この数値の出し方も面白いですね。

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